国試オタク 
この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
１６．新生児の頭蓋において最後に閉鎖するのはどれか。
１．大泉門
２．小泉門
３．前側頭泉門
４．後側頭泉門
解答１
解説
（※図：「大泉門と小泉門のイラスト（上から）」いらすとやHPより改変）
大泉門とは、頭蓋骨にある冠状縫合、矢状縫合、前頭縫合が十字形に合する所にできる最も大きい泉門のことである。生後2年で閉鎖する。出生前後の児の頭は、成人とは異なり骨化が未完成で、結合部位が膜で覆われている。
１．〇 正しい。大泉門は、新生児の頭蓋において最後に閉鎖する。生後2年程度で閉鎖する。
２．× 小泉門は、生後3か月程度で閉鎖する。
３．× 前側頭泉門とは、前頭骨、頭頂骨、蝶形骨の接合部である。生後9か月程度で閉鎖する。
４．× 後側頭泉門とは、後頭骨、頭頂骨、側頭骨の接合部である。生後1年程度で閉鎖する。
１７．頭蓋で下顎骨が関節をなすのはどれか。
１．口蓋骨
２．上顎骨
３．側頭骨
４．蝶形骨
解答３
解説
１．× 口蓋骨は、硬口蓋の一部を形成する骨である。
２．× 上顎骨は、上顎の歯槽部を含む骨である。
３．〇 正しい。側頭骨は、頭蓋で下顎骨が関節をなす。顎関節を形成する。
４．× 蝶形骨は、頭蓋底の中央に位置し、視神経管やトルコ鞍などを含む骨である。
頭蓋骨とは、①脳頭蓋（神経頭蓋）：脳や嗅覚・視覚・聴覚器官等を覆う部分、②顔面頭蓋（内蔵頭蓋）：口の周辺や耳などを構成する部分をいう。
①脳頭蓋：6種8個に大別される。
頭頂骨（2個）、側頭骨（2個）、前頭骨、後頭骨、蝶形骨、篩骨
②顔面頭蓋：9種15個に大別される。
鼻骨（2個）、涙骨（2個）、下鼻甲介（2個）、上顎骨（2個）、頬骨（2個）、口蓋骨（2個）、下顎骨、鋤骨、舌骨
したがって、23個の骨が組み合わさって成り立っている。
１８．仙骨と他の椎骨の部位との組合わせで正しいのはどれか。
１．横線：椎体
２．仙骨管：椎間孔
３．正中仙骨稜：棘突起
４．中間仙骨稜：横突起
解答３
解説
１．× 横線は、「椎体」ではなく椎間板に相当する。
・横線は、仙骨の前面に見られる横のラインで、癒合した仙椎の椎体同士が接合した跡を示す。
２．× 仙骨管は、「椎間孔」ではなく椎孔に相当する。
・仙骨管は、仙骨の中央に走るトンネル状の構造で、脊髄神経（馬尾）が通る。
３．〇 正しい。正中仙骨稜：棘突起
・正中仙骨稜は、仙骨の後面中央を縦に走る隆起で、癒合した仙椎の棘突起に由来する。
４．× 中間仙骨稜は、「横突起」ではなく関節突起に相当する。
・中間仙骨稜は、仙骨後面に位置し、仙椎の関節突起が癒合した構造である。
１９．上肢の筋で正中神経が通り抜けるのはどれか。
１．回外筋
２．円回内筋
３．烏口腕筋
４．母指内転筋
解答２
解説
１．× 回外筋の【起始】上腕骨外側上顆、尺骨の回外筋稜、肘関節包後面、橈骨輪状靭帯、【停止】橈骨上部外側面、【作用】前腕回外、【支配神経】橈骨神経深枝：C5～C7である。
２．〇 正しい。円回内筋は、上肢の筋で正中神経が通り抜ける。円回内筋の【起始】上腕頭：上腕骨内側上顆と内側上腕筋間中隔、尺骨頭：尺骨鈎状突起内側、【停止】橈骨外側面の中央部、【作用】肘関節回内、屈曲、【支配神経】正中神経：C6～7である。
３．× 烏口腕筋の【起始】烏口突起、【停止】上腕骨の内側面の中部、【作用】肩関節屈曲、内転、【支配神経】筋皮神経（C5）,C6～7である。
４．× 母指内転筋の【起始】横頭：第3中手骨掌面の全長、斜頭：有頭骨を中心とした手根骨、第2～3中手骨底の掌側面、【停止】種子骨、母指基節骨底、一部は指背腱膜、【作用】母指内転、【支配神経】尺骨神経深枝：C8,（T1）である。
２０．肩甲骨に付着する筋とその付着する部位との組合せで正しいのはどれか。
１．棘上筋：肩峰
２．小円筋：関節下結節
３．小胸筋：烏口突起
４．小菱形筋：下角
解答３
解説
１．× 棘上筋：肩峰
・棘上筋の【起始】肩甲骨の棘上窩、棘上筋膜の内側、【停止】上腕骨大結節の上部、【作用】肩関節外転、【神経】肩甲上神経である。
２．× 小円筋：関節下結節
・小円筋の【起始】肩甲骨後面の外側部上半、【停止】上腕骨大結節の下部、大結節稜の上端、【作用】肩関節外旋、【神経】腋窩神経である。
３．〇 正しい。小胸筋：烏口突起
・小胸筋の【起始】第2（3）～5肋骨表面、【停止】肩甲骨の烏口突起、【作用】肩甲骨を前下に引く。このとき下角が後内側に回旋する。肩甲骨を固定すると肋骨を引き上げる。【支配神経】内側および外側胸筋神経である。
４．× 小菱形筋：下角
菱形筋は肩甲骨を上内方に引く。菱形筋には、大菱形筋と小菱形筋がある。菱形筋の神経は、肩甲背神経である。
・大菱形筋の【起始】第2～4胸椎の棘突起および棘上靭帯、【停止】肩甲骨内側縁（肩甲棘より下部）である。
・小菱形筋の【起始】下部項靭帯、第7頸椎と第1胸椎の棘突起、【停止】肩甲骨内側縁（肩甲棘より上部）である。
