第33回(R7年)はり師きゅう師国家試験 解説【午後121~125】

 

問題121 原穴が足関節部にある経脈はどれか。

1.少陽経
2.厥陰経
3.太陰経
4.太陽経

解答

解説
1.〇 正しい。少陽(胆)経は、原穴が足関節部にある経脈である。
少陽(胆)経の原穴は、丘墟である。
・丘墟は、足関節前外側、長指伸筋腱外側の陥凹部、外果尖の前下方に位置する。外果尖の前下方にあたる。

2.× 厥陰(肝)経の原穴は、太衝である。
・太衝は、足背、第1~2指中足骨間、中足骨底接合部遠位の陥凹部、足背動脈拍動部に位置する。

3.× 太陰(脾)経の原穴は、太白である。
・太白は、足内側、第1中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際に位置する。

4.× 太陽(膀胱)経の原穴は、京骨である。
・京骨は、足外側、第5中足骨粗面の遠位、赤白肉際に位置する。

 

 

 

 

 

問題122 八会穴の部位はどれか。

1.第6肋間、前正中線の外方4寸
2.第7肋間、前正中線の外方4寸
3.第11肋骨端下縁
4.第12肋骨端下縁

解答

解説

八会穴

腑会-中脘【任】
血会-膈兪【膀】
臟会-章門【肝】
骨会-大杼【膀】
筋会-陽陵泉【胆】
脈会-太淵【肺】
髄会-懸鍾【胆】
気会-膻中【任】

1.× 第6肋間、前正中線の外方4寸
これは、期門に該当する。

2.× 第7肋間、前正中線の外方4寸
これは、日月に該当する。

3.〇 正しい。第11肋骨端下縁は、八会穴の部位である。
これは、章門に該当する。

4.× 第12肋骨端下縁
これは、京門に該当する。

 

 

 

 

 

問題123 中風七穴はどれか。

1.肩髎
2.梁丘
3.陽陵泉
4.曲池

解答

解説

MEMO

中風七穴
第1説は、百会【督】、肩井【胆】、足三里【胃】、曲池【大】、曲鬢【胆】、風市【胆】、懸鍾【胆】が含まれる。
第2説は、百会【督】、肩井【胆】、足三里【胃】、曲池【大】、風池【胆】、大椎【督】、間使【包】

脚気八処の穴は、風市【胆】、伏兎【胃】、外膝眼【奇】、犢鼻【胃】、足三里【胃】、上巨虚【胃】、下巨虚【胃】、懸鍾【胆】

1.× 肩髎は、肩周囲部、肩峰角と上腕骨大結節の間の陥凹部に位置する。三角筋の治療穴である。

2.× 梁丘は、大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸に位置する。

3.× 陽陵泉は、下腿外側、腓骨頭前下方の陥凹部に位置する。

4.〇 正しい。曲池は、中風七穴である。
・曲池は、肘外側、尺沢と上腕骨外側上顆を結ぶ線上の中点に位置する。

 

 

 

 

 

問題124 女児に行う小児斜差の灸で正しいのはどれか。

1.左の膈兪と右の肝兪
2.右の肝兪と左の脾兪
3.左の胆兪と右の脾兪
4.右の脾兪と左の胃兪

解答

解説

小児斜差の灸とは?

男児は左肝兪穴と右脾兪穴、女児は右肝兪穴と左脾兪穴
小児疾患、特に疳の虫に用いる。

1.× 左の膈兪と右の肝兪
3.× 左の胆兪と右の脾兪
4.× 右の脾兪と左の胃兪
これらは、女児に行う小児斜差の灸に該当しない。

2.〇 正しい。右の肝兪と左の脾兪は、女児に行う小児斜差の灸である。
男児は左肝兪穴と右脾兪穴、女児は右肝兪穴と左脾兪穴である。
小児疾患、特に疳の虫に用いる。

 

 

 

 

 

問題125 直刺で刺入した場合、肺までの距離が最も短いのはどれか。

1.肩井
2.譩譆
3.肺兪
4.大杼

解答

解説
1.× 肩井は、後頸部、第7頸椎棘突起と肩峰外縁を結ぶ線上の中点に位置する。

2.〇 正しい。譩譆は、直刺で刺入した場合、肺までの距離が最も短い。
・譩譆は、上背部、第6胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方3寸に位置する。聴診三角の部位にあたる。
・聴診三角とは、広背筋上縁と肩甲骨内側縁と僧帽筋外側縁からなる三角形である。筋層が薄いために呼吸音が明瞭に聞こえる。

3.× 肺兪は、上背部、第3胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分に位置する。

4.× 大杼は、上背部、第1胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分に位置する。

 

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