第24回(H28年)柔道整復師国家試験 解説【午後11~15】

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問題11.リハビリテーションの4分野にないのはどれか。

1.予防的リハビリテーション
2.医学的リハビリテーション
3.教育的リハビリテーション
4.職業的リハビリテーション

解答

解説
1.× 予防的リハビリテーションは、4分野に含まれない。
リハビリテーションの分野は、①医学的、②職業的、③教育的、④社会的である。

2.〇 医学的リハビリテーションとは、病院や診療所などの医療機関で行われる、障害がある人のリハビリテーションの過程において、保健・医療などの医学的なことに対応する領域である。

3.〇 教育的リハビリテーションとは、障害のある児童や人の能力を向上させ、潜在能力を開発し、自己実現を図れるように支援することを目的にした支援活動である。

4.〇 職業的リハビリテーションとは、障害者が適当な雇用に就き、それを継続し、かつ、それにおいて向上することができるようにすること及びそれにより障害者の社会への統合又は再統合を促進することを目的とされているリハビリテーションである。

 

 

 

 

 

問題12.国際生活機能分類(ICF)の構成要素でないのはどれか。

1.心身機能と身体構造
2.活動
3.参加
4.社会的不利

解答

解説

ICFとは?

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)は、人間の生活機能と障害分類法として2001年5月、世界保健機関(WHO)において採択された。これまでの ICIDH(国際障害分類、1980)が「疾病の帰結(結果)に関する分類」であったのに対し、ICF は「健康の構成要素に関する分類」であり、新しい健康観を提起するものとなった。生活機能上の問題は誰にでも起りうるものなので、ICF は特定の人々のためのものではなく、「全ての人に関する分類」である。

1.〇 心身機能と身体構造は、国際生活機能分類(ICF)の構成要素である
・心身機能・身体構造とは、生物レベル、 生命レベルで、生命の維持に直接関係する、身体・精神の機能や構造で、これは心身機能と身体構造とを合わせたものである。心身機能とは、たとえば手足の動き、精神の働き、視覚・聴覚、内臓の働き など。 身体構造とは、手足の一部、 心臓の一部(弁など) などの、 体の部分のことである(※引用:「心身機能・活動・参加の包括概念」厚生労働省様HPより)。

2.〇 活動は、国際生活機能分類(ICF)の構成要素である
・活動とは、課題や行為の個人による遂行のことを指す。

3.〇 参加は、国際生活機能分類(ICF)の構成要素である
・参加とは、生活へのかかわりあいである。

4.× 社会的不利は、国際生活機能分類(ICF)の構成要素でない。
・社会的不利は、国際障害分類(ICIDH)の構成要素である。
・ICIDHにおける社会的不利とは、けがによって就職できないといった社会レベルの障害のことを示す。

ICIDHとは?

ICIDHとは、一方向に「疾病変調→機能障害→能力障害→社会的不利」とマイナス面のみを評価するものである。ICIDH(国際障害分類)に対する批判から、医療福祉の専門家と障害者団体が関わって、その結果を結集してICFの改訂へと至っている。

機能障害:病気やけがによる一次的な生物学的障害
能力低下:けがによって歩けないといった個人レベルの障害
社会的不利:けがによって就職できないといった社会レベルの障害

 

 

 

 

 

問題13.国際障害分類(ICIDH)で能力低下にあたるのはどれか。

1.職場に戻ることができない。
2.学校に戻ることができない。
3.スポーツ観戦に行くことができない。
4.箸を使った食事ができない。

解答

解説

ICIDHとは?

ICIDHとは、一方向に「疾病変調→機能障害→能力障害→社会的不利」とマイナス面のみを評価するものである。ICIDH(国際障害分類)に対する批判から、医療福祉の専門家と障害者団体が関わって、その結果を結集してICFの改訂へと至っている。

機能障害:病気やけがによる一次的な生物学的障害
能力低下:けがによって歩けないといった個人レベルの障害
社会的不利:けがによって就職できないといった社会レベルの障害

1.× 職場に戻ることができない。
2.× 学校に戻ることができない。
3.× スポーツ観戦に行くことができない。
これらは「社会的不利」に該当する。社会的不利とは、けがによって就職できないといった社会レベルの障害を指す。

4.〇 正しい。箸を使った食事ができない
これは「能力低下」にあたる。能力低下とは、けがによって歩けないといった個人レベルの障害を指す。

 

 

 

 

 

問題14.図に示す左肩関節の肢位で正しいのはどれか。

1.外転125度
2.屈曲125度
3.伸展125度
4.内転55度

解答

解説
1.〇 正しい。外転125度が図に示す左肩関節の肢位である。肩関節外転は、上腕を体の横から真上に持ち上げる動き。

2.× 屈曲125度は該当しない。肩関節屈曲は、上腕を前方へ持ち上げる動き。

3.× 伸展125度は該当しない。肩関節伸展は、上腕を後ろへ引く動き。

4.× 内転55度は該当しない。肩関節内転は、上腕を体の正中(中心線)に寄せる動き。

 

 

 

 

 

問題15.障害高齢者の日常生活自立度「ランクA」の状態はどれか。

1.何らかの障害などを有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
2.1日中ベット上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいても介助を要する。
3.屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベット上の生活が主体である。
4.屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。

解答

解説

(※図引用:「障害高齢者の日常生活自立度判定基準」厚生労働省HPより)

1.× 何らかの障害などを有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
これは「ランクJ(日常生活自立)」に該当する。

2.× 1日中ベット上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいても介助を要する。
これは「ランクC(寝たきり)」に該当する。

3.× 屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベット上の生活が主体である。
これは「ランクB(寝たきり)」に該当する。

4.〇 正しい。屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない
これは「ランクA(準寝たきり)」に該当する。

 

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