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問題1.横突孔で正しいのはどれか。
1.環椎にはない。
2.歯状靭帯がつく。
3.椎骨動脈が通る。
4.黄色靭帯が覆う。
解答3
解説
1.× 環椎「にも存在する」。環椎は第1頸椎のことである。
・横突孔とは、頚椎の横突起を上下に貫く孔で、椎骨動脈と椎骨静脈が通る。横突孔は、第1〜第7頚椎に存在する。
2.× 歯状靭帯は「付着しない」。
・歯状靭帯とは、脊髄を硬膜に固定する靭帯である。脊髄の軟膜と硬膜内面に付着する。
3.〇 正しい。椎骨動脈が通る。
横突孔は、椎骨動・静脈、交感神経叢の通路である。
4.× 黄色靭帯が「覆っていない」。黄色靭帯と横突孔は関係がない。
・黄色靭帯とは、椎弓間を連結する靭帯である。椎弓は、後方に存在し、椎弓の両脇に存在する椎間関節により結びつけられていると同時に、椎弓の間は黄色靭帯でつながっている。黄色靭帯は、軸椎から第1仙椎までの上下に隣り合った椎骨の椎弓板の間に張る靭帯である。つまり、脊柱管の側後壁に沿って走行する。
問題2.複関節はどれか。
1.顎関節
2.肩関節
3.肘関節
4.股関節
解答3
解説
単関節とは、2個の骨によって構成されている関節のこと(肩関節、股関節)。
複関節とは、3つ以上の骨によって構成されている関節のこと(肘関節、膝関節)。
1.× 顎関節は、単関節である。下顎頭と側頭骨で構成されている単関節である。
2.× 肩関節は、単関節である。上腕骨と肩甲骨で構成されている関節である(※ただし、ここでは肩甲上腕関節のこと)。肩関節は、複数の関節の総称であり、広義では「肩複合体」と呼ばれる肩甲上腕関節、胸鎖関節、肩鎖関節、肩甲胸郭関節、肩峰下関節の総称である。
3.〇 正しい。肘関節は、複関節である。肘関節は、上腕骨、尺骨、橈骨によって構成される複関節である。腕尺関節、上橈尺関節、腕橈関節の3つの関節を一括して関節包が包む。
4.× 股関節は、単関節である。大腿骨と寛骨で構成されている単関節である。
問題3.股関節を屈曲するのはどれか。
1.大殿筋
2.中殿筋
3.梨状筋
4.腸腰筋
解答4
解説
1.× 大殿筋の【起始】腸骨翼の外面で後殿筋線の後方、仙骨・尾骨の外側縁、仙結節靭帯、腰背筋膜、【停止】腸脛靭帯、大腿骨の殿筋粗面、【作用】股関節伸展、外旋、外転、上部:内転、下部:骨盤の下制である。したがって、右大殿筋を伸張させるには、右股・膝関節を同時に屈曲する。
2.× 中殿筋の【起始】腸骨翼の外面で前および後殿筋線の間、腸骨稜外唇および殿筋筋膜、【停止】大転子の外側面である。
3.× 梨状筋の【起始】仙骨の前面で第2~4前仙骨孔の両側、【停止】大転子の先端の後縁、【作用】股関節外旋、外転である。
4.〇 正しい。腸腰筋は、股関節を屈曲する。
・腸腰筋とは、①腸骨筋と②大腰筋の2筋からなる筋肉である。
①腸骨筋:【起始】腸骨窩全体、【停止】大腿骨の小転子、【作用】股関節屈曲、外旋
②大腰筋:【起始】第12胸椎~第4腰椎の椎体と椎間円板、すべての腰椎の肋骨突起、第12肋骨、【停止】大腿骨の小転子、【作用】股関節屈曲
問題4.屈筋支帯より表層を通るのはどれか。
1.長掌筋
2.方形回内筋
3.浅指屈筋
4.長母指屈筋
解答1
解説
手根管症候群は、正中神経の圧迫によって手指のしびれや感覚低下などの神経障害が生じる。手根管(手関節付近の正中神経)を4~6回殴打すると、支配領域である母指から環指橈側および手背の一部にチクチク感や蟻走感が生じる(Tinel徴候陽性)。Tinel徴候のほか、ダルカン徴候(手根管部を指で圧迫するとしびれ感が増悪する)やファーレン徴候(Phalen徴候:手首を曲げて症状の再現性をみる)も陽性となる場合が多い。
・手根管を通るもの:①浅指屈筋腱、②深指屈筋腱、③正中神経、④長母指屈筋腱、⑤橈側手根屈筋腱
・ギヨンを通るもの:①尺骨動脈、②尺骨神経
1.〇 正しい。長掌筋は、屈筋支帯より表層を通る。なぜなら、長掌筋腱は手掌腱膜に移行する浅い位置にあるため。
・長掌筋の【起始】上腕骨の内側上顆、前腕筋膜内面、【停止】手掌で手掌腱膜、【作用】手関節の掌屈、手掌腱膜を張る。
2.× 方形回内筋の【起始】尺骨下部1/4前面で、【停止】橈骨下部1/4前面、【作用】前腕の回内である。
3.× 浅指屈筋の【起始】上腕尺骨頭:上腕骨内側上顆・尺骨粗面の内側、橈骨頭:橈骨の上部前面【停止】第2~第5中節骨底である、【作用】第2~5指の中手指節関節と近位指節間関節の屈曲である。
4.× 長母指屈筋の【起始】橈骨前面、前腕骨間膜、【停止】母指末節骨底、【作用】母指の中手指節関節と指節間関節の屈曲である。
問題5.ヘモグロビンを含有するのはどれか。
1.赤血球
2.好中球
3.リンパ球
4.血小板
解答1
解説
1.〇 正しい。赤血球は、ヘモグロビンを含有する。
・赤血球とは、細胞内にヘモグロビンを含み、主に酸素の運搬を行う。血液中の細胞成分である。
2.× 好中球とは、白血球の中で一番多く、細菌免疫の主役である。マクロファージが好中球に指令し、好中球は活性化・増殖する。末梢血白血球の40~70%を占め、生体内に細菌・真菌が侵入すると、まず好中球が感染部位に遊走し、菌を貧食する。細菌感染による急性炎症で最初に反応する。
3.× リンパ球とは、主に獲得免疫を担う細胞集団である。ウイルスに対する免疫反応に関与する。リンパ球には①ナチュラルキラー細胞、②T細胞、③B細胞がある。B細胞は体液性免疫を担当し、B細胞から活性化して形質細胞となり抗体を産生する。
4.× 血小板とは、出血の際の一次止血や血液凝固機能に関与する。血液中の細胞成分である。したがって、血小板の数が少なすぎたり、機能に異常があると出血傾向となる。