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問題66.ビタミンAの欠乏症はどれか。
1.脚気
2.夜盲症
3.壊血病
4.悪性貧血
解答2
解説
ビタミンAとは、レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称で、目や皮膚の粘膜を健康に保ち、抵抗力を強める役割があり、暗いところでの視力を保つ働きがある。
1.× 脚気とは、炭水化物の代謝に関わる大切な栄養素(ビタミンB1)が不足し、末梢神経障害や心不全、全身の倦怠感、食欲不振、手足のしびれ・むくみなどの症状が出る病気である。
2.〇 正しい。夜盲症は、ビタミンAの欠乏症である。夜盲症とは、暗いところではたらく網膜の細胞に異常があり暗順応が障害されて、暗いところや夜に見えにくくなる病気である。
3.× 壊血病とは、ビタミンC欠乏が原因で起こる結合組織の異常から毛細血管が脆弱化して出血しやすくなる病気である。
4.× 悪性貧血とは、ビタミンB12または葉酸の欠乏によって生じる巨赤芽球性貧血の中である。最も発生頻度が高いビタミンB12欠乏性の貧血が悪性貧血である。ビタミンB12は胃液中の内因子との結合によって小腸下部で吸収され、葉酸とともに骨髄内での赤血球生成に利用される。悪性貧血は、高度の萎縮性胃炎による内因子分泌の欠乏が一次的原因である。その結果、回腸末端部からのビタミンB12の吸収障害をおこす。欠乏症状として①動悸、②めまい、③耳鳴り、④全身倦怠感、⑤舌炎、⑥悪心、⑦嘔吐、⑧下痢、⑨神経症状として四肢の知覚異常、⑩歩行困難、⑪視力障害などがおこる。時には興奮,軽い意識混濁などの精神障害をきたすこともある。
問題67.1グラムの脂質が発生するエネルギー量はどれか。
1.1.5kcal
2.4.1kcal
3.9.3kcal
4.15.0kcal
解答3
解説
1.4.× 1.5kcal・15.0kcal
これらは、1gあたりのエネルギー量に何も当てはまらない。
2.× 4.1kcalは、糖質やたんぱく質の1gあたりのエネルギー量である。ちなみに、アルコールは、7kcal/gである。
3.〇 正しい。9.3kcalは、1グラムの脂質が発生するエネルギー量である。なぜなら、脂質は、分子内に多くの炭素と水素を含み、酸化によってCO₂とH₂Oになる際に大量の化学エネルギー(ATP)が生じるため。
問題68.タンパク分解酵素はどれか。
1.アミラーゼ
2.マルターゼ
3.トリプシン
4.リパーゼ
解答3
解説
1.× アミラーゼとは、でんぷん(炭水化物)を分解して糖にする酵素である。体内では主に、膵臓、耳下腺(唾液腺)から分泌される。
2.× マルターゼとは、マルトースをグルコースに分解する酵素である。つまり糖を分解する。膵液・腸液に含まれる。
3.〇 正しい。トリプシンは、タンパク分解酵素である。
・トリプシンとは、膵臓から分泌される膵液に含まれる消化酵素の一つである。 膵臓から産出されるトリプシノーゲンという物質が、十二指腸内の酵素の働きによって変換される。 たんぱく質を分解し、小腸で吸収されやすくする働きがある。
4.× リパーゼとは、中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに加水分解する反応を触媒する酵素である。膵臓や胃から分泌される。
問題69.胃で産生されるのはどれか。
1.レニン
2.ガストリン
3.インスリン
4.レプチン
解答2
解説
1.× レニンとは、腎臓(傍糸球体細胞)から分泌されるホルモンである。レニンは、腎血流量の減少により作動し、血圧上昇させる働きがある。
2.〇 正しい。ガストリンは、胃で産生される。
・ガストリンとは、胃幽門前庭部と十二指腸上部のG細胞から分泌され、胃酸・ペプシノーゲンの分泌促進や胃運動促進の作用がある。
3.× インスリンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から分泌されるホルモンの一種で、①血糖低下、②脂肪合成の作用がある。
4.× レプチンとは、【産生場所と分泌場所】脂肪細胞、【作用】満腹中枢を刺激して食欲を抑制する作用と、エネルギー消費を増進させる作用がある。
問題70.身体からの熱放散を増加させるのはどれか。
1.発汗
2.ふるえ
3.特異動的作用
4.皮膚血管の収縮
解答1
解説
熱には3つの熱伝導形態があり、①熱伝導、②対流熱、③熱放射である。
①熱伝導は、物質を介して熱が伝わることをいう。(簡単にいうと、直接触れることによる熱の移動)
②対流熱は、液体や気体の流れに乗って熱が移動することをいう。
③熱放射は、温度差がある物体の間で、熱が移動することをいう。
④エネルギー変換熱は、電磁波や超音波など体内で吸収されて熱エネルギーに変換することをいう。
1.〇 正しい。発汗は、身体からの熱放散を増加させる。なぜなら、汗が皮膚表面で蒸発する際に気化熱を奪い、体温を下げる働きをするため。
2.× ふるえは、熱産生を増加させる反応である。体温調節中枢は、体温が低いと判断し、筋肉を収縮させて熱を発生させる。この現象をふるえ熱産生という。小刻みな収縮:シバリングによって生体内で熱が産生される現象である。寒さによる「ふるえ」は骨格筋の不随意運動による筋収縮で発生するエネルギーが熱となるため、熱産生が増加する。
3.× 特異動的作用とは、食物摂取後の体温上昇である。なぜなら、摂取した栄養素の代謝過程で一部のエネルギーが熱として放出されるため。ちなみに、脂質に比べてタンパク質の方が特異動的作用<SDA>は大きい。
4.× 皮膚血管の収縮は、熱放散を減少させる反応である。なぜなら、寒冷刺激時に皮膚血管が収縮すると、皮膚への血流が減少し、体表からの放熱が抑えられるため。
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