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問題11 コーレス(Colles)骨折整復時の助手への指示で正しいのはどれか。
1.骨折部からできるだけ離れた位置を把持させる。
2.術者の牽引に対して前腕部を動揺させないようにする。
3.遠位骨片を過伸展させる。
4.近位骨折端を圧迫させる。
解答2
解説
コーレス骨折(橈骨遠位端部伸展型骨折)は、橈骨遠位端骨折の1つである。 橈骨が手関節に近い部分で骨折し、遠位骨片が手背方向へ転位する特徴をもつ。合併症には、尺骨突き上げ症候群、手根管症候群(正中神経障害)、長母指伸筋腱断裂、複合性局所疼痛症候群 (CRPS)などがある。
【屈曲整復法】
①肘関節:90°屈曲(助手:骨折部の近位部を把握固定)
術者:母指を背側に他の4指を掌側にあてがい手根部とともに回内位で軽く牽引する。
②回内位で軽く牽引し、橈側より遠位骨片を圧迫する(捻転転位、橈尺面の側方転位の除去、軸を合わせる)。
術者:軽く牽引をしたまま、遠位骨片に手とともに過伸展を強制する。
③その肢位のまま、両母指で遠位骨片近位端を遠位方向に引き出し、近位骨片遠位端に近づける(腕橈骨筋を弛緩させる、短縮転位を除去)。
④両骨折端背側が接合したのを確認して徐々に遠位骨片を手部とともに掌屈する。その際、両示指で近位骨片端を掌側から両拇指で遠位骨片端を圧迫して整復する(背側転位の除去)。その後の固定は、肘関節90°、手関節軽度掌屈、尺屈、前腕回内位とする。
1.× 骨折部から「できるだけ離れた」ではなく近位部の位置(橈骨が手関節に近い部分)を把持させる。なぜなら、骨折部近くの固定性が弱くなり、術者が牽引しても骨片に力がうまく伝わらないため。
2.〇 正しい。術者の牽引に対して、前腕部を動揺させないようにする。なぜなら、助手の役割は、近位骨片を固定し、術者の牽引や整復操作に対して前腕部が不安定に動かないよう支えることであるため。
3.× 遠位骨片を過伸展させるのは、「術者」が行う整復操作である。
4.× 近位骨折端を圧迫させるのは、「術者」が行う整復操作である。
問題12 コーレス(Colles)骨折の固定はどこまでか。
1.手関節近位
2.DIP関節遠位
3.MP関節近位
4.PIP関節遠位
解答3
解説
・固定範囲:前腕上1/3部から第2~第5MP関節まで背側シャーレ。前腕上1/3部から近位骨片遠位端部まで掌側シャーレ。
・固定肢位:手関節掌屈、軽度尺屈、前腕回内位。
・固定期間:4~6週間
1~2.4.× 手関節近位/DIP関節遠位/PIP関節遠位
・過少の固定は、不安定となり骨折のずれの増強につながる。一方で、過剰の固定は、他の関節の筋力低下や関節可動域制限につながりかねない。
3.〇 正しい。MP関節近位まで、コーレス骨折の固定する。
・固定範囲:前腕上1/3部から第2~第5MP関節まで背側シャーレ。前腕上1/3部から近位骨片遠位端部まで掌側シャーレ。
問題13 第5中手骨頸部骨折の固定で正しいのはどれか。
1.PIP関節は軽度屈曲位とする。
2.手関節は軽度屈曲位とする。
3.前腕近位1/3から固定する。
4.固定期間は7週とする。
解答1
解説
固定の主たる目的は、MP 関節を屈曲位として末梢骨片を安定させることである。固定は様々あるが、症状にあった固定を行なう必要がある。
◎ 固定時の留意点
1、指関節背側の皮膚は薄く、屈曲により皮膚血流が悪くなりやすい、したがって、皮膚潰瘍や壊死を起こしやすい。
2、ガーゼなどを使用することで、皮膚の保護に十分注意する必要がある。
3、高齢者で転位を避けるために PIP 関節の屈曲位を余儀なくされる場合、指の屈曲拘縮を起こしやすいので、可能な範囲で軽度屈曲位を目指す。
4、強度の固定は手指の巧緻運動を著しく障害し、長期にわたって機能障害を残すことになる(※引用:「中手骨頚部骨折」著:舘 利幸)。
【まとめ】手関節軽度伸展、MP関節40~70°屈曲、IP関節軽度屈曲位で、アルミ福子を掌側に当て隣接指と、前腕遠位~指尖まで約5~6週間。
1.〇 正しい。PIP関節は軽度屈曲位とする。
・手関節軽度伸展、MP関節40~70°屈曲、IP関節軽度屈曲位で、アルミ福子を掌側に当て隣接指と、前腕遠位~指尖まで約5~6週間。
2.× 手関節は、軽度「伸展位」とする。
3.× 「前腕近位1/3」ではなく前腕遠位から固定する。
4.× 固定期間は、「7週」ではなく約4週とする。たとえば、疼痛や腫脹が落ち着き、骨折の安定性が保たれていれば、4週前後で固定を見直すことが多く、指の運動や日常動作を段階的にリハビリが進む。
第5中手骨頸部骨折の骨折部は背外側偏位を呈する場合が多い。第5中手骨頸部骨折は末梢骨片が短く且つ中手指節関節に近い事から整復操作後も転位しやすく、観血的療法の適応となる事が少なくない。又、保存的療法の一般的な整復法はJhass法(中手指節関節及び近位指節間関節90度屈曲位にて中手骨骨頭を押し上げる)である。骨折部が最も安定した固定肢位はJhass法施行時の中手指節関節及び近位指節間関節90度屈曲位である。しかし、この肢位は近位指節問関節背側部の血行障害による皮膚壊死や支靱帯の短縮による近位指節問関節の屈曲拘縮をきたしやすく禁忌とされている。渡辺は幅2.5cmの非伸縮性粘着テープを用いて中手指節関節及び近位指節間関節90度屈曲位で固定し、良好な治療成績を挙げている。(※引用:「第5中手骨頸部骨折に対する整形理学療法」著:有川整形外科医院)
問題14 肋骨骨折の絆創膏屋根瓦状固定で正しいのはどれか。
1.胸部全周に貼布する。
2.順次下方に向かって貼布する。
3.最大吸気時に貼布する。
4.約5cm幅の絆創膏を用いる。
解答4
解説
1.× 「胸部全周」ではなく前後正中線を越えて貼る長さで貼布する。つまり、「正中線を少し越える」のが基本であって、「胸部全周にぐるりと貼る」のではない。
2.× 順次「下方」ではなく上方に向かって貼布する。つまり、「下位」から「上位」に向かって貼付する。なぜなら、骨折部位の安定性が向上し、痛みが軽減させるため。
3.× 「最大吸気時」ではなく最大呼気に貼付する。なぜなら、呼吸時に骨折部位がなるべく動かないようにするため。これにより、呼吸時の痛みが緩和される。
4.〇 正しい。約5cm幅の絆創膏を用いる。なぜなら、細すぎるテープでは固定性が弱く、逆に広すぎると胸郭へのなじみが悪くなるため(ただし、人によって体格に個人差があるため、必ずしも5cmでなくてはならないといったことはない)。
問題15 肩鎖関節上方脱臼で正しいのはどれか。
1.高齢者に多い。
2.鎖骨近位端が突出する。
3.肩関節の外転が制限される。
4.頸神経叢の損傷を合併する。
解答3
解説
1.× 「高齢者」ではなく若年者(スポーツ外傷)に多い。たとえば、肩の外側を強打(ラグビー、柔道、サッカー、自転車転倒など)した若年者に起こりやすい。
2.× 鎖骨「近位端」ではなく遠位端(肩峰側)が突出する。ピアノキー症状は、肩鎖関節脱臼では肩鎖関節のズレにより、鎖骨の外側の端が皮膚を持ち上げて階段状に飛び出して見えることである。上方に持ち上がった鎖骨の端を上から押すとピアノの鍵盤のように上下に動くこと。肩鎖関節の安定性が損なわれていることを示している。
3.〇 正しい。肩関節の外転が制限される。なぜなら、肩鎖関節は肩関節の動きに影響を与えるため。肩甲上腕リズムについて、肩関節外転は、肩甲上腕関節のみでは外転90~120°までしかできない。これは肩峰と鳥口肩峰靭帯によって阻害されるためである。さらなる外転位をとるには、肩甲骨・鎖骨を動かすことにより可能となる。上腕骨の外転と肩甲骨の動きを合わせて肩甲上腕リズムという。肩関節を外転させていく際の肩甲上腕リズムの比率は「肩甲上腕関節:肩甲胸郭関節=2:1」である。
4.× 「頸神経叢」ではなく腕神経叢の損傷を合併する。ちなみに、頸神経叢は、主に頸部前面の知覚や横隔神経などに関係する神経群である。
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