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問題146 次の症例の病証・病態で最も適切なのはどれか。
「60歳の男性。3か月前に知人との信頼関係が壊れ、強いいらだちを自覚してから下腹部の脹り、便秘がみられ、最近は頭痛や目の充血とともに尿の出も悪く残尿感が強くなった。寝汗はない。舌質は紅、舌苔は黄、脈は弦数を認める。」
1.肝気鬱結
2.肝陽上亢
3.肝鬱化火
4.肝血虚
解答3
解説
・60歳の男性。
・3か月前に知人との信頼関係が壊れ、強いいらだちを自覚。
・下腹部の脹り、便秘がみられ、最近は頭痛や目の充血とともに尿の出も悪く残尿感が強くなった。
・寝汗はない。
・舌質:紅、舌苔:黄、脈:弦数。
→本症例は、肝鬱化火が疑われる。肝鬱化火は、肝鬱血虚が続くと気鬱が熱を帯びて陰血が失われ、火邪が勢いづき、肝鬱化火が生じる。
1.× 肝気鬱結より優先されるものが他にある。なぜなら、本症例の出発点は肝気鬱結が関わっているが、気滞が熱化・火化(頭痛、目の充血、便秘、紅舌、黄苔、弦数脈など)しているため。
2.× 肝陽上亢より優先されるものが他にある。なぜなら、本症例のようなストレス起点の気滞と黄苔・便秘を伴う実熱中心の像とはずれるため。
・肝陽上亢とは、眩暈、耳鳴、頭痛、目赤、陰虚によるほてり・のぼせ、腰膝酸軟などである。
3.〇 正しい。肝鬱化火が該当する。なぜなら、火熱症状がそろっているため。肝鬱化火は、肝鬱血虚が続くと気鬱が熱を帯びて陰血が失われ、火邪が勢いづき、肝鬱化火が生じる。
・肝鬱化火とは、ストレス起点の肝気鬱結からの頭痛・目赤・便秘・黄苔・紅舌・弦数脈の症状がみられる。
4.× 肝血虚より優先されるものが他にある。なぜなら、肝血虚である場合、滋養不足による虚証が中心となるため。
・肝血虚は、目乾、目花、転筋、しびれ、不眠、多夢、脈細、舌質淡白などみられる。
問題147 次の症例の病証に対する治療穴として最も適切なのはどれか。
「65歳の男性。数か月前から抜け毛が多くなってきた。最近は下肢と下腹部が冷え、朝方に下痢をすることが多い。舌質は淡、舌苔は白、脈は細弱を認める。」
1.陶道
2.神道
3.霊台
4.命門
解答4
解説
・65歳の男性。
・数か月前から抜け毛が多くなってきた。
・最近:下肢と下腹部が冷え、朝方に下痢が多い。
・舌質:淡、舌苔:白、脈:細弱。
→本症例は、脾腎陽虚が疑われる。脾腎陽虚とは、脾と腎の陽が不足している状態である。脾腎陽虚になると、慢性の下痢や腰痛、浮腫(むくみ)、尿量減少、冷えなどが起こる。
1.× 陶道は、上背部、後正中線上、第1胸椎棘突起下方の陥凹部に位置する。
2.× 神道は、上背部、後正中線上、第5胸椎棘突起下方の陥凹部に位置する。
3.× 霊台は、上背部、後正中線上、第6胸椎棘突起下方の陥凹部に位置する。
4.〇 正しい。命門が該当する。
・命門は、腰部、後正中線上、第2腰椎棘突起下方の陥凹部に位置する。
問題148 次の病証に対して八脈交会穴を用いて治療する場合、下肢の治療穴として最も適切なのはどれか。
「腹部が脹り腰のすわりが悪く、寒熱往来に苦しむ。」
1.申脈
2.照海
3.公孫
4.足臨泣
解答4
解説
腹部が脹り腰のすわりが悪く、寒熱往来に苦しむ。
→本症例は、帯脈病証に合致する。「寒熱往来」は対になる陽維脈病証であるため、【足臨泣-外関】の組合せが成立する。
・寒熱往来とは、喘咳寒熱ともいい、寒気がきて急に熱が上昇する病症である。
1.× 申脈は、陽蹻脈に通じる八脈交会穴である。
・申脈は、外果尖の直下、外果下縁と「距骨」ではなく踵骨の間の陥凹部に取る。
2.× 照海は、陰蹻脈に通じる八脈交会穴である。
・照海は、足内側、内果尖の下方1寸、内果下方の陥凹部に位置する。
3.× 公孫は、衝脈に通じる八脈交会穴である。
・公孫は、足内側、第1中足骨底の前下方、赤白肉際に位置する。
4.〇 正しい。足臨泣は、帯脈に通じる八脈交会穴である。本症例の「腹部が脹り、腰のすわりが悪い」という帯脈病証に合致する。「寒熱往来」は対になる陽維脈病証であるため、【足臨泣-外関】の組合せが成立する。
・足臨泣は、足背、第4~5中足骨底接合部の遠位、第5指の長指伸筋腱外側の陥凹部に位置する。
【衝脈】公孫:内関【陰維脈】
【帯脈】足臨泣:外関【陽維脈】
【督脈】後渓:申脈【陽蹻脈】
【任脈】列欠:照海【陰蹻脈】
問題149 次の症例の病証で最も適切なのはどれか。
「48歳の女性。最近、帯下の量が増えた。帯下は白色で無臭、粘稠でだらだらと続くことが多い。顔はやつれて血色は悪い。舌苔は白膩、脈は緩を認める。」
1.肝血虚
2.腎陽虚
3.脾虚湿盛
4.膀胱湿熱
解答3
解説
・48歳の女性。
・最近:帯下の量が増えた。
・帯下は白色で無臭、粘稠でだらだらと続く。
・顔はやつれて血色は悪い。
・舌苔は白膩、脈は緩を認める。
→本症例は、脾虚湿盛が疑われる。脾虚湿盛は、食欲不振、腹脹、大便溏薄、浮腫、口乾、舌苔厚膩、脈緩・脈滑などである。
1.× 肝血虚は、目乾、目花、転筋、しびれ、不眠、多夢、脈細、舌質淡白などである。
2.× 腎陽虚は、腰膝酸軟、冷え、畏寒、陽萎、不妊、泄瀉、夜間尿、舌苔白などである。
3.〇 正しい。脾虚湿盛が該当する。脾虚湿盛は、食欲不振、腹脹、大便溏薄、浮腫、口乾、舌苔厚膩、脈緩・脈滑などである。
4.× 膀胱湿熱は、頻尿、尿意促迫、隆閉、排尿痛、血尿、小便短赤、舌質紅、脈滑数などである。
問題150 小児疳の虫に対して小児斜差の灸とちりげの灸を行った。棘突起で取穴の指標とならないのはどれか。
1.第3胸椎
2.第5胸椎
3.第9胸椎
4.第11胸椎
解答2
解説
男児は左肝兪穴と右脾兪穴、女児は右肝兪穴と左脾兪穴
小児疾患、特に疳の虫に用いる。
1.〇 第3胸椎は、ちりげの灸で用いる身柱の位置の目安である。
・ちりげの灸とは、小児の夜泣きや疳の虫に対して古くから行われてきた灸法で、用いる経穴は身柱である。
・身柱は、上背部、後正中線上、第3胸椎棘突起下方の陥凹部に位置する。
2.× 第5胸椎は、棘突起で取穴の指標とならない。
ちなみに、T5棘突起下は、神道や心兪、神堂があげられる。
3.〇 第9胸椎は、小児斜差の灸で用いる肝兪の位置の目安である。
・肝兪は、上背部、第9胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分に位置する。
4.〇 第11胸椎は、小児斜差の灸で用いる脾兪の位置の目安である。
・脾兪は、上背部、第11胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分に位置する。
国試オタク 