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問題51.インスリンを分泌するのはどれか。
1.下垂体前葉
2.甲状腺
3.副腎皮質
4.膵臓
解答4
解説
1.× 下垂体前葉とは、①成長ホルモン(欠損すると小人病)、②甲状腺刺激ホルモン、③副腎皮質刺激ホルモン(欠損するとアジソン病)、④性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン)、⑤プロラクチン(催乳ホルモン)を分泌する器官である。
2.× 甲状腺とは、のどぼとけの下にある蝶のような形をした臓器で、甲状腺ホルモン(T3およびT4)とカルシトニンを分泌している。甲状腺ホルモンは、カラダ全体の新陳代謝を促進する働きがある。カルシトニンは、骨吸収を抑制する働きを持つ。
3.× 副腎皮質とは、コルチゾール・アルドステロン・アンドロゲン(男性ホルモン)などが分泌される器官である。コルチゾールは、血糖値の上昇や脂質・蛋白質代謝の亢進、免疫抑制・抗炎症作用、血圧の調節など、さまざまな働きがあるが、過剰になるとクッシング症候群、不足するとアジソン病を引き起こす。
4.〇 正しい。膵臓は、インスリンを分泌する。
膵臓のランゲルハンス島からは、①インスリン、②グルカゴン、③ソマトスタチンが分泌される。
①インスリンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から分泌されるホルモンの一種で、①血糖低下、②脂肪合成の作用がある。
②グルカゴンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるα細胞から分泌されるホルモンの一種で、①血糖上昇、②脂肪分解の作用がある。
③ソマトスタチンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるδ細胞から分泌されるホルモンの一種で、成長ホルモン、インスリン、グルカゴン、ガストリン、セクレチンの分泌抑制の作用がある。
問題52.下垂体ホルモンの支配下にないのはどれか。
1.甲状腺
2.上皮小体
3.副腎
4.精巣
解答2
解説
下垂体前葉とは、①成長ホルモン(欠損すると小人病)、②甲状腺刺激ホルモン、③副腎皮質刺激ホルモン(欠損するとアジソン病)、④性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン)、⑤プロラクチン(催乳ホルモン)を分泌する器官である。
1.× 甲状腺は、下垂体前葉の支配を受けている。なぜなら、下垂体前葉から分泌される甲状腺刺激ホルモンによって、甲状腺が刺激され甲状腺ホルモンを分泌するため。
2.〇 正しい。上皮小体は、下垂体ホルモンの支配下にない。なぜなら、副甲状腺は血中カルシウム濃度の低下を直接感知して、自ら副甲状腺ホルモンを分泌する自律的な内分泌腺であるため。
・上皮小体とは、甲状腺の後方に位置し、パラトルモン(上皮小体ホルモン)を分泌する器官である。パラトルモン(上皮小体ホルモン)は、血液のカルシウムの濃度を増加させるように働き、逆に甲状腺から分泌されるカルシトニンはカルシウム濃度を減少させるように働く。
3.× 副腎は、下垂体前葉の支配を受けている。なぜなら、下垂体前葉から分泌される副腎皮質刺激ホルモンによって刺激され、コルチゾール(糖質コルチコイド)などを分泌するため。
4.× 精巣は、下垂体前葉の支配を受けている。なぜなら、下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン)によって刺激され、男性ホルモン(テストステロン)分泌および精子形成を促されるため。
問題53.大脳皮質の機能局在で正しいのはどれか。
1.運動野は頭頂葉にある。
2.視覚野は後頭葉にある。
3.運動性言語野は側頭葉にある。
4.聴覚野は前頭葉にある。
解答2
解説

1.× 運動野は、「頭頂葉」ではなく前頭葉(中心前回)にある。
2.〇 正しい。視覚野は、後頭葉(17野)にある。
3.× 運動性言語野は、「側頭葉」ではなく前頭葉(ブローカ野)にある。
4.× 聴覚野は、「前頭葉」ではなく側頭葉(横側頭回)にある。
問題54.温度覚と痛覚の伝導路が中継される部位はどれか。
1.黒質
2.小脳核
3.大脳基底核
4.視床
解答4
解説
1.× 黒質とは、中脳の被蓋と大脳脚との間に位置し、運動制御に関わる脳の一部であり、ドーパミン生成細胞が多く存在する。神経伝達物質となっている。Parkinson病に関連する。
2.× 小脳核とは、小脳内部で処理された情報(随意運動を円滑にする)を他の脳領域に出力する部位である。左右の脳に歯状核、中位核、室頂核と呼ばれる3対の神経核がある。
3.× 大脳基底核とは、①線条体(被殻 + 尾状核)、②淡蒼球、③黒質、④視床下核である。小脳とともにからだの運動をスムーズにする役割がある。
4.〇 正しい。視床は、温度覚と痛覚の伝導路が中継される部位である。
・温痛覚の伝導路(外側脊髄視床路:温痛覚・粗大触圧覚)は、「感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄側索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野」である。
視床とは、嗅覚以外のあらゆる感覚情報(体性感覚、痛覚、視覚、聴覚、味覚など)を大脳皮質に送る一大中継基地を担う。
問題55.前腕の筋を支配しないのはどれか。
1.筋皮神経
2.正中神経
3.尺骨神経
4.橈骨神経
解答1
解説
1.× 筋皮神経は、前腕の筋を支配しない。
・筋皮神経とは、頚から出た腕神経の束から枝分かれした神経である。上腕二頭筋、上腕筋、烏口腕筋と前腕外側の感覚を司る。
2.〇 正中神経は、前腕の筋を支配する。なぜなら、正中神経は、前腕の屈筋群の大部分を支配する神経であるため。
3.〇 尺骨神経は、前腕の筋を支配する。なぜなら、尺骨神経は、前腕の内側の屈筋群(深指屈筋 、尺側手根屈筋など)を支配するため。
4.〇 橈骨神経は、前腕の筋を支配する。なぜなら、橈骨神経は、手関節・指の伸筋群を支配するため。
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