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問題56.副交感神経と関連するのはどれか。
1.翼口蓋神経節
2.上頸神経節
3.脊髄神経節
4.腹腔神経節
解答1
解説
1.〇 正しい。翼口蓋神経節は、副交感神経と関連する。
・翼口蓋神経節とは、顔面神経の副交感神経線維と関連し、涙腺や鼻腔・口腔の分泌腺に分布する線維を中継する。
2.× 上頸神経節とは、第8頸髄~上位胸髄の脊髄神経根から白交通枝を経て幹神経節に入り、星状神経節などを通り、交感神経幹内を上行してきた節前線維をうける。
3.× 脊髄神経節は、感覚ニューロン(一次ニューロン)の細胞体である。副交感神経とも交感神経とも直接関係しない。
4.× 腹腔神経節は、交感神経の神経節である。
・交感神経は、腹腔神経節でニューロンをかえる(※下図参照)。交感神経の節前線維は胸髄・腰髄から出て交感神経幹を経由し、腹腔神経節でシナプスを行い、節後線維として腹腔内臓器に分布する。

(今井昭一:薬理学.標準看護学講座5、金原出版、1998より改変)
問題57.眼球で正しいのはどれか。
1.虹彩は内膜である。
2.脈絡膜は線維膜である。
3.瞳孔括約筋は交感神経支配である。
4.毛様体は平滑筋を含む。
解答4
解説

(※図:「看護師イラスト集」看護roo!様HPより)
1.× 虹彩は、「内膜」ではなくぶどう膜である。
・ぶどう膜とは、虹彩と毛様体、脈絡膜の組織から成り立っている。
2.× 脈絡膜は、「線維膜」ではなくぶどう膜である。
・線維膜とは、角膜と強膜から成り、眼球を外側で保護する層である。
3.× 瞳孔括約筋は、「交感神経支配」ではなく副交感神経支配である。
・瞳孔散大(瞳孔散大筋)は、交感神経の作用である。
4.〇 正しい。毛様体は、平滑筋を含む。なぜなら、毛様体には毛様体筋(平滑筋)が存在し、この筋が収縮・弛緩することで水晶体の厚さを変化させ、遠近のピントを調節するため。
・毛様体とは、虹彩から続く組織で、血管と筋肉が豊富にある組織である。虹彩と脈絡膜の間にあり、毛様体小帯という細い線維が伸びて水晶体を支持している。内部には毛様体筋があり、水晶体の厚さを変えることで、ピント調節を行う。
問題58.味覚に関わるのはどれか。
1.下歯槽神経
2.舌下神経
3.鼓室神経
4.鼓索神経
解答4
解説
1.× 下歯槽神経とは、三叉神経第3枝(下顎神経)の枝であり、下顎の歯や歯肉、下唇・オトガイの知覚(触覚・痛覚・温度覚)を伝える感覚神経である。
2.× 舌下神経とは、舌の運動を支配する運動神経である。
3.× 鼓室神経とは、舌咽神経(Ⅸ)の枝で、中耳に入り、耳神経叢→小錐体神経→耳神経節を経て耳下腺の分泌を支配する副交感神経線維である。内臓感覚・分泌促進(舌咽神経枝)に関与し、一般内臓性遠心性線維(下唾液核→鼓室神経→鼓室神経叢→小錐体神経→耳神経節(シナプス結合)→耳介側頭神経→顔面神経→耳下腺)の経路になる。
4.〇 正しい。鼓索神経は、味覚に関わる。なぜなら、鼓索神経は顔面神経(Ⅶ)の枝であり、舌前2/3の味覚線維を含むほか、唾液腺(顎下腺・舌下腺)への副交感線維も含むため。
【味覚】顔面神経(鼓索神経):舌前2/3、舌咽神経:後1/3、大錐体神経:軟口蓋、迷走神経:咽頭部
【知覚(痛覚)】三叉神経:前2/3、舌咽神経:後1/3
問題59.筋腹を体表から触れることができるのはどれか。
1.回外筋
2.方形回内筋
3.腕橈骨筋
4.長母指屈筋
解答3
解説
1.× 回外筋は、深部にあるため、体表から筋腹を触れることはできない。なぜなら、腕橈骨筋や総指伸筋などに覆っているため。
・回外筋の【起始】上腕骨外側上顆、尺骨の回外筋稜、肘関節包後面、橈骨輪状靭帯、【停止】橈骨上部外側面、【作用】前腕回外である。
2.× 方形回内筋は、深部にあるため、体表から筋腹を触れることはできない。なぜなら、浅指屈筋や深指屈筋などに覆われているため。
・方形回内筋の【起始】尺骨下部1/4前面で、【停止】橈骨下部1/4前面、【作用】前腕の回内である。
3.〇 正しい。腕橈骨筋は、筋腹を体表から触れることができる。なぜなら、肘関節を軽く屈曲すると明瞭に筋腹が浮き上がるため。
・腕橈骨筋の【起始】上腕骨外側縁の下部、外側上腕筋間中隔、【停止】橈骨遠位下端、茎状突起、【作用】肘関節屈曲、回内位での回外、回外位での回内である。
4.× 長母指屈筋は、深部にあるため、体表から筋腹を触れることはできない。なぜなら、浅指屈筋や橈側手根屈筋などに覆われているため。
・長母指屈筋の【起始】橈骨前面、前腕骨間膜、【停止】母指末節骨底、【作用】母指の中手指節関節と指節間関節の屈曲である。
問題60.斜角筋隙を通過するのはどれか。
1.総頸動脈
2.鎖骨下動脈
3.腋窩動脈
4.上腕動脈
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