第30回(R4年)柔道整復師国家試験 解説【午前61~65】

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問題61 導管が口腔前庭に開口するのはどれか。

1.顎下腺
2.口蓋腺
3.耳下腺
4.舌下腺

答え.

解説

口腔前庭

口腔は、歯列の唇・頬側の部分を口腔前庭、舌側を固有口腔という。口腔前庭には、歯肉や頬粘膜、小帯(上唇、下唇、頬)、耳下腺乳頭(耳下腺 開口部)などが含まれる。固有口腔には舌、口蓋のほか、舌小帯、舌下小丘(顎下腺開口部)、舌下ヒダ(舌下腺開口部)などが含まれる。

1~2.4.× 顎下腺/口蓋腺/舌下腺
舌側を固有口腔に位置する。
口蓋腺とは、軟口蓋及び硬口蓋の粘膜中にある粘液腺である。

3.〇 正しい。耳下腺は、導管が口腔前庭に開口する。 

(図引用:「唾液腺位置とマッサージ」illustAC様HPより)

 

 

 

 

 

問題62 十二指腸で胆汁が分泌されるのはどこか。

1.上部
2.下行部
3.水平部
4.上行部

答え.

解説

(※図引用:「肝臓周辺臓器 名称」illustAC様HPより)

1.3~4.× 上部/水平部/上行部
胆汁が分泌される部位ではない。

2.〇 正しい。下行部は、十二指腸で胆汁が分泌される。
十二指腸とは、消化管の一つで胃の奥にある臓器で、壁の薄さは約2~3mmと薄く、長さは約25cmで、球部、下行部、水平部、上行部に分けられる。下行部には膵液、胆汁の出口であるファーター乳頭があり、それらの消化液は、食物の消化や吸収に役立つ。

 

 

 

 

 

問題63 喉頭で複数あるのはどれか。

1.甲状軟骨
2.喉頭蓋軟骨
3.披裂軟骨
4.輪状軟骨

答え.

解説

(※図引用:「illustAC様」)

1.× 甲状軟骨
甲状軟骨の下に輪状軟骨があり、その直下に甲状腺の峡部がある。

2.× 喉頭蓋軟骨
喉頭蓋軟骨とは、喉頭蓋を構成する軟骨である。

3.〇 正しい。披裂軟骨は、喉頭で複数ある。
披裂軟骨とは、輪状軟骨後板上に乗る硝子軟骨であり、前方に声帯突起が、外方に筋突起が突出している。一対(2つ)ある。

4.× 輪状軟骨
輪状軟骨とは、喉頭の枠組みの土台となるリング状の硝子軟骨である。

 

 

 

 

 

問題64 気管が左右の気管支に分岐するのはどこか。

1.第1~2胸椎位
2.第4~5胸椎位
3.第7~8胸椎位
4.第10~11胸椎位

答え.

解説

MEMO

第6頸椎:気管から始まる。

第4~5胸椎:左右の主気管支の分岐。

1.× 第1~2胸椎位
気管とは、呼吸器系の一部で、鼻腔から気管支に分岐し、肺につながる管状の構造物で、2cmほどの太さで常に開いた管で、軟骨と平滑筋からなっている。役割として、鼻腔から入った空気を肺に送り、排出する。気管軟骨は、気管~気管支の気道内腔を虚脱から守っている。

3.× 第7~8胸椎位
肩甲骨の下角の高さに該当する。

2.〇 正しい。第4~5胸椎位は、気管が左右の気管支に分岐する。
気管は、胸骨角の高さで分岐する。胸骨角とは、胸の中央で鎖骨よりやや足側にある突起で、 胸骨柄と胸骨体の結合部であり、第2肋骨が付着する。気管分岐部の位置は、腹側が胸骨角、背側が第4~第5胸椎に一致する。

4.× 第10~11胸椎位
横隔膜(食道裂口)を貫いて腹腔に入り、胃の噴門部に至る。

 

 

 

 

 

問題65 腎臓を包む最内側の膜はどれか。

1.腹膜
2.腎筋膜
3.脂肪被膜
4.線維被膜

答え.

解説

腎臓を包む膜

腎臓は外側から腎筋膜(ゲロタ筋膜)→脂肪被膜→腎被膜(線維被膜)の順に包まれている。
腎筋膜(ゲロタ筋膜):密性結合組織の膜状の構造物。筋組織を包んでいるのではなく、腎臓・副腎をつつんだ脂肪被膜を覆う。前葉と後葉が腎の外側方で合わさり、さらに腹壁の筋群の内面を被う「横筋筋膜」へと続く。
脂肪被膜:腎臓・副腎をつつむ脂肪組織の塊。
腎被膜(線維被膜):薄く堅い結合組織の被膜で、腎臓表面を覆う。

1.× 腹膜
腹膜とは、腹部臓器の一部または全体をおおっている膜状の組織である。生体膜として浸出、漏出、分泌などの生理作用がある。腎臓は、腹腔の後腹膜に位置する。

2.× 腎筋膜(ゲロタ筋膜)
密性結合組織の膜状の構造物。筋組織を包んでいるのではなく、腎臓・副腎をつつんだ脂肪被膜を覆う。前葉と後葉が腎の外側方で合わさり、さらに腹壁の筋群の内面を被う「横筋筋膜」へと続く。

3.× 脂肪被膜
腎臓・副腎をつつむ脂肪組織の塊である。

4.〇 正しい。線維被膜は、腎臓を包む最内側の膜である。
腎臓は外側から腎筋膜(ゲロタ筋膜)→脂肪被膜→腎被膜(線維被膜)の順に包まれている。
腎筋膜(ゲロタ筋膜):密性結合組織の膜状の構造物。筋組織を包んでいるのではなく、腎臓・副腎をつつんだ脂肪被膜を覆う。前葉と後葉が腎の外側方で合わさり、さらに腹壁の筋群の内面を被う「横筋筋膜」へと続く。

後腹膜器官とは?

後腹膜器官とは、後腹壁の壁側腹膜より後方に位置する臓器である。
後腹膜器官は、十二指腸、腎臓、副腎、尿管、腹部大動脈、下大静脈、交感神経幹である。

 

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