国試オタク 
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問題56 鼡径管の構成要素でないのはどれか。
1．外腹斜筋腱膜
2．腹直筋稍後葉
3．鼡径靭帯
4．腹橫筋
答え．２
解説
鼠径管とは、鼠径靭帯を底面として外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋でつくられたトンネルである。
鼠径管の中は、
男性：精管・精巣動脈・精巣静脈を含む精索と精巣挙筋が通る。
女性：子宮円索が通る。
1.3～4．〇 外腹斜筋腱膜/鼡径靭帯/腹橫筋
鼡径管の構成要素である。
2．× 腹直筋稍後葉は、鼡径幹管の構成要素でない。
腹部をタテに走る腹直筋は、前後を腹直筋鞘に包まれている。前後に分かれているため、前葉、後葉となる。腹直筋鞘は、腹直筋を包む扁平な腱膜で、側腹筋（外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋）の停止腱膜が正中線近くで癒合して作られる。
問題57 三角筋下包が接する腱を持つのはどれか。
1．棘上筋
2．棘下筋
3．小円筋
4．大円筋
答え．１
解説
（※図引用：「肩の構造」科研製薬株式会社様HPより）
1．〇 正しい。棘上筋は、三角筋下包が接する腱を持つ。
保護の役割以外にも肩関節の動きを円滑にするといった役割を果たしている。日常的に繰り返して生じる摩擦や衝突によって滑液包に炎症が起こり痛みを生じることがある。
【起始】肩甲骨の棘上窩、棘上筋膜の内側、【停止】上腕骨大結節の上部、【作用】肩関節外転、【神経】肩甲上神経
2．× 棘下筋
【起始】肩甲骨の棘下窩、棘下筋膜の内側、【停止】上腕骨大結節の中部、【作用】肩関節外旋、上部は外転、下部は内転、【神経】肩甲上神経
3．× 小円筋
【起始】肩甲骨後面の外側部上半、【停止】上腕骨大結節の下部、大結節稜の上端、【作用】肩関節外旋、【神経】腋窩神経
4．× 大円筋
【起始】肩甲骨の下角部、棘下筋膜下部外面、【停止】上腕骨の小結節稜、【作用】肩関節内転、内旋、伸展、【神経】肩甲下神経
問題58 足関節を背屈させるのはどれか。
1．後脛骨筋
2．長腓骨筋
3．短腓骨筋
4．第三腓骨筋
答え．４
解説
1．× 後脛骨筋
【起始】下腿骨間膜の後面上半、下腿骨間膜に接する脛骨と腓骨、【停止】舟状骨粗面、内側、中間、外側楔状骨、立方骨、第2～3中足骨底、【作用】足関節底屈、内返し、【神経】脛骨神経
2．× 長腓骨筋
【起始】腓骨頭、腓骨体外側面の上半、一部は筋膜と前下腿筋間中隔、【停止】第1,2中足骨底、内側楔状骨、【作用】足関節底屈、外返し、【神経】浅腓骨神経
3．× 短腓骨筋
【起始】腓骨外側面、前下腿筋間中隔、【停止】第5中足骨粗面、【作用】足関節底屈、外返し、【神経】浅腓骨神経
4．〇 正しい。第三腓骨筋は、足関節を背屈させる。
【起始】前下腿筋間中隔の下部、腓骨の前縁、【停止】第5中足骨底背側、【作用】足関節背屈、外返し、【神経】深腓骨神経
問題59 外腸骨動脈の枝はどれか。
1．下腹壁動脈
2．臍動脈
3．上殿動脈
4．閉鎖動脈
答え．１
解説
①下腹壁動脈
②深腸骨回旋動脈
1．〇 正しい。下腹壁動脈は、外腸骨動脈の枝である。
外腸骨動脈から分岐し腹部を上行したのち、上腹壁動脈へと交通する動脈である。
2．× 臍動脈
内腸骨動脈の臓側枝である。
3～4．× 上殿動脈/閉鎖動脈
内腸骨動脈の壁側枝である。
問題60 胸管と連絡しないのはどれか。
1．左浅頸リンパ節
2．右腋窩リンパ節
3．左膝窩リンパ節
4．右深鼡径リンパ節
答え．２
解説
胸管とは、最大のリンパ管である。下半身と左上半身のリンパを集める全長35～40cmのリンパ管である。胸管は鎖骨下静脈に接続し、リンパ液を血液中に戻す。 またリンパ液は、組織中の異物（細菌など）、がん細胞、死んだ細胞や損傷した細胞などを廃棄するためにリンパ管やリンパ器官に運ぶ役割も担っている。
1,3～4．〇 左浅頸リンパ節/左膝窩リンパ節/右深鼡径リンパ節
乳び槽（胸管の起始部）は、腸リンパ本幹と腰リンパ本幹（左右腰リンパ本幹）が合流してできる。左右腰リンパ本幹→乳ビ槽→胸管に注ぐ。
2．× 右腋窩リンパ節は、胸管と連絡しない。
胸管は左鎖骨下静脈と左内頸静脈の合流点である。右リンパ本幹は右鎖骨下静脈と右内頸静脈の合流点である右静脈角に流入する。
