第32回(R6年)柔道整復師国家試験 解説【午前71~75】

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問題71 海馬があるのはどれか。

1.前頭葉
2.頭頂葉
3.側頭葉
4.後頭葉

解答

解説

(※図引用:「脳(矢状断)」illustAC様HPより)

MEMO

海馬とは、記憶を司っている部位である。

1.× 前頭葉とは、論理的思考を制御する領域である。前頭葉障害の主症状として、①遂行機能障害、②易疲労性、③意欲・発動性の低下、④脱抑制・易怒性、⑤注意障害、⑥非流暢性失語等が挙げられる。

2.× 頭頂葉とは、頭のてっぺんのやや後ろの部分に位置し、体性感覚や空間認識をつかさどる。

3.〇 正しい。側頭葉は、海馬がある。側頭葉とは、脳の側面を占める脳領域で、視覚や聴覚などの認知機能や記憶をつかさどる。

4.× 後頭葉とは、主に視覚情報の処理を担当する。

 

 

 

 

 

 

 

問題72 写真を下に示す。矢印で示す部位はどれか。

1.視床
2.被殻
3.淡蒼球
4.尾状核

解答

解説


1.〇 正しい。視床は、矢印で示す部位である。図は、左脳の内包あたりの拡大図である。ちなみに、視床とは、嗅覚以外のあらゆる感覚情報(体性感覚、痛覚、視覚、聴覚、味覚など)を大脳皮質に送る一大中継基地を担う。視床出血の場合は、被殻出血と並んで頻度の高い脳出血で、脳出血全体の30%程度を占めている。麻痺に比べ、感覚障害が強くなる。

2.× 被殻とは、大脳の中央部に左右1対あり、身体の運動調節や筋緊張、学習や記憶などの役割を持っている。したがって、被殻出血とは、頭痛や麻痺(片麻痺や顔面神経麻痺)、病側の共同偏視、優位半球障害時に運動失語、劣位半球障害時に失行・失認などがみられる。

3~4.× 淡蒼球/尾状核は、大脳基底核の一部で、主に運動制御に関与している。大脳基底核は、①線条体(被殻 + 尾状核)、②淡蒼球、③黒質、④視床下核である。

 

 

 

 

 

問題73 脳の構造物で一番前方にあるのはどれか。

1.四丘体
2.視交叉
3.松果体
4.乳頭体

解答

解説

(※図引用:「脳(矢状断)」illustAC様HPより)

1.× 四丘体は、中脳(中脳蓋)の上丘と下丘から構成されている。これは脳幹の背側に位置し、視覚と聴覚の反射に関与する。

2.〇 正しい。視交叉は、脳の構造物で一番前方にある。視交叉とは、視神経が交叉する部分で、脳の前方下部に位置する。

3.× 松果体とは、間脳の背面(後方)にあるメラトニン(概日リズム調整ホルモン)の分泌、性腺刺激ホルモンの分泌抑制に関与する。松果体は、第3脳室の後壁が背側へ膨隆してできた構造をしている。間脳は①視床上部、②視床、③視床下部から構成される。

4.× 乳頭体とは、視床下部から突き出た左右一対の隆起である。大脳辺縁系のひとつである。ちなみに、大脳辺縁系は、脳梁を取り囲むように大脳の内側部に存在し、本能・情動・記憶などを司る構造物の総称である。大脳辺縁系に含まれているものは、①帯状回、②脳梁、③脳弓、④灰白質、⑤扁桃体、⑥乳頭体、⑦中隔野、⑧海馬体である。

(図引用:中脳断面図 Wikiより)

 

 

 

 

 

問題74 遠心性神経線維のみを通すのはどれか。

1.脊髄神経の前枝
2.脊髄神経の後枝
3.脊髄の前根
4.脊髄の後根

解答

解説

(図引用:「前根」wikiより)

1.× 脊髄神経の前枝は、遠心性神経線維(運動神経線維)と求心性神経線維(感覚神経線維)の両方を含む。

2.× 脊髄神経の後枝は、遠心性神経線維(運動神経線維)と求心性神経線維(感覚神経線維)の両方を含む。

3.〇 正しい。脊髄の前根は、遠心性神経線維(運動神経線維)のみを通す。

4.× 脊髄の後根は求心性神経線維(感覚神経線維)のみを通す。

 

 

 

 

 

問題75 副交感神経線維を含むのはどれか。

1.眼窩上神経
2.眼窩下神経
3.動眼神経
4.視神経

解答

解説

自律神経機能をもつ脳神経の覚え方

自律神経機能をもつ脳神経は「港区」
(み(Ⅲ)、な(Ⅶ)、と(Ⅹ)、く(Ⅸ)番の脳神経)と覚える。
Ⅲ:動眼神経(縮瞳)
Ⅶ:顔面神経(涙腺、唾液腺)
Ⅹ:迷走神経(消化管、心臓)
Ⅸ:舌咽神経(耳下腺)

1.× 眼窩上神経は、三叉神経第1枝(眼神経)の枝で、感覚神経線維である。額から頭頂部の皮膚、上眼瞼結膜、前頭洞粘膜の知覚を支配する。

2.× 眼窩下神経は、三叉神経第2枝(上顎神経)の枝で、感覚神経線維である。副交感神経線維は含みません。上顎、側頭部、頬部、鼻腔の知覚を支配する。

3.〇 正しい。動眼神経は、副交感神経線維を含む。動眼神経とは、外側直筋と上斜筋以外の眼筋を支配する運動神経と、眼球内の瞳孔括約筋や毛様体筋を支配する副交感神経を含んでいる。

4.× 視神経は、視覚を司る感覚神経線維である。ちなみに、視覚伝導路は、「視神経―視交叉―視索―外側膝状体―視放線―視覚野」である。

(今井昭一:薬理学.標準看護学講座5、金原出版、1998より改変)

 

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