第34回(R8年)柔道整復師国家試験 解説【午前86~90】

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問題86 膝蓋腱反射に関与しないのはどれか。

1.大腿四頭筋
2.筋紡錘
3.Ⅲ群線維
4.a運動ニューロン

解答

解説

膝蓋腱反射とは?

【膝蓋腱反射の経路】筋紡錘 → Ia群線維 → 脊髄 → α運動ニューロン → 大腿四頭筋

膝蓋腱反射は、単シナプス反射で大腿四頭筋の筋紡錘による伸張反射である。膝蓋腱反射の【中枢】L2~L4(大腿神経)、【検査法】背臥位検査:患者を背臥位にし両膝を軽く屈曲し立てる。検者は前腕をその膝の下に入れて下肢を支える。または、一側の下肢を膝立て位にして、その膝の上に他側の膝を乗せる。膝蓋腱部を触知してその腱部を叩打する。【判定】膝関節の伸展が起これば反射出現(+)

1.〇 大腿四頭筋は、膝蓋腱反射に関与する。なぜなら、膝蓋腱反射は、大腿四頭筋が急に伸ばされたことをきっかけに起こる伸張反射であるため。

2.〇 筋紡錘は、膝蓋腱反射に関与する。なぜなら、筋紡錘は筋の長さの変化を感じ取る受容器であり、膝蓋腱反射の刺激受容器そのものであるため。

3.× Ⅲ群線維は、膝蓋腱反射に関与しない。なぜなら、膝蓋腱反射の求心路は、筋紡錘から出る「Ⅲ群線維」ではなくⅠa群線維であるため。
・Ⅲ群線維とは、比較的細い有髄線維で、主に痛覚や温度感覚に関与する(※下図参照)。

4.〇 a運動ニューロンは、膝蓋腱反射に関与する。なぜなら、α運動ニューロンは、脊髄から大腿四頭筋へ命令を送り、実際に筋収縮を起こさせる遠心路であるため。

 

 

 

 

 

問題87 一次運動野の最も外側が対応している身体部位はどれか。

1.顎
2.手指
3.体幹
4.足首

解答

解説


1.〇 正しい。は、一次運動野の最も外側に対応している。外側面には、顔面・口唇・舌・顎などが配置されている。

2.× 手指は、一次運動野で広い面積を占める部位である。

3.× 体幹は、上肢よりやや内側寄りに位置する。一次運動野では、外側から内側へかけて顔面、上肢、体幹、下肢という流れで配置されている。

4.× 足首は、一次運動野の最も内側に対応している。

 

 

 

 

 

問題88 視床を経由しない感覚情報はどれか。

1.嗅覚
2.視覚
3.聴覚
4.味覚

解答

解説

視床とは?

視床とは、嗅覚以外のあらゆる感覚情報(体性感覚、痛覚、視覚、聴覚、味覚など)を大脳皮質に送る一大中継基地を担う。

1.× 嗅覚は、視床を経由しない感覚情報である。
・嗅覚は鼻腔上部の嗅部の粘膜上皮(嗅上皮)の嗅細胞で受容される。嗅細胞の中枢性突起が嗅神経となり、篩骨篩板を通って嗅球に入る。嗅球から後方に向かって嗅索が走り、その線維は大部分外側嗅条を通って海馬旁回の嗅覚野に達する。
①嗅細胞→②嗅神経→③嗅球→④嗅索→⑤嗅覚野(1次感覚野)に達する。
・一次中枢:①嗅細胞→②嗅神経→③嗅球まで。
・二次中枢:④嗅索→⑤嗅覚野(1次感覚野)

2.〇 視覚は、視床を経由する
・【視覚の伝導路】視神経→視交叉→視索→外側膝状体(視床)→視放線→後頭葉(視覚野)
・外側膝状体とは、視床後部にある視覚情報の中継核である。

3.〇 聴覚は、視床を経由する
・聴覚の伝導路は、【蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯→中脳下丘→内側膝状体(視床)→上側頭回】である。
・内側膝状体とは、視床後部にある聴覚情報の中継核である。

4.〇 味覚は、視床を経由する
・味覚の伝導路は、味蕾(味細胞)→顔面神経(舌前2/3)、舌咽神経(舌後1/3)→延髄孤束核→視床→大脳味覚野である。

 

 

 

 

 

問題89 ペプチドホルモンの受容体が存在するのはどれか。

1.核
2.細胞質
3.細胞膜
4.ミトコンドリア

解答

解説

ホルモンとは?

ホルモンは、①ペプチドホルモン、②ステロイドホルモン、③アミン・アミノホルモン、④糖タンパクホルモン、⑤その他の5つ分類される。

ペプチドホルモンとは、成長ホルモン・インスリンなど大部分のホルモンが含まれる。

②ステロイドホルモンとは、副腎皮質ホルモンの他に性腺ホルモンも含まれる。コレステロールを原料として作られたステロイド骨格をもつホルモンである。

③アミン・アミノホルモンとは、副腎髄質ホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン)、甲状腺ホルモンがある。

1.× 核は、ペプチドホルモンの受容体が存在しない。なぜなら、ペプチドホルモンは水溶性で細胞膜を自由に通過できないため。したがって、細胞内の核受容体まで到達できない。ちなみに、核に受容体をもつのは、細胞膜を通過しやすい脂溶性ホルモンが中心である。

2.× 細胞質は、ペプチドホルモンの受容体が存在しない。なぜなら、ペプチドホルモンは水溶性で細胞膜を自由に通過できないため。したがって、細胞内の核受容体まで到達できない。ちなみに、細胞質に受容体をもつのは、細胞膜を通過しやすい脂溶性ホルモンが中心である。

3.〇 正しい。細胞膜は、ペプチドホルモンの受容体が存在する。なぜなら、ペプチドホルモンは、水溶性で脂質二重膜からなる細胞膜を通過できないため。したがって、細胞表面の受容体に結合して作用する。これを開口分泌という。開口分泌は、ペプチドホルモンの細胞内から細胞外への移動形式である。
・分泌方法による分類には、①開口分泌型、②細胞膜透過型があげられる。①開口分泌とは、エキソサイトーシスともいい、細胞外への分泌形態の一つである。開口分泌型は、ペプチドホルモンやアミン型ホルモン、細胞内で合成された物質(蛋白質など)の移動形式である。一方、ステロイドホルモンは、②細胞膜透過型が用いられる。

4.× ミトコンドリアは、ペプチドホルモンの受容体が存在しない。なぜなら、ペプチドホルモンは、細胞膜受容体を介して作用するため。
・ミトコンドリアとは、細胞内に存在する細胞内小器官で、 ATPの生成やアポトーシス(細胞死)において重要な働きを担っている。

 

 

 

 

 

問題90 乳汁の産生を促進するのはどれか。

1.成長ホルモン
2.プロラクチン
3.性腺刺激ホルモン
4.副腎皮質刺激ホルモン

解答

解説
1.× 成長ホルモンとは、下垂体前葉から合成・分泌されるホルモンで、成長促進作用や代謝作用などの作用がある。

2.〇 正しい。プロラクチンは、乳汁の産生を促進する。
・プロラクチンとは、乳腺刺激ホルモンともいい、脳の下垂体前葉から分泌され、妊娠すると高くなり乳腺を成長させ乳汁産生を行う。一般的に出産後など授乳期間中において、乳頭の刺激で高くなり乳汁を分泌する。

3.× 性腺刺激ホルモンとは、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)がある。性腺刺激ホルモンの主な作用は、女性では卵胞発育や排卵、黄体形成に関与し、男性では精子形成やテストステロン分泌に関与する。

4.× 副腎皮質刺激ホルモンとは、下垂体前葉から分泌され、副腎皮質に働きかけてコルチゾールなどのステロイドホルモンの分泌を促進する。
・副腎皮質ホルモンとは、副腎皮質より産生されるホルモンの総称で、①アルドステロン、②コルチゾール、③アンドロゲンがある。炎症の制御、炭水化物の代謝、タンパク質の異化、血液の電解質のレベル、免疫反応など広範囲の生理学系に関わっている。

 

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