この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
問題121 16歳の女子。サッカー部に所属している。昨日の練習試合で右足関節をひねった。しばらくして歩行が可能となったため帰宅したが、今朝も痛みが引かないため来所した。右腓骨外果前方に腫脹と底背屈痛がみられ、前方動揺性テストは陽性である。足関節0度での疼痛や不安定性はなく、外果に圧痛はみられない。
固定や指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.固定範囲に膝関節を含める。
2.固定肢位は外反位とする。
3.免荷歩行を指導する。
4.次回の来所は2週後と指導する。
解答2・3
解説
・16歳の女子(サッカー部)。
・昨日の練習試合で右足関節をひねった。
・しばらくして歩行が可能となった。
・今朝も痛みが引かない。
・右腓骨外果前方に腫脹と底背屈痛がみられ、前方動揺性テスト陽性。
・足関節0度での疼痛や不安定性はなく、外果に圧痛はみられない。
→本症例は、足関節外側靱帯(特に前距腓靱帯)の損傷が疑われる。
1.× 固定範囲に膝関節を含める「必要はない」。固定範囲は、一般に下腿中部から中足部・中足骨頭部までである。
2.〇 正しい。固定肢位は外反位とする。なぜなら、内反捻挫により受傷したため。外反位にすることで、足関節外側靱帯(特に前距腓靱帯)の伸張ストレスを防ぐことができるため。ちなみに、足関節底・背屈0度にする。
3.〇 正しい。免荷歩行を指導する。なぜなら、本症例は急性期で腫脹と疼痛があるため。荷重する刺激が、足関節外側靱帯の損傷やさらなる悪化につながる。
4.× 次回の来所は、「2週後」ではなく1週後と指導する。なぜなら、1週間経過後、炎症症状が落ち着き始める時期であるため。再評価によって、骨折の見逃しやほかの損傷部位の見逃し、治癒の遷延、不安定性の残存などの確認をすることができる。
足関節の前方引き出しテストとは、前距腓靭帯の安定性を見る。足関節は軽度底屈位で、踵を包むようにして前方へ引き出す。陽性の場合、患側の距骨は健側と比較して前方へ引き出される。また距骨が亜脱臼するため、足を戻す際、患者の痛みの訴えとともに「カクッ」という動きを触知できる。ちなみに、外側靭帯は、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯を合わせていう。
問題122 15歳の女子。ダンス部に入部して運動量が増加した。ダンスの際、足部に疼痛を自覚し、疼痛の改善がみられないため来所した。足部内側に圧痛を伴う骨性隆起がある。
この疾患で正しいのはどれか。
1.中足骨頭に生じる骨端症である。
2.ガングリオンが原因となる。
3.脛骨神経の絞扼によって疼痛が生じる。
4.扁平足を合併していることが多い。
解答4
解説
・15歳の女子。
・ダンス部に入部して運動量が増加。
・ダンスの際、足部に疼痛を自覚。
・足部内側に圧痛を伴う骨性隆起がある。
→本症例は、有痛性外脛骨が疑われる。外脛骨とは、足の舟状骨の内側に位置する骨をいう。正常な人の15%程度にみられる足の内側にある余分な骨である。
→有痛性外脛骨とは、その外脛骨が痛みを起こしてしまった状態をいう。スポーツ活動や捻挫などの外傷をきっかけに痛みを起こすことがあり、小児、特に女性での発症が多く、成長期を終えると痛みが治まることが多い。主な症状として、①疼痛(圧痛、運動時痛)、②腫脹(うちくるぶしの下方の腫れ)があげられる。他にも、炎症が強い場合には、熱感も引き起こすことがある。治療として、①薬物療法(鎮痛)、②運動療法、③物理療法(温熱や電気刺激による鎮痛)、④装具療法などがあげられる。
1.× 中足骨頭に生じる骨端症であるのは、「第2ケーラー病」である。
・第2ケーラー病とは、足の第2中足骨頭(足の人差し指の付け根の関節部周辺)におこる骨端症である。中足骨頭に繰り返される圧迫力が働き、骨頭部で壊死を起こした状態である。
2.× ガングリオンが原因「とはならない」。なぜなら、有痛性外脛骨は、後脛骨筋腱の牽引、運動負荷、靴の圧迫などで症状が出る病態であるため。
・ガングリオンとは、手足に現れるゼリー状の物質が入った良性のしこりのこと。関節を包む袋が突き出ることで、関節などの曲げ伸ばしを滑らかにする液体(滑液:かつえき)が流れ込み、ゼリー状になって溜まることで発症する。この原因ははっきりと分かっておらず、自然にできることが多い。
3.× 脛骨神経の絞扼によって疼痛が生じるのは、「距踵骨癒合症」である。
・足根骨癒合症とは、先天的に複数個の足根骨に癒合を認める疾患で、外傷や関節リウマチによる二次的な癒合は含まれないものをいう。第二次性徴期のスポーツ活動時や軽微な外傷を契機に癒合部位の疼痛として発症する。距踵骨癒合症では脛骨神経の絞扼性神経障害である足根管症候群を呈することもある。また、腓骨筋痙性亢進により重度の内がえし制限を認めることもある。
4.〇 正しい。扁平足を合併していることが多い。なぜなら、有痛性外脛骨は、後脛骨筋腱付着部と関係するため。後脛骨筋腱は、足部アーチ保持に重要で、この部位の異常は扁平足と結びつきやすい。
・後脛骨筋の【起始】下腿骨間膜の後面上半、下腿骨間膜に接する脛骨と腓骨、【停止】舟状骨粗面、内側、中間、外側楔状骨、立方骨、第2~3中足骨底、【作用】足関節底屈、内返し、【支配神経】脛骨神経である。
国試オタク 
