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はり理論試験問題(問題161~170)
問題161 我が国で製造されている単回使用毫鍼について誤っているのはどれか。
1.ホルマリンガスで滅菌されている。
2.無菌性が保証されている。
3.管理医療機器に分類される。
4.製造業者の表示が義務付けられている。
解答1
解説
単回使用毫鍼とは、流通・保護のため通常、 複数の一次包装された毫鍼のことをいう。
1.× 「ホルマリンガス」ではなく酸化エチレンガスで滅菌されている。
酸化エチレンガス滅菌は、温度や湿度の繊細な医療器具に適した滅菌方法である。酸化エチレンガスとは、比較的低い温度でも極めて強い殺菌力を発揮し、金属・非金属の区別なく利用できるため理想的な滅菌法として普及している。適用:カテーテル類、プラスチック製品、不織布、ゴム製品など。適用外:液体、ガスが通りにくい形状のもの、直ぐに使用したいもの。欠点として、滅菌処理・エアレーション時間(ガスの残留毒性が強いため、これらを除去する処理)が長いことがあげられる。
2.〇 無菌性が保証されている。
なぜなら、単回使用毫鍼は、無菌性を担保し包装された毫鍼であるため。
3.〇 管理医療機器に分類される。
管理医療機器とは、保守点検、修理その他の管理に専門的な知識及び技能を必要とする医療機器のことをいう。人の生命及び健康に影響を与えるおそれがあることから、その適切な管理が必要な医療機器である。
4.〇 製造業者の表示が義務付けられている。
これは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の63条1項に規定されている。63条第五節(医療機器の取扱い:直接の容器等の記載事項)には「医療機器は、その医療機器又はその直接の容器若しくは直接の被包に、次に掲げる事項が記載されていなければならない。ただし、厚生労働省令で別段の定めをしたときは、この限りでない。一 製造販売業者の氏名又は名称及び住所」と記載されている(※引用:「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」e-GOV法令検索様HPより)。
問題162 押手について正しいのはどれか。
1.母指と示指が鍼体をつまむ圧を固定圧という。
2.周囲圧に相当するのは水平圧である。
3.皮膚の緊張度を調節する。
4.刺入速度を調節する。
解答3
解説
押手(皮膚の緊張度を調整する)
・左右圧(水平圧):押手の母指と示指が鍼体をつまむ力。
・上下圧(垂直圧):押手の母指と示指が刺鍼部位にかける圧。
・周囲圧(固定圧):中・薬・小指の指腹、小指外側~小指球などでかける圧。
1.× 母指と示指が鍼体をつまむ圧を「周囲圧(固定圧)」ではなく左右圧(水平圧)という。
2.× 周囲圧に相当するのは、「左右圧(水平圧)」ではなく周囲圧(固定圧)である。
3.〇 正しい。皮膚の緊張度を調節する。
押手は、皮膚の緊張度を調整するほかにも、鍼体を保持し刺鍼をし易くすることや患者の不意の動きを防止する役割を持つ。
4.× 刺入速度を調節する役割はない。
押手は、①皮膚の緊張度を調整する、②鍼体を保持し刺鍼をし易くする、③患者の不意の動きを防止する役割を持つ。
問題163 雀啄術と回旋術に共通するのはどれか。
1.抜鍼困難時に使用する。
2.刺入した後、鍼管で刺激を与える。
3.鍼柄を刺手でつまみ振動を与える。
4.一定深度に刺入後、鍼を動かし刺激を与える。
解答4
解説
・雀啄術(※読み:じゃくたくじゅつ):刺入時または一定の深さで鍼を上下に進退させる。
・回旋術:左右のどちらか一方向に回しながら刺入する(または一定の深さで行う)。
1.× 抜鍼困難時に使用するのは、副刺激術や示指打法である。
副刺激術:刺入した鍼の周囲を鍼管や指頭で叩き、響きを与える。(気拍法)
示指打法:刺入した鍼に鍼管をかぶせ、弾入の要領で鍼管の上端を叩く。
2.× 刺入した後、鍼管で刺激を与えるのは、内調術である。
内調術:刺入した鍼の鍼柄を鍼管で叩打し、鍼体に動揺を与える。
3.× 鍼柄を刺手でつまみ振動を与えるのは、振せん術である。
振せん術:刺入後、鍼柄を刺手でつまんで鍼を振動させる。
4.〇 正しい。一定深度に刺入後、鍼を動かし刺激を与える。
雀啄術と回旋術に共通する。
問題164 特殊鍼法で水平に刺入するのはどれか。
1.円皮鍼
2.集毛鍼
3.皮内鍼
4.灸頭鍼
解答3
解説
①皮内鍼:細く短い鍼を皮内へ水平に刺入し(筋層へは刺入しない)、長時間留置させて持続的に刺激を与える。赤羽幸兵衛発案。
②円皮鍼:画鋲状の短い鍼を垂直に刺入し、持続的な刺激を与える。スポーツ選手に多く用いられる。※中国では撳鍼(耳鍼に応用)
③灸頭鍼:置鍼した鍼の鍼柄に艾を球状に付けて点火する方法。※鍼柄が金属でカシメ式のものを用いる。
④鍼通電:鍼に低周波通電する方法で、鍼麻酔が代表的。鍼の腐食を考慮し、3~5番鍼(20~24号銅)以上の鍼を用いる。通電(電気療法)は妊婦、ペースメーカー、知覚脱失、循環障害、重篤な動脈疾患、原因不明の発熱、強い皮膚病変などの患者には禁忌とされる。また、通電装置の出力に影響を及ぼすため、通電装置と超短波治療器あるいはマイクロ波治療器を近接して使用すべきではない。20号鍼(3番鍼)以上の太さが推奨される。病的共同運動には高Hz(100HZ)で行うとよい。
1.× 円皮鍼
画鋲状の短い鍼を垂直に刺入し、持続的な刺激を与える。スポーツ選手に多く用いられる。※中国では撳鍼(耳鍼に応用)
2.× 集毛鍼
刺さずに叩いて刺激する鍼である。小児の鍼灸治療で使用されることが多い。
3.〇 正しい。皮内鍼は、特殊鍼法で水平に刺入する。
細く短い鍼を皮内へ水平に刺入し(筋層へは刺入しない)、長時間留置させて持続的に刺激を与える。赤羽幸兵衛が発案した。
4.× 灸頭鍼
置鍼した鍼の鍼柄に艾を球状に付けて点火する方法である。鍼柄が金属でカシメ式のものを用いる。
問題165 鍼施術に対する患者の感受性を決定する要因はどれか。
1.刺鍼の手技
2.鍼体の太さ
3.受療経験の有無
4.刺激時間の長さ
解答3
解説
鋭敏:女子、小児、老年、虚弱、神経質、栄養状態が不良な者、鍼灸未経験者、顏・手足などの部位、など
鈍感:男子、青年、壮年、頑健な者、栄養状態が良好な者、鍼灸経験者、腰・背などの部位、など
1~2.4.× 刺鍼の手技/鍼体の太さ/刺激時間の長さ
これらは、患者の感受性を決定する要因とはいえない。感受性とは、敏感であるかを示す物理的な指標である。
3.〇 正しい。受療経験の有無は、鍼施術に対する患者の感受性を決定する要因である。
受療経験があると、いわゆる慣れもあり鈍感となる。