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問題41 デルマトームにおいて母指の分節はどれか。
1.C2
2.C4
3.C6
4.C8
解答3
解説
(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」より)
1.× C2は、後頭部領域である。
2.× C4は、頸部根元領域である。
3.〇 正しい。C6は、デルマトームにおいて母指の分節である。
4.× C8は、上肢尺側領域であるあ。
問題42 涙腺と唾液腺を支配しているのはどれか。
1.三叉神経
2.顔面神経
3.舌咽神経
4.舌下神経
解答2
解説
(※図引用:「イラストでわかる歯科医学の基礎 第4版 」永未書店HPより)
1.× 三叉神経
三叉神経とは、咀嚼運動にかかわる脳神経である。三叉神経は、主に咀嚼筋の咀嚼運動と顔面の皮膚感覚を司る。運動神経と感覚神経を含む。
2.〇 正しい。顔面神経は、涙腺と唾液腺を支配している。
顔面神経とは、表情筋の運動、涙腺や口蓋腺などの分泌作用制御の副交感神経、および味覚を司る感覚神経を含む混合神経である。したがって、顔面神経の障害により、顔面表情筋の障害、角膜反射低下、聴覚過敏、味覚低下(舌前2/3)、涙分泌低下、唾液分泌低下などが起こる。
3.× 舌咽神経
舌咽神経とは、知覚・運動・分泌を受けもつ混合神経で、舌の後部3分の1の感覚や咽頭筋の運動を支配する。 また分泌線維は耳下腺に分布し、唾液の分泌を司る。 鼓室粘膜の知覚もこの神経が支配する。
4.× 舌下神経
舌下神経とは、舌の運動を支配する運動神経である。
問題43 医療面接について正しいのはどれか。
1.患者が話したことは繰り返さない。
2.別居している家族の健康状態も聞く。
3.問診は特定の疾患を推定して始める。
4.医学用語を用いて説明する。
解答2
解説
インフォームド・コンセントは、「十分な説明を受けたうえでの同意・承諾」を意味する。医療者側から診断結果を伝え、治療法の選択肢を提示し、予想される予後などについて説明したうえで、患者自らが治療方針を選択し、同意のもとで医療を行うことを指す。診断結果の伝達には「癌の告知」という重要な問題も含まれる。
1.× 患者が話したことは「繰り返す」。
なぜなら、患者の話したことを繰り返すことで、患者は自分の話を聞いてくれているという安心感を与えるだけでなく、信頼関係も構築するのに役立つため。また、繰り返すことで確認にもつながり、医療者側の理解にもつながる。
2.〇 正しい。別居している家族の健康状態も聞く。
なぜなら、患者にもしものことがあった場合、すぐに駆け付けられるだけでなく、入院中、必要なものをそろえられたり、退院準備にも影響するため。
3.× あえて、問診は特定の疾患を推定して始める必要はない。
むしろ、あらゆる可能性を考え問診する必要がある。なぜなら、特定の疾患を推定すると、大切な事案を見落とす可能性があるため。
4.× あえて、医学用語を用いて説明する必要はない。
患者の疑問には、「専門用語を用いず」わかりやすい言葉で回答する。なぜなら、判断能力のある成人患者といっても専門用語まで正しく理解できないため。
問題44 ショックの分類で、患者の皮膚が温かい場合に考えられるのはどれか。
1.心原性
2.閉塞性
3.血液量減少性
4.血液分布異常性
解答4
解説
ショックとは、体液の喪失、心臓機能の低下、血管系虚脱などにより組織への酸素供給が障害され、放置すれば進行性に全身の臓器還流障害から急速に死に至る重篤な病態である。頻度的に最も多いのは出血性ショックである。出血性ショックとは、外傷や、消化管などからの出血によって血液循環量の低下が原因で起こるショックのことである。術後出血が原因となることもある。
1.× 心原性
心原性ショックとは、心ポンプ機能の低下により、全身諸組織における循環不全(安静時における組織代謝需要を満たす血流が供給されない状態)が生じ、低酸素、アシドーシス、毛細血管透過性亢進をきたす重篤な病態を指す。全身および心筋組織の循環不全、低酸素化が生じ、アシドーシス、フリーラジカルの発生、サイトカインの増加、白血球凝集、血管内皮障害、微小循環障害などが生じる。心原性ショックの原因として最も多いのは急性心筋梗塞である。他にも、心臓ポンプ機能の異常による心筋収縮力低下のほか、心筋変性や心タンポナーデによる心室拡張不全、頻脈や徐脈などの不整脈で心拍出量が低下するなど、さまざまな病態が原因になる。
2.× 閉塞性
閉塞性ショックとは、心臓は元気で循環血液量も十分あるのに心臓に血液が帰ってこないのが原因でショックとなるものである。原因としては、肺塞栓症、心タンポナーデ、緊張性気胸などがあげられ、胸痛、頻呼吸、頻脈、患側の呼吸音低下と胸郭運動低下、低血圧などの症状がみられる。
3.× 血液量減少性
循環血液量減少性ショックとは、血管内容量の危機的な減少で起こるショックのことである。 静脈還流(前負荷)が減少すると、心室が充満せず、一回拍出量が減少する。 心拍数の増加によって代償されない限り、心拍出量は減少する。 一般的な原因は出血(出血性ショック)で、通常、外傷、外科手術、消化性潰瘍、食道静脈瘤、大動脈瘤破裂によって起こる。
4.〇 正しい。血液分布異常性は、ショックの分類で、患者の皮膚が温かい場合に考えられる。
血液分布異常性ショックとは、血管の特定箇所が何らかの異常により拡張した結果、相対的に循環血液量が減少し、起こるショックである。循環血液量は正常に保たれているのが特徴である。アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応で起こるショックのことである。アナフィラキシーショックの症状として(頻脈、血圧低下、意識障害、喉頭浮腫、呼吸困難)を引き起こす。アレルギー反応によって血管透過性が亢進し、血管内外の血液分布が乱れるため、血液分布異常性ショックの原因となる。
問題45 熱型と感染症の組合せで正しいのはどれか。
1.稽留熱:マラリア
2.弛張熱:敗血症
3.周期熱:ホジキンリンパ腫
4.波状熱:髄膜炎
解答2
解説
1.× マラリアは、「稽留熱」ではなく周期熱や間欠熱、波状熱の特徴をもつ。
稽留熱(読み:けいりゅうねつ)の特徴は、日内変動が1℃以内で、38℃以上の高熱が持続する熱のことである。主な疾患は、重症肺炎や腸チフス極期、粟粒結核などでみられる。
2.〇 正しい。弛張熱(読み:しちょうねつ):敗血症
弛張熱の特徴は、日内変動が1℃以上あるが、37℃以下にまでは下がらない熱のことである。主な疾患は、化膿性疾患、敗血症、ウイルス感染症、悪性腫瘍、肺結核などでみられる。
3.× ホジキンリンパ腫は、「周期熱」ではなく波状熱である。
周期熱とは、規則正しい周期で発熱を繰り返す型である。主な疾患は、マラリアやステロイド熱である。
4.× 髄膜炎は、「波状熱」ではなく稽留熱である。
波状熱(再発熱)の特徴は、発熱する時期と発熱しない時期とが区別されており、不規則に繰り返し出現する熱のことである。主な疾患は、ブルセラ症、マラリア、ホジキン病、胆道閉鎖症などでみられる。
リンパ系腫瘍は、造血器腫瘍の中でリンパ球(B細胞、T細胞、NK細胞)に生じた遺伝子異常によって腫瘍性増殖を来し、白血病や悪性リンパ腫などの病態をとる。リンパ系腫瘍のうち、増殖した腫瘍細胞が末梢血や骨髄中で認められるものをリンパ性白血病といい、腫瘍細胞がリンパ節内やリンパ節外の臓器で腫瘤を形成するものを悪性リンパ腫という。悪性リンパ腫は、リンパ節組織由来の原発性悪性腫瘍であり、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別される。成人に好発し、わが国では非ホジキンリンパ腫が90%以上を占めている。リンパ腫のほとんどがリンパ節の腫脹で発症し、全身症状として体重減少、寝汗、発熱を認める場合もある。リンパ節腫大に伴い、顔や四肢など病変の末端側に浮腫を生じることもある。