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問題71 リハビリテーションに重点が置かれている施設はどれか。
1.ケアハウス
2.グループホーム
3.介護老人保健施設
4.特別養護老人ホーム
解答3
解説
1.× ケアハウス
ケアハウスとは、軽費老人ホームの一種であり、自宅での生活が困難な60歳以上の高齢者が、食事や洗濯などの生活支援サービスを受けながら暮らすことができる施設である。
2.× グループホーム
グループホームとは、共同生活援助ともいい、『障害者総合支援法』の訓練等給付のひとつであり、ひとりで生活できない障害者が共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を受けるものである。主に夜間や休日に精神障害者が共同生活を営む住居で、食事の世話・服薬指導など、相談や日常生活の援助を行う。
3.〇 正しい。介護老人保健施設は、リハビリテーションに重点が置かれている施設である。
介護老人保健施設とは、要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護・医学的管理のもと、介護および機能訓練その他必要な医療ならびに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設である。
4.× 特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)とは、常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供する施設である。入浴、排泄、食事などの介護、その他の日常生活の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行う。原則として要介護3以上の認定を受けた高齢者が対象である。ただし、要介護1・2の特例的な入所が認められる要件があり、「認知症で日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、在宅生活が困難な状態にあること」である。
問題72 回復期リハビリテーション病棟で医療チームの主な構成メンバーとなるのはどれか。
1.保健師
2.ケアマネジャー
3.柔道整復師
4.医療ソーシャルワーカー
解答4
解説
1.× 保健師
保健師とは、地域に住む住民の保健指導や健康管理、乳幼児検診などをおこなうことが主な仕事の専門職である。
2.× ケアマネジャー
ケアマネジャーとは、介護支援専門員ともいい、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるように、ケアプラン(サービス計画書)の作成やサービス事業者との調整を行う専門職である。要支援・要介護者からの相談に応じ、状況等に応じ各種サービス事業を行う。
3.× 柔道整復師
柔道整復師とは、骨折、脱臼、打撲、捻挫などの怪我を治療する医療技術職である。骨折や脱臼を手技で元の位置に戻したり、包帯やテーピングで固定したりする。
4.〇 正しい。医療ソーシャルワーカーは、回復期リハビリテーション病棟で医療チームの主な構成メンバーとなる。
医療ソーシャルワーカーとは、医療福祉(①医療、②保健衛生、③社会保険、④社会福祉及び介護)に関するサービスを提供する事業の総称である。したがって、それぞれのサービスを分類すると、職種には、「医療、医療補助系」「検査系」「介護系」「リハビリテーション系」などがあげられる。この職種は、医療機関などにおける福祉の専門職で、病気になった患者や家族を社会福祉の立場からサポートする。
問題73 FIMの運動項目のうちセルフケアに該当するのはどれか。
1.整容
2.排便管理
3.書字
4.料理
解答1
解説
FIMとは、日常生活動作(ADL)を評価する尺度で、運動項目(13項目)と認知項目(5項目)の計18項目を7段階で採点する。【運動項目】セルフケア(食事、整容、清拭、更衣:上・下、トイレ動作)、移乗(ベッド・椅子・車椅子移乗、トイレ移乗、浴槽・シャワー移乗)、排泄コントロール(排尿管理、排便管理)、移動(歩行・車椅子、階段)、【認知項目】コミュニケーション(理解、表出)、社会的認知(社会的交流、問題解決、記憶)で評価する。
1.〇 正しい。整容は、FIMの運動項目のうちセルフケアに該当する。
2.× 排便管理は、FIMの運動項目のうち排泄コントロールに該当する。
3~4.× 書字/料理
FIMの評価項目に含まれていない。
問題74 リハビリテーション治療に携わる職種と内容の組合せで正しいのはどれか。
1.理学療法士:嚥下訓練
2.作業療法士:利き手交換訓練
3.義肢装具士:義足での歩行訓練
4.看護師:食事用自助具の作製
解答2
解説
1.× 嚥下訓練は、「理学療法士」ではなく言語聴覚士である。
言語聴覚士とは、言語や聴覚、音声、呼吸、認知、発達、摂食・嚥下に関わる障害に対して、その発現メカニズムを明らかにし、検査と評価を実施し、必要に応じて訓練や指導、支援などを行う専門職である。
2.〇 正しい。作業療法士:利き手交換訓練
作業療法士とは、医師の指示のもとに手工芸・芸術・遊びやスポーツ・日常動作などを行うことにより、障害者の身体運動機能や精神心理機能の改善を目指す治療(作業療法)を行う専門職である。つまり、食事動作等、日常生活動作の回復が役割である。
3.× 義足での歩行訓練は、「義肢装具士」ではなく理学療法士である。
理学療法士とは、医師の指示のもとに治療体操や運動・マッサージ・電気刺激・温熱などの物理的手段を用いて、運動機能の回復を目的とした治療法・物理療法(理学療法)を行う専門職である。つまり、関節可動域や筋力の向上などが役割である。
4.× 食事用自助具の作製は、「看護師」ではなく義肢装具士である。
義肢装具士とは、法律上、「医師の指示の下に、義肢及び装具の装着部位の採型並びに義肢及び装具の製作及び身体への適合を行うことを業とする者」と定められ、医師の処方に従い患者さんの採型や採寸を行い、これを元に義肢装具を製作して、病院などで適合を行う。
問題75 肩関節の回旋運動について正しいのはどれか。
1.大胸筋は外旋に働く。
2.小円筋は内旋に働く。
3.肩甲下筋は内旋に働く。
4.棘下筋は内旋に働く。
解答3
解説
1.× 大胸筋は、「外旋」ではなく内旋に働く。
大胸筋の【起始】鎖骨部:鎖骨内側1/2~2/3、胸肋部:胸骨前面と上5~7個の肋軟骨、腹部:腹直筋鞘前葉の表面、【停止】上腕骨の大結節稜、【作用】肩関節内転・内旋、鎖骨部:肩甲骨屈曲、腹部:肩関節下制である。
2.× 小円筋は、「内旋」ではなく外旋に働く。
小円筋の【起始】肩甲骨後面の外側部上半、【停止】上腕骨大結節の下部、大結節稜の上端、【作用】肩関節外旋である。
3.〇 正しい。肩甲下筋は内旋に働く。
肩甲下筋の【起始】肩甲骨肋骨(肩甲下窩)と筋膜内面、【停止】上腕骨前面の小結節、小結節稜上端内側、【作用】肩関節内旋である。
4.× 棘下筋は、「内旋」ではなく外旋に働く。
棘下筋の【起始】肩甲骨の棘下窩、棘下筋膜の内側、【停止】上腕骨大結節の中部、【作用】肩関節外旋、上部は外転、下部は内転である。