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問題71 脳脊髄液で満たされているのはどれか。
1.硬膜外葉と硬膜内葉の間
2.硬膜内葉とクモ膜の間
3.クモ膜と軟膜の間
4.軟膜と脳実質の間
答え.3
解説
(※図引用:「髄膜炎(ずいまくえん)」著:杉浦 崇浩様より)
1.× 硬膜外葉と硬膜内葉の間
硬膜は脳と脊髄を保護する最も外側の髄膜である。この間には、主に脂肪組織や静脈が存在している。
2.4.× 硬膜内葉とクモ膜の間/軟膜と脳実質の間
実質的な空間が存在しない。
3.〇 正しい。クモ膜と軟膜の間は、脳脊髄液で満たされている。
「頭蓋骨→硬膜→くも膜→クモ膜下腔(この中に脳脊髄液が存在)→軟膜」という構造となっている。クモ膜と軟膜の間には、脳脊髄液が充満したクモ膜下腔が存在する。脳脊髄液は、脳と脊髄の保護や栄養補給、代謝物の除去を担っているといわれている。
問題72 運動野があるのはどれか。
1.前頭葉
2.頭頂葉
3.側頭葉
4.後頭葉
答え.1
解説
1.〇 正しい。前頭葉は、運動野がある。
運動野は、筋肉の運動を制御し、身体の動きを調整する役割を担っている。特に、運動野の一部である一次運動野は、身体の各部位の運動を直接制御している。
2.× 頭頂葉
一次感覚野や一次味覚野が存在する。
3.× 側頭葉
一次聴覚野や感覚性言語中枢が存在する。
4.× 後頭葉
一次視覚野が存在する。
問題73 視床と接していないのはどれか。
1.内包
2.視床下部
3.第三脳室
4.レンズ核
答え.4
解説
1.〇 内包
錐体路とは、大脳皮質運動野―放線冠―内包後脚―大脳脚―延髄―錐体交叉―脊髄前角細胞という経路をたどる。
2.〇 視床下部
視床下部は視床の直下に位置する。ヒトの場合は脳重量のわずか0.3%、4g程度の小さな組織であるが、多くの神経核から構成されており、体温調節やストレス応答、摂食行動や睡眠覚醒など多様な生理機能を協調して管理している。つまり、視床下部は自律神経の最高中枢である。
3.〇 第三脳室
第三脳室は視床の両側に位置し、視床を包囲するように存在している。
4.× レンズ核は、視床と接していない。
レンズ核(被殻と淡蒼球)とは、大脳基底核である。内包が隔てる。
問題74 咀嚼筋を支配するのはどれか。
1.三叉神経
2.顔面神経
3.舌咽神経
4.迷走神経
答え.1
解説
咀嚼筋とは、下顎骨の運動(主に咀嚼運動)に関わる筋肉の総称である。咀嚼筋は一般的に、咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋の4種類が挙げられる。咀嚼筋は、主にⅤ:三叉神経支配である。
1.〇 正しい。三叉神経は、咀嚼筋を支配する。咀嚼筋とは、下顎骨の運動(主に咀嚼運動)に関わる筋肉の総称である。咀嚼筋は一般的に、咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋の4種類が挙げられる。咀嚼筋は、主にⅤ:三叉神経支配である。
2.× 顔面神経とは、表情筋の運動、涙腺や口蓋腺などの分泌作用制御の副交感神経、および味覚を司る感覚神経を含む混合神経である。したがって、顔面神経の障害により、顔面表情筋の障害、角膜反射低下、聴覚過敏、味覚低下(舌前2/3)、涙分泌低下、唾液分泌低下などが起こる。
3.× 舌咽神経は、舌の後1/3の知覚・味覚、咽頭の大部分の感覚(咽頭口から下方のみ迷走神経)を伝える。
4.× 迷走神経は、運動・感覚・副交感神経を含み、内臓を支配する。咽頭の大部分の感覚は、舌咽神経であるが、咽頭口から下方のみ迷走神経が伝える。
問題75 腰神経叢の模式図を示す。大腿内転筋群を支配するのはどれか。
1.1
2.2
3.3
4.4
答え.4
解説
1.× 1は肋下神経である。
2.× 2は外側大腿皮神経である。
3.× 3は大腿神経である。
4.〇 正しい。4は閉鎖神経であり、大腿内転筋群を支配する。
腹部から下肢に分布する脊髄神経は、腰神経叢と仙骨神経叢とを形成する。腰神経叢は、T12~L4の前枝で構成され、その枝は腹部から大腿前面に分布する。一方、仙骨神経叢は、L4~S4前枝から構成され、その枝は腰部~大腿後面と下肢~足部に分布する。
腰神経叢:①腸骨下腹神経、②腸骨鼠経神経、③外側大腿皮神経、④大腿神経、⑤陰部大腿神経、⑥閉鎖神経
仙骨神経叢:①上殿神経、②下殿神経、③坐骨神経、④後大腿皮神経、⑤陰部神経