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1.介護保険制度について正しい記述はどれか。
1.介護認定は保健所に申請する。
2.要介護のレベルは4段階ある。
3.ケアプランは利用者が作成することはできない。
4.短期入所サービスは居宅者に対するサービスの1つである。
解答4
解説
(※図引用:みんなの介護)
介護保険法とは、1997年12月に公布された法律で、40歳以上で介護が必要になった人の自立生活を支援するために、国民が負担する保険料や税金を財源として、日常生活の行為にかかるさまざまな介助やリハビリなどのサービスにかかる給付を行うことを目的にしている。加齢に伴って生じる心身の変化による疾病等により介護を要する状態となった者を対象として、その人々が有する能力に応じ、尊厳を保持したその人らしい自立した日常生活を営むことができることを目指している。
1.× 介護認定は、「保健所」ではなく市町村の担当部署に申請する。市区町村が介護保険制度の主体である。
2.× 要介護のレベルは、「4段階」ではなくある。なぜなら、介護保険法においては、要支援(要支援1・要支援2)と要介護(要介護1~要介護5)の合計7段階の状態区分が設定されているため。
3.× ケアプランは、利用者「も作成することができる」。原則として、ケアプランは介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成するが、利用者が自身で作成することも可能である。ちなみに、ケアプランとは、介護サービス計画書ともいい、介護を必要とする利用者やその家族の状況や希望をふまえ、利用者に対する支援の方針や解決すべき課題、提供される介護サービスの目標と内容をまとめた計画書のことである。要介護者・要支援者が介護保険サービスを利用したいときに使用される。
4.〇 正しい。短期入所サービスは、居宅者に対するサービスの1つである。短期入所サービス(ショートステイ)は、自宅で生活している要介護者が一定期間施設に入所して介護を受けるサービスであり、居宅サービスに分類される。
(※画像引用:「保険給付」日本電子健康保険組合様HPより)
2.医療従事者の倫理について適切でないのはどれか。
1.守秘義務がある。
2.患者の要求を優先する。
3.情報提供と説明を十分に行う。
4.援助者としての立場をとる。
解答2
解説
バイスティックの7原則とは、1957年にアメリカの社会福祉学者、フェリックス・P・バイスティックが「ケースワークの原則」で記したケースワークの原則である。援助者とクライエントが信頼関係を構築するための倫理と行動の原理方法が記されている。信頼関係構築の方法であり、近年介護業界でも注目されている。
①個別化の原則
②意図的な感情表出の原則
③統制された情緒的関与の法則
④受容の原則
⑤非審判的態度の原則
⑥自己決定の原則
⑦秘密保持の原則
1.〇 正しい。守秘義務がある。なぜなら、「個人情報保護法」に基づいて厳格に規定されているため。研究目的であっても、患者本人の同意がない限り、情報を漏らすことはできない。
2.× 患者の要求を優先するのは、「医療従事者の倫理」とはいえない。なぜなら、患者の利益や安全、科学的根拠に基づいて判断する必要があるため。患者の要求が非合理的であったり、医学的に適切でない場合は、説明と相談を通じて適切な医療を提供することが求められる。
3.〇 正しい。情報提供と説明を十分に行う。インフォームド・コンセントは、「十分な説明を受けたうえでの同意・承諾」を意味する。医療者側から診断結果を伝え、治療法の選択肢を提示し、予想される予後などについて説明したうえで、患者自らが治療方針を選択し、同意のもとで医療を行うことを指す。診断結果の伝達には「癌の告知」という重要な問題も含まれる。
4.〇 正しい。援助者としての立場をとる。医療従事者は患者を援助する立場にあり、患者の健康を支えるパートナーとしての役割を果たす。
1.良質の医療を受ける権利
2.選択の自由の権利
3.自己決定の権利
4.意識喪失患者が代理人に付託する権利
5.法的無能力者が代理人に付託する権利
6.患者の意思に反する処置・治療に対する権利
7.医療情報に関する権利
8.秘密保持に関する権利
9.健康教育を受ける権利
10.人間としての尊厳が守られる権利
11.宗教的支援を受ける権利
3.三次予防はどれか。
1.安全な水の供給
2.がん検診
3.事故防止
4.適正配置
解答4
解説
疾病の進行段階に対応した予防方法を一次予防、二次予防、三次予防と呼ぶ。
一次予防:「生活習慣を改善して健康を増進し、生活習慣病等を予防すること」
二次予防:「健康診査等による早期発見・早期治療」
三次予防:「疾病が発症した後、必要な治療を受け、機能の維持・回復を図ること」と定義している。
(※健康日本21において)
1.3.× 安全な水の供給/事故防止は、一次予防である。
2.× がん検診は、二次予防である。
4.〇 正しい。適正配置は、三次予防である。適正配置とは、疾病や障害を抱える人々が適切なケアを受けられるように環境を整えることである。これは、社会復帰や生活の質向上を目指した取り組みである。
4.腸炎ビブリオ食中毒について正しい記述はどれか。
1.冬季に多い。
2.潜伏期は平均20時間前後である。
3.原因菌は大腸菌群に分類される。
4.予防には加熱が有効である。
解答4
解説
腸炎ビブリオとは、食中毒の原因となる細菌で、海水や海産の魚介類などに生息している。4℃以下ではほとんど繁殖しない。腸炎ビブリオの症状は、潜伏期間が12時間前後で、主症状としては耐え難い腹痛があり、水様性や粘液性の下痢がみられる。下痢は日に数回から多いときで十数回で、しばしば発熱(37〜38℃)や嘔吐、吐き気がみられる。
1.× 「冬季」ではなく夏季に多い。なぜなら、海水温度が15~20℃で増殖スピードが上昇するため。
2.× 潜伏期は、「平均20時間前後」ではなく平均12時間前後である。
3.× 原因菌は、「大腸菌群」ではなくビブリオ属の細菌に分類される。大腸菌群は、土壌、水、および動物の腸管など環境中に広く存在している。
4.〇 正しい。予防には、加熱が有効である。腸炎ビブリオは熱に弱いため、61℃で 10 分間以上の加熱殺菌処理が推奨される。 食品中での増殖および生残性について、低温管理下(4℃)では大きな増減はないが、室温条件 下(25℃)では、軟体類や甲殻類中では著しく増殖する(※参考:「17.腸炎ビブリオ」食品安全委員会様HPより)。
5.乳児死亡について正しい記述はどれか。
1.生後1週末満の死亡を早期新生児死亡という。
2.生後6週末満の死亡を新生児死亡という。
3.乳児死亡の原因で最も多いのは乳幼児突然死症候群である。
4.新生児死亡数より早期新生児死亡数のほうが多い。
解答1
解説
1.〇 正しい。生後1週末満の死亡を早期新生児死亡という。
【早期新生児死亡率】= 年間早期新生児死亡数(生後1週(7日)未満の死亡数)÷ 年間出生数×1000で表せる。
2.× 「生後6週末満」ではなく生後4週末満の死亡を新生児死亡という。
3.× 乳児死亡の原因で最も多いのは、「乳幼児突然死症候群」ではなく先天奇形,変形及び染色体異常である。2位は周産期に特異的な呼吸障害等である。ちなみに、3位が乳幼児突然死症候群である(※参考:「第8表 死因順位別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率」厚生労働省HPより)。
4.× 逆である。「早期新生児死亡数」より「新生児死亡数」のほうが多い。なぜなら、早期新生児死亡は新生児死亡に含まれるため。つまり、新生児死亡数(0~27日)の方が範囲が広いことから、数としても多くなる。乳児死亡とは、生後1年未満の死亡のことをさす。新生児死亡とは、生後4週(28日)未満の死亡のことをさす。早期新生児死亡とは、生後1週(7日)未満の死亡のことをさす(※用語参照:「厚生労働統計に用いる主な比率及び用語の解説」厚生労働省HPより)。