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問題16 肩鎖関節上方脱臼の整復で助手が行う患側上肢の牽引方向はどれか。
1.前上方
2.前下方
3.後上方
4.後下方
解答3
解説
【整復法】
①助手:患者の後方に立ち、患肢上肢を後上方へ軽く引く。
②術者は下方に転位した患肢上肢を上方に押し上げながら鎖骨遠位端を下方へ圧迫して整復する。
【固定法】
①固定期間:4週~8週
②整復位は困難で完全固定が容易ではない。
1~2.4.× 前上方/前下方/後下方は、肩鎖関節上方脱臼の整復で助手が行う患側上肢の牽引方向「とはいえない」
3.〇 正しい。後上方は、肩鎖関節上方脱臼の整復で助手が行う患側上肢の牽引方向である。整復法において、助手が患者の後方に位置することで、患者の肩を安定させ、適切な圧迫や固定を行うことができる。助手は患肢上肢を後上方へ軽く引く。
問題17 肩関節烏口下脱臼が反復性になる要因はどれか。
1.大結節骨折
2.腋窩神経麻痺
3.前方関節窩損傷
4.上方関節唇損傷
解答3
解説
烏口下脱臼とは、肩関節前方脱臼(約90%)のひとつである。上腕骨頭が肩甲骨関節窩から前方に脱臼した症状で、①烏口下脱臼と②鎖骨下脱臼に分類される。関節全体を覆う袋状の関節包と靭帯の一部が破れ、突き出た上腕骨頭が烏口突起の下へすべることで起こる脱臼である。介達外力が多く、後方から力が加わる、転倒するなどで手を衝くことで過度の伸展力が発生した場合(外旋+外転+伸展)などに起こる。症状として、①弾発性固定、②関節軸の変化(骨頭は前内方偏位、上腕軸は外旋)、③脱臼関節自体の変形(三角筋部の膨隆消失、肩峰が角状に突出、三角筋胸筋三角:モーレンハイム窩の消失)、④上腕仮性延長、⑤肩峰下は空虚となり、烏口突起下に骨頭が触知できる。
1.× 大結節骨折より優先されるものが他にある。なぜなら、大結節骨折は、肩関節前方脱臼に合併することが特徴である。むしろ、再脱臼率は低い。
・上腕骨大結節骨折とは、介達外力によって大結節の剥離骨折をきたしている状態である。したがって、腱板損傷も伴うことが多い。
2.× 腋窩神経麻痺より優先されるものが他にある。なぜなら、腋窩神経麻痺は、関節の不安定性を生む主病変ではないため。
・腋窩神経麻痺とは、上腕の上外側の感覚低下と、小円筋と三角筋の筋肉低下がみられる。腋窩神経は、腕神経叢から出る上腕部に走行する末梢神経で、上肢の背側を走行し、上腕部で、停止する。後神経束から分岐する。主な原因として、肩関節周辺の骨折や脱臼、肩関節の打撲、局所の神経圧迫、不良肢位、手術侵襲などで伴いやすい。
3.〇 正しい。前方関節窩損傷は、肩関節烏口下脱臼が反復性になる要因である(バンカート損傷)。
・バンカート損傷とは、肩が脱臼した際に関節窩の周りにある関節唇が損傷するものをいう。自然には修復されず、さらに靭帯が緩んでしまうと脱臼を繰り返す。これを反復性脱臼という。
・関節窩とは、関節を構成する、くぼんだ部分のことである。
4.× 上方関節唇損傷より優先されるものが他にある。なぜなら、上方関節唇は主に上腕二頭筋長頭腱の付着部を構成しており、肩関節の前下方安定性とは関係が薄いため。ちなみに、上方関節唇の損傷をSLAP損傷といい、「投球動作時の疼痛やクリック音」を主症状とする。
SLAP損傷(Superior Labrum Anterior and Posterior lesion)とは、上方関節唇損傷のことをさす。野球やバレーボールなどのオーバーヘッドスポーツにおける投球動作やアタック動作などを反復することによって上腕二頭筋長頭腱に負荷がかかり、関節唇の付着部が剥がれてしまう状態を指す。また、腕を伸ばした状態で転倒した際に上腕骨頭の亜脱臼に合併してSLAP損傷が生じることや、交通事故などの外傷性機序で発症することがある。スポーツでは、スライディングで手をついたり、肩を捻った時に発症することがある。
問題18 肩関節烏口下脱臼に対するスティムソン法で正しいのはどれか。
1.約30分間重錘牽引する。
2.重錘の重さは約10kgとする。
3.重錘牽引中に肩関節を軽度内・外転させる。
4.重錘を落とさないようにしっかり把持させる。
解答2
解説
スティムソン法とは、股関節脱臼を腹臥位で整復する方法で、患者を腹臥位にしてベッドの横から患肢を垂れさせ、患者の手に重りをつけ、重りの力で自然整復を促す方法である。
1.× 「約30分間」ではなく約5〜10分間、重錘牽引する。
2.△ 重錘の重さは、約10kgとする(重すぎる)。ちなみに、「臨床整形外科 36巻1号 (2001年1月発行)」において、手首に約4~6kgの重さを加重すると記載している。また、医学書院の解説でも、約4〜6kgの重さを加重するとされている。
3.× 重錘牽引中に肩関節を「軽度内・外転」ではなく外旋させる。MSDマニュアルでは、整復が得られない場合に手で下方牽引を加えるか、上腕を愛護的に外旋させる、または肩甲骨の徒手整復を加える。
4.× 重錘を落とさないように「しっかり把持させる」ではなく巻きつけておく。なぜなら、しっかり把持させると力が入ることにより、筋緊張が高まって整復しにくくなるため。
烏口下脱臼とは、肩関節前方脱臼(約90%)のひとつである。上腕骨頭が肩甲骨関節窩から前方に脱臼した症状で、①烏口下脱臼と②鎖骨下脱臼に分類される。関節全体を覆う袋状の関節包と靭帯の一部が破れ、突き出た上腕骨頭が烏口突起の下へすべることで起こる脱臼である。介達外力が多く、後方から力が加わる、転倒するなどで手を衝くことで過度の伸展力が発生した場合(外旋+外転+伸展)などに起こる。症状として、①弾発性固定、②関節軸の変化(骨頭は前内方偏位、上腕軸は外旋)、③脱臼関節自体の変形(三角筋部の膨隆消失、肩峰が角状に突出、三角筋胸筋三角:モーレンハイム窩の消失)、④上腕仮性延長、⑤肩峰下は空虚となり、烏口突起下に骨頭が触知できる。
問題19 肩関節烏口下脱臼の固定で正しいのはどれか。
1.固定期間は6週とする。
2.肘部に枕子を当てる。
3.鎖骨上神経の感覚障害に注意する。
4.麦穂帯で上腕を体幹に固定する。
解答4
解説
①材料:巻軸包帯、副子(肩関節前後面にあてる)、腋窩枕子、三角巾。
②肢位と範囲:肩関節軽度屈曲・内旋位で肩関節のみ。
③期間:30歳代以下は5~6週間、40歳代以上は3週間
1.× 一概に、固定期間は、6週とする「決まっていない」(※年齢によって異なる)。
・期間:30歳代以下は5~6週間、40歳代以上は3週間
2.× 「肘部」ではなく腋窩に枕子を当てる。なぜなら、腋窩神経の圧迫を軽減させるため。
3.× 「鎖骨上神経」ではなく腋窩神経の感覚障害に注意する。肩関節前方脱臼の合併損傷として、腋窩神経損傷を挙げられている。
4.〇 正しい。麦穂帯で上腕を体幹に固定する。なぜなら、麦穂帯は、肩関節部の固定に適しているため。
・麦穂帯は、手関節、足関節、股関節、肩といった屈曲する部位、下腿などの太さが一定でない部位に対して行われる方法である。8の字を描くように交差させながら巻く。関節部分をきれいに覆うことができるだけでなく、各関節の良肢位を保ったまま固定できる。
烏口下脱臼とは、肩関節前方脱臼(約90%)のひとつである。上腕骨頭が肩甲骨関節窩から前方に脱臼した症状で、①烏口下脱臼と②鎖骨下脱臼に分類される。関節全体を覆う袋状の関節包と靭帯の一部が破れ、突き出た上腕骨頭が烏口突起の下へすべることで起こる脱臼である。介達外力が多く、後方から力が加わる、転倒するなどで手を衝くことで過度の伸展力が発生した場合(外旋+外転+伸展)などに起こる。症状として、①弾発性固定、②関節軸の変化(骨頭は前内方偏位、上腕軸は外旋)、③脱臼関節自体の変形(三角筋部の膨隆消失、肩峰が角状に突出、三角筋胸筋三角:モーレンハイム窩の消失)、④上腕仮性延長、⑤肩峰下は空虚となり、烏口突起下に骨頭が触知できる。
問題20 肘関節後方脱臼整復後の確認で誤っているのはどれか。
1.肘部に異常な疼痛を訴えていないか。
2.上腕三頭筋の素状変形は消失したか。
3.肘関節の完全伸展は可能か。
4.橈骨動脈の拍動は正常か。
解答3
解説
好発:青壮年
原因:①肘関節過伸展の強制:肘関節伸展位で手をつく(転倒などの強い衝撃)
【症状】関節包前方断裂、疼痛、肘関節屈曲30度で弾発性固定、自動運動不可、肘頭の後方突出、上腕三頭筋腱が緊張(索状に触れる)、ヒューター三角の乱れ(肘頭高位)、前腕の短縮
【固定肢位】肘関節90°屈曲、前腕中間位(回内位も)
【固定範囲】上腕近位部からMP関節手前まで
【固定期間】靭帯損傷なし:3週間、不安定性がある場合4週間
【整復法】
・患者:側臥位
・助手:手関節部を把持し、脱臼肢位の角度のまま前腕長軸末梢方向に徐々に牽引する。
・術者:4指を用い牽引しつつ、腕がもっていかれないように上腕を支えながら、母指にて肘頭が鉤状突起を乗り越えるイメージで上へ押し上げながら直圧し整復する。
1.〇 正しい。肘部に異常な疼痛を訴えていないか。
これは、肘関節後方脱臼整復後の確認する項目である。なぜなら、整復後には、疼痛が軽減するため、強い疼痛が残る場合は整復不十分、合併骨折、軟部組織損傷などの再評価が必要である。
2.〇 正しい。上腕三頭筋の索状変形は消失したか。これは、肘関節後方脱臼整復後の確認する項目である。なぜなら、肘関節後方脱臼では、受傷時に肘頭の後方突出とともに上腕三頭筋腱が緊張して索状に触れるため。したがって、整復されればその異常所見は改善する。
3.× 肘関節の完全伸展は可能か。これは、肘関節後方脱臼整復後の確認する項目ではない。なぜなら、肘関節の完全伸展を実施することで、さらなる痛みや不安定性を誘発しかねないため。まずは、整復直後に愛護的な安定性確認と神経血管評価が優先されるべきである。
4.〇 正しい。橈骨動脈の拍動は正常か。これは、肘関節後方脱臼整復後の確認する項目である。なぜなら、肘関節脱臼(整復後含め)では、動脈損傷(主に上腕動脈)を合併することがあるため。
国試オタク 