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問題61 くる病の症状はどれか。
1.青色強膜
2.高身長
3.O脚変形
4.皮膚の色素斑
解答3
解説
くる病とは、小児期に見られる骨の石灰化不全であり、主に成長障害と骨の弯曲が起こる疾患である。ビタミンDの代謝あるいは感受性の障害により、骨に石灰化が起こらず、強度が不足する病気である。 成人期ではビタミンD依存性骨軟化症と呼ばれる。小児期には成長も障害され、骨X線検査で特徴的な所見を呈し、ビタミンD依存性くる病とも呼ばれる。
1.× 青色強膜は、「骨形成不全症」にみられる。
・骨形成不全症とは、易骨折性・進行性の骨変形などの骨脆弱性を示す病状に加え、様々な程度の結合組織の病状を示す先天性の疾患である。具体的な症状として、易骨折性、骨変形などの長管骨の骨脆弱性と脊椎骨の変形に加え、成長障害、青色強膜、歯牙(象牙質)形成不全、難聴、関節皮膚の過伸展などがみられる。さらに、脊柱変形による呼吸機能障害、心臓弁(大動脈弁、僧帽弁に多い)の異常による心不全などが引き起こされることがある。骨折は、乳児期や歩行の不安定な1~2歳ごろと運動をする機会が増える小学生で多いとされている。
2.× 「高身長」ではなく低身長(成長遅延)がみられる。なぜなら、くる病では、骨の成長障害を起こしやすく、低身長やがみられるため。
3.〇 正しい。O脚変形は、くる病の症状である。なぜなら、くる病では骨端線(成長軟骨)の石灰化障害により、骨が軟らかくなり、荷重がかかると下肢が外側へ弯曲してO脚変形を生じるため。
4.× 皮膚の色素斑(特にカフェオレ斑)は、「神経線維腫症(レックリングハウゼン病)」にみられる。
・カフェオレ斑は楕円形のものが多く、子供では5mm以上、大人では15mm以上もある。重症合併症を有する割合は少ないが、健常人と比べて悪性腫瘍を合併する割合がやや高いと言われている。原因は17番染色体であり遺伝子疾患であるが、患者の半数以上は無症状の両親から生まれている。他の症状としては、脊柱側弯や長管骨の狭細化・弯曲・偽関節である。ちなみに、知的障害がなくカフェオレ斑が見られる疾患を、McCune-Albright症候群(マッキューン・オルブライト症候群)という。
問題62 障害と神経の組合せで誤っているのはどれか。
1.手根管症候群:正中神経
2.肘部管症候群:尺骨神経
3.足根管症候群:脛骨神経
4.ギヨン(Guyon)管症候群:橈骨神経
解答4
解説
1.〇 正しい。手根管症候群:正中神経
・手根管症候群は、正中神経の圧迫によって手指のしびれや感覚低下などの神経障害が生じる。手根管(手関節付近の正中神経)を4~6回殴打すると、支配領域である母指から環指橈側および手背の一部にチクチク感や蟻走感が生じる(Tinel徴候陽性)。Tinel徴候のほか、ダルカン徴候(手根管部を指で圧迫するとしびれ感が増悪する)やファーレン徴候(Phalen徴候:手首を曲げて症状の再現性をみる)も陽性となる場合が多い。
2.〇 正しい。肘部管症候群:尺骨神経
・肘部管症候群とは、尺骨神経が肘関節背面内側にある尺側骨手根屈筋下の肘部管を通過する際に生じる絞拒性障害である。尺骨神経麻痺を来し、指の開閉運動障害や鷲手変形を生じる。
3.〇 正しい。足根管症候群:脛骨神経
・足根管症候群とは、後脛骨神経が脛骨内果後下方の靭帯性の狭いトンネル部で圧迫を受ける絞扼性神経障害である。
4.× ギヨン(Guyon)管症候群は、「橈骨神経」ではなく尺骨神経である。
・Guyon管(尺骨神経管)とは、豆状骨と有鈎骨、そして豆鈎靱帯によって形成されたトンネル(管)のことである。通るものとして、①尺骨神経、②尺骨動脈である。Guyon管症候群は、尺骨神経麻痺が起こる。
問題63 投球障害で正しいのはどれか。
1.大学生では離断性骨軟骨炎が多い。
2.手術的治療を選択することが多い。
3.リトルリーグエルボーは上腕骨外顆裂離骨折である。
4.関節ねずみはロッキングを起こす。
解答4
解説
離断性骨軟骨炎とは、血流が悪くなることによって軟骨の下にある骨(軟骨下骨)が壊死し、膝関節の軟骨の一部が骨ごと剥がれてしまう病気である。これを、関節遊離体といい(関節ねずみともいい)、肘や膝などの関節部分にある骨や軟骨がはがれ落ち、関節内を動き回る物をいう。これが膝関節内に浮遊すると、嵌頓症状を引き起こす可能性があり、ロッキングは、膝が一定の角度で屈伸不能(特に完全伸展不能)になることである。原因として、半月板損傷後や関節遊離体などが断裂し、顆間窩に挟まれることによって生じる。
1.× 「大学生」ではなく成長期の小児〜思春期の投球選手では離断性骨軟骨炎が多い。離断性骨軟骨炎は、特に投球動作が多い野球、体操、サッカーなど、特定の関節に繰り返し負荷がかかるスポーツを行う成長期の小中学生に多く見られる。
2.× 手術的治療を選択すること「は極めて低い」。なぜなら、投球障害の多くは、まず投球中止、安静が優先され、炎症が落ち着き次第フォーム修正などの保存療法が基本であるため。
3.× リトルリーグエルボーは、「上腕骨外顆裂離骨折」ではなく上腕骨内側上顆障害である。投球による過度な外反ストレスに発症する。内側上顆障害は投球の加速期に痛みを認め、多くは徐々に痛みが出現する。理学所見では内側上顆下端や上腕骨小頭の圧痛、外反ストレステストで障害部位の痛みを認める。
4.〇 正しい。関節ねずみはロッキングを起こす。なぜなら、関節ねずみは、関節内を遊離する骨片・軟骨片であり、関節運動中に挟み込まれて機械的なロッキングを起こすため。
問題64 デュピュイトラン(Dupuytren)拘縮で正しいのはどれか。
1.女性に多い。
2.手掌に発生する。
3.夜間痛がみられる。
4.ステロイドの局所注射が著効する。
解答2
解説
Dupuytren拘縮とは、中年以降の男性に多く、原因不明で、手掌腱膜の肥厚(瘢痕化)による手掌部の伸展制限、手指の屈曲拘縮を認める。外傷や糖尿病、長期のアルコール多飲などが誘引になりうる。また発生率には人種差があり、遺伝的な要因が関与していると考えられている。
1.× 「女性」ではなく男性に多い(男女比9:1)。なぜなら、背景に、糖尿病や飲酒歴などがあるため。
2.〇 正しい。手掌に発生する。なぜなら、手掌の腱膜、つまり手掌腱膜の線維性肥厚・索状化によって起こるため。
3.× 夜間痛「はみられないことが多い」。なぜなら、デュピュイトラン拘縮の特徴として、痛みよりも手掌の結節、索状物、指の屈曲拘縮が本態であるため。
4.× ステロイドの局所注射が「著効」とはいえない。なぜなら、デュピュイトラン拘縮の特徴として、痛みよりも手掌の結節、索状物、指の屈曲拘縮が本態であるため。
・ステロイド局所注射は、ケロイド、円形脱毛症、関節炎(膝など)の炎症を強力に抑え、即効的な痛み軽減や症状改善をもたらす治療法である。
問題65 鵞足炎に関与するのはどれか。
1.半膜様筋
2.大腿直筋
3.縫工筋
4.大内転筋
解答3
解説
鵞足炎とは、膝下の内側にある鵞足部周辺が炎症を起こしている状態である。
鵞足とは、薄筋・縫工筋・半腱様筋がついている部位のことを指す。
1.× 半膜様筋は鵞足ではない。
・半膜様筋の【起始】坐骨結節、【停止】脛骨粗面、脛骨内側顆の後部、斜膝窩靭帯、膝窩筋筋膜、【作用】股関節伸展、内転、内旋、膝関節屈曲、【支配神経】坐骨神経の脛骨神経部である。
2.× 大腿直筋は鵞足ではない。
・大腿直筋の【起始】下前腸骨棘および寛骨臼の上縁、【停止】膝蓋骨、脛骨粗面、【作用】膝関節伸展、股関節屈曲、【支配神経】大腿神経:L2~L4である。
3.〇 正しい。縫工筋は、鵞足炎に関与する。なぜなら、縫工筋は、鵞足であるため。
・縫工筋の【起始】上前腸骨棘、【停止】脛骨粗面の内側(鵞足を形成)、【作用】股関節屈曲、外転、外旋、膝関節屈曲、内旋、【神経】大腿神経である。
4.× 大内転筋は鵞足ではない。
・大内転筋の【起始】恥骨下枝、坐骨枝、坐骨結節、【停止】恥骨筋線、大腿骨粗線の内側唇全長、内側上顆、【作用】股関節内転、前部:屈曲、後部:伸展、【神経】前部:閉鎖神経後枝、後部:坐骨神経(脛骨神経部)である。
国試オタク 