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問題166 刺鍼刺激を受容し、ひびき感覚を発生させるのはどれか。
1.メルケル盤
2.パチニ小体
3.ポリモーダル受容器
4.高閾値機械受容器
解答3
解説
1.× メルケル盤は、触覚や圧力の感覚受容器である。順応速度は比較的遅い受容器である。
2.× パチニ小体は、振動や圧力の感覚受容器である。
・パチニ小体は、小児鍼による触圧刺激に対して最も順応の早い受容器である。
3.〇 正しい。ポリモーダル受容器は、刺鍼刺激を受容し、ひびき感覚を発生させる。
・ポリモーダル受容器とは、侵害受容器のひとつである。特徴として、①皮膚のみならず骨格筋、関節、内臓諸器官と広く全身に分布している。②非侵害刺激から侵害刺激まで広い範囲で刺激強度に応じて反応する。③侵害刺激を繰り返し与えると反応性が増大し閾値の低下がみられる。
4.× 高閾値機械受容器とは、侵害受容器のひとつでAδ線維(主に鋭く局在の明瞭な痛みに関与)である。特徴として、①侵害性機械刺激に対し強度に応じた反応を示す、②繰り返し刺激で反応は減弱する、③刺激が終了すれば後発射を示さないことなどがあげられる。

問題167 刺鍼による反応で最も早期に起こるのはどれか。
1.Ⅳ群線維の興奮
2.疼痛閾値の上昇
3.自律神経の興奮
4.刺鍼局所の血管拡張
解答1
解説

1.〇 正しい。Ⅳ群線維の興奮は、刺鍼による反応で最も早期に起こる。なぜなら、鍼刺激の基本メカニズムは、まず皮膚や筋の求心性神経線維を興奮させるため。つまり、刺鍼という機械刺激を受けた瞬間に、まず末梢求心性神経として興奮する。
・Ⅳ群線維とは、無髄のC線維で、遅い鈍痛や侵害刺激の伝達に関わる。
2.× 疼痛閾値の上昇より刺鍼による反応で最も早期に起こるものが他にある。なぜなら、疼痛閾値の上昇は、神経入力の結果として生じる鎮痛反応であるため。
・閾値とは、感覚や反応や興奮を起こさせるのに必要な、最小の強度や刺激などの(物理)量である。したがって閾値が高いと(上がると)、 感覚を感じにくくなることをさす。
3.× 自律神経の興奮より刺鍼による反応で最も早期に起こるものが他にある。なぜなら、なぜなら、自律神経の興奮は、刺鍼でまず生じた求心性神経入力を受けて起こる反射性・中枢性反応であるため。
4.× 刺鍼局所の血管拡張より刺鍼による反応で最も早期に起こるものが他にある。なぜなら、刺鍼局所の血管拡張は、局所神経が刺激されて起こる軸索反射などの結果であるため。
・軸索反射とは、末梢神経の軸索上で起こる反射様現象である。神経末端に生じた興奮が神経の分枝に沿って逆行性に伝播する現象のことをさす。したがって、鋮刺激によりポリモーダル受容器が興奮すると、軸索反射によって受容器末端から神経伝達物質が放出され、コリン作動性神経の末梢血管に働いて(血管拡張(フレア)、膨疹(浮腫))が生じる。※神経伝達物質には(CGRP、サブスタンスP)が考えられている。
問題168 下腿前面への刺鍼による迷走神経反射で胃運動が亢進した。関与する九刺はどれか。
1.絡刺
2.巨刺
3.大瀉刺
4.遠道刺
解答4
解説
1.× 絡刺は、絡脈の病のとき、血絡を浅く刺して瀉す。毫鍼、三稜鍼(鋒鍼)である。
2.× 巨刺は、右側の症状には左側に、左側の症状には右側に刺す(経刺)。 毫鍼である。
3.× 大瀉刺は、大膿を鈹鍼で瀉す。鈹鍼である。
4.〇 正しい。遠道刺は、下腿前面への刺鍼による迷走神経反射で胃運動が亢進したことに関与する九刺である。なぜなら、遠道刺は病所から離れた遠隔部位を刺して治療効果を得る刺法であるため。
・遠道刺は、病が上にあるとき、膝周囲や下合穴を刺す。毫鍼である。
問題169 ストレス誘発性鎮痛において、下垂体前葉から放出されるのはどれか。
1.オキシトシン
2.アドレナリン
3.コルチゾール
4.βエンドルフィン
解答4
解説
1.× オキシトシンとは、脳下垂体後葉から分泌される。出産後に乳汁射出、子宮収縮作用がある。また、分娩開始前後には分泌が亢進し、分娩時に子宮の収縮を促し、胎児が下界に出られるように働きかける。児の吸啜刺激によって分泌が亢進し、分娩後の母体の子宮筋の収縮を促す。
2.× アドレナリンとは、腎臓の上にある副腎髄質で合成・分泌されるホルモンである。主な作用は、心拍数や血圧上昇などがある。自律神経の交感神経が興奮することによって分泌が高まる。
3.× コルチゾールとは、副腎皮質で合成・分泌されるホルモンで、血糖値の上昇や脂質・蛋白質代謝の亢進、免疫抑制・抗炎症作用、血圧の調節(昇圧作用)など、さまざまな働きがある。過剰になるとクッシング症候群、不足するとアジソン病を引き起こす。
4.〇 正しい。βエンドルフィンは、ストレス誘発性鎮痛において、下垂体前葉から放出される。
・βエンドルフィンとは、オピオイド受容体に作用して鎮痛をもたらす代表的な内因性オピオイドである。脳や下垂体で作られる内因性オピオイドの一種である。痛みを抑え、快感や安心感を生じさせる働きがあり、運動後の高揚感にも関係する物質である。
問題170 下行性抑制系の賦活に最も関与するのはどれか。
1.後索路
2.脊髄小脳路
3.脊髄網様体路
4.前脊髄視床路
解答3
解説
下行性抑制系は、内因性オピオイドが主に関与する。鎮痛作用は、内因性モルヒネ様物質、下行性抑制系などによる鎮痛が起こる。
1.× 後索路とは、深部感覚、識別的な触圧覚を伝える経路である。後索路は、脊髄後角から同側の後索を通り、延髄でニューロンを換え、左右交差し、内側毛帯を通り、視床という経路となる。
2.× 脊髄小脳路は、主に無意識的固有感覚を小脳へ伝えて運動調節に関与する経路である。
・後脊髄小脳路は、主として下半身の深部感覚を伝える線維である。脊髄に入り後索をやや上行したのち、あるいは直接に後角の胸髄核に達する。ここでニューロンを代えて、同側の側索の後外側部の表層を後脊髄小脳路として上行し、下小脳脚を経て小脳に至る。(非交叉性)姿勢の調節運動における個々の筋の精密な協調のために必要な情報である。
3.〇 正しい。脊髄網様体路は、下行性抑制系の賦活に最も関与する。脊髄網様体路は、侵害刺激を橋・延髄の網様体へ伝え、その脳幹ネットワークが下行性疼痛抑制系と密接に連絡している。
・脊髄網様体路は、脊椎動物の姿勢や歩行(移動)動作に関与する運動性下行路である。痛みに関しては、侵害刺激をポリモーダル受容器で受容→C線維(伝導速度0.5-2m/sec)→脊髄後角→前脊髄視床路・脊髄網様体→視床髄板内核・視床下部→大脳(辺縁)皮質である。
4.× 前脊髄視床路(腹側脊髄視床路:粗大な触覚・圧覚)は、感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄前索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野である。
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