第25回(H29年)柔道整復師国家試験 解説【午前31~35】

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問31 血液が分類されるのはどれか。

1.上皮組織
2.支持組織
3.筋組織
4.神経組織

答え.2

解説
1.× 上皮組織とは、九州上皮や分泌上皮、感覚上皮などが該当する組織である。

2.〇 正しい。支持組織は、血液が分類される。支持組織とは、結合組織ともいわれ、線維性結合組織や軟骨組織、骨組織、血液とリンパなどが該当する組織である。

3.× 筋組織とは、骨格筋、心筋、平滑筋などが該当する組織である。

4.× 神経組織とは、神経細胞や神経膠細胞(グリア細胞)などが該当する組織である。

 

 

 

 

 

問32 小泉門が位置する縫合の交点はどれか。

1.前頭縫合と冠状縫合
2.前頭縫合とラムダ縫合
3.矢状縫合とラムダ縫合
4.矢状縫合と冠状縫合

答え.3

解説

(※図引用:「イラスト素材:頭蓋骨(側面)」illustAC様HPより)

1~2.× 前頭縫合と冠状縫合/前頭縫合とラムダ縫合
これらの交点に名称はない(もしありましたらコメント欄にて教えてください)。

3.〇 正しい。矢状縫合とラムダ縫合は、小泉門が位置する縫合の交点である。

4.× 矢状縫合と冠状縫合は、大泉門が位置する縫合の交点である。

大泉門とは?

大泉門とは、頭蓋骨にある冠状縫合、矢状縫合、前頭縫合が十字形に合する所にできる最も大きい泉門のことである。生後2年で閉鎖する。出生前後の児の頭は、成人とは異なり骨化が未完成で、結合部位が膜で覆われている。

 

 

 

 

 

問33 呼気に働くのはどれか。

1.広背筋
2.肩甲挙筋
3.下後鋸筋
4.最長筋

答え.3

解説

呼吸運動について

①安静吸気:横隔膜・外肋間筋。
②安静呼気:呼気筋は関与しない。
③努力吸気:呼吸補助筋(僧帽筋、胸鎖乳突筋・斜角筋・大胸筋・小胸筋・肋骨挙筋など)が関与。
④努力呼気:内肋間筋・腹横筋・腹直筋が関与。

1.× 広背筋の【起始】第6~8胸椎以下の棘突起、腰背腱膜、腸骨稜、第(9)10~12肋骨および肩甲骨下角、【停止】上腕骨の小結節稜、【作用】肩関節内転、伸展、多少内旋、【神経】胸背神経である。

2.× 肩甲挙筋の【起始】第1~(3)4頸椎の横突起後結節、【停止】肩甲骨の上角と内側縁の上部、【作用】肩甲骨を内上方に引く、【支配神経】頸神経叢の枝と肩甲背神経である。

3.〇 正しい。下後鋸筋は、呼気に働く。下後鋸筋の【起始】第11胸椎~第2腰椎の棘突起、【停止】第9~(11)12肋骨の外側部下縁、【作用】第9~第12肋骨を下に引く(呼息の補助)、【神経】肋間神経である。

4.× 最長筋の作用は、伸展(両側が作用)である。他にも、肋骨を引き下げる。片側が働けば体を同側に曲げる。頭最長筋は同側に頭を曲げるが、そのほかに同側に頭を回す。

最長筋の【詳細】

【起始】胸最長筋:腸骨稜、仙骨および腰椎の棘突起。頸最長筋、頭最長筋:胸椎の横突起ないし頸椎の関節突起(第6胸椎~第5頸椎)。
【停止】胸最長筋:外側腱列は全腰椎の肋骨突起と第3~5以下の肋骨、内側腱列は全腰椎の副突起と全胸椎の横突起。頸最長筋:第2~6頸椎の横突起の後結節。頭最長筋:側頭骨の乳様突起。
【作用】両側が作用すると脊柱を反らせ、肋骨を引き下げる。片側が働けば体を同側に曲げる。頭最長筋は同側に頭を曲げるが、そのほかに同側に頭を回す。
【支配神経】脊髄神経後枝の外側枝。

 

 

 

 

 

問34 図Aの矢印の部位を走行する腱が起始とするのは図Bのどれか。

1.a
2.b
3.c
4.d

答え.2

解説

(※図引用:「illustAC様」)

MEMO

図Aの矢印が示しているのは、結節間溝であり、ここには上腕二頭筋長頭腱が走行する。上腕二頭筋の【起始】長頭:肩甲骨の関節上結節、短頭:肩甲骨の烏口突起、【停止】橈骨粗面、腱の一部は薄い上腕二頭筋腱膜となって前腕筋膜の上内側に放散である。

1.× a(肩峰)は、三角筋が付着する。

2.〇 正しい。b(関節上結節)は、上腕二頭筋長頭腱が付着する。

3.× c(烏口突起)は、上腕二頭筋短頭腱や烏口腕筋が付着する。

4.× d(関節下結節)は、上腕三頭筋の長頭が付着する。

 

 

 

 

 

問35 腋窩神経支配はどれか。

1.三角筋
2.烏口腕筋
3.大円筋
4.棘下筋

答え.1

解説
1.〇 正しい。三角筋は、腋窩神経支配である。ほかにも小円筋が腋窩神経支配である。三角筋の【起始】肩甲棘、肩峰、鎖骨の外側部1/3、【停止】上腕骨三角筋粗面、【作用】肩関節外転、前部は屈曲、後部は伸展、【支配神経】腋窩神経である。

2.× 烏口腕筋の【起始】烏口突起、【停止】上腕骨の内側面の中部、【作用】肩関節屈曲、内転、【支配神経】筋皮神経である。

3.× 大円筋の【起始】肩甲骨の下角部、棘下筋膜下部外面、【停止】上腕骨の小結節稜、【作用】肩関節内転、内旋、伸展、【神経】肩甲下神経である。

4.× 棘下筋の【起始】肩甲骨の棘下窩、棘下筋膜の内側、【停止】上腕骨大結節の中部、【作用】肩関節外旋、上部は外転、下部は内転、【神経】肩甲上神経である。

 

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