第32回(R6年)柔道整復師国家試験 解説【午前51~55】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

 

問題51 血液で異常値はどれか。

1.赤血球500万個/mm3
2.白血球6,000個/mm3
3.リンパ球2,000個/mm3
4.血小板1,000個/mm3

解答

解説
1.〇 赤血球500万個/mm3は、正常範囲である。赤血球とは、体内の組織に酸素を運び炭酸ガスを肺に排出する。多すぎると多血症を疑う。少ないときは貧血や出血が疑われる。正常範囲は、男性:412~554万個/mm3、女性:368~491万個/mm3である。

2.〇 白血球6,000個/mm3は、正常範囲である。白血球とは、体内に侵入する細菌等を駆除したり、免疫機能により生体を防御する働きをもつ。細菌やウイルス感染、喫煙、運動、ストレス、炎症で増加し、少ないと抵抗力が低下する。正常範囲は、3500~9000万個/mm3である。

3.〇 リンパ球2,000個/mm3は、正常範囲である。正常値は、成人で1500個/mm3である。

4.× 血小板1,000個/mm3は、異常値(低値)である。血小板とは、血液中の血球成分の1つで、傷ついた血管壁に付着して出血を止める働きをする。血小板は、止血機能や血液疾患、感染症、肝疾患、膠原病などの総合的な判断の指標となっている。正常範囲は、13.1~36.5万個/mm3である。

(※参考:「検査項目」日本HCR健康保険組合HPより)

 

 

 

 

 

問題52 卵円孔があるのはどれか。

1.後頭骨
2.前頭骨
3.側頭骨
4.蝶形骨

解答

解説

(※図引用:「頭蓋底手術」金沢大学脳神経外科HPより)

1.× 後頭骨/前頭骨/側頭骨には卵円孔は存在しない。

4.〇 正しい。蝶形骨は、卵円孔がある。下顎神経が通る。蝶形骨は、正円孔、卵円孔、棘孔がある。ちなみに、棘孔とは、大翼基部にある3つの孔(正円孔、卵円孔、棘孔)のうち最も外側後方に位置するひときわ小さな孔のことをさす。中硬膜動脈の通路である。

 

 

 

 

 

問題53 前斜角筋と中斜角筋の間を通過する。

1.総頸動脈
2.内頸静脈
3.鎖骨下動脈
4.鎖骨下静脈

解答

解説

(※図引用:「腕神経叢」Wikiより)

1.× 総頸動脈は、前斜角筋と中斜角筋の間を通過しない。総頚動脈とは、大動脈からの血液を脳に送る太い血管である。左総頸動脈は直接大動脈から分岐し、右総頸動脈は鎖骨上動脈から分岐する。

2.× 内頸静脈は、前斜角筋と中斜角筋の間を通過しない。内頚動脈とは、頚部から頭蓋内に向かって走行する。

3.〇 正しい。鎖骨下動脈は、前斜角筋と中斜角筋の間を通過する。鎖骨下動脈とは、椎骨動脈(脳幹や小脳を栄養する血管)を分岐した後、上肢の血管となっていく動脈である。

4.× 鎖骨下静脈は、前斜角筋と中斜角筋の間を通過しない。鎖骨下静脈とは、左右両側にあって鎖骨の下、第1肋骨の上を通る静脈である。

(※画像引用:岡山第一病院様より)

 

 

 

 

 

問題54 肩回旋筋腱板に含まれないのはどれか。

1.棘上筋
2.棘下筋
3.大円筋
4.肩甲下筋

解答

解説
1~2.4.〇 棘上筋/棘下筋/肩甲下筋は、肩回旋筋腱板である。腱板(回旋筋腱板:ローテーターカフ)とは、肩甲骨と上腕骨をつないでいる4つの筋肉の腱の総称である。① 棘上筋、②棘下筋、③小円筋、④肩甲下筋から成る。

3.× 大円筋は、肩回旋筋腱板に含まれない。大円筋の【起始】肩甲骨の下角部、棘下筋膜下部外面、【停止】上腕骨の小結節稜、【作用】肩関節内転、内旋、伸展、【支配神経】肩甲下神経:C5,C6,(C7)である。

 

 

 

 

 

問題55 車軸関節はどれか。

1.上橈尺関節
2.腕尺関節
3.距腿関節
4.膝関節

解答

解説
1.〇 正しい。上橈尺関節(=近位橈尺関節)は、車軸関節である。ほかにも、環軸関節がある。

2~4.× 腕尺関節/距腿関節/膝関節は、らせん関節である。ほかにも、距腿関節、膝関節がある。(※膝関節は、顆状関節という文献もあり。)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)