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問題121 充血の原因とならないのはどれか。
1.細菌感染
2.温熱
3.アルコール摂取
4.ギプス固定
解答4
解説
充血とは、動脈血が過剰に流れ込む状態である。例えば、炎症が発生すると、まず血管が拡張して血流が増加し、その結果、炎症部位に血液が集まる状態が生じる。これが充血である。組織が赤くなる(発赤)や熱感が出るのは、この作用によるものである。
1.〇 細菌感染は、充血の原因となる。なぜなら、細菌感染で炎症が起こるため。炎症部位では血管拡張が生じて血流が増加する。
2.〇 温熱は、充血の原因となる。なぜなら、温熱により体表の血管が拡張するため。したがって、局所血流が増えて充血が起こる。
3.〇 アルコール摂取は、充血の原因となる。なぜなら、アルコールには血管拡張作用があるため。したがって、皮膚などの血流が増えて充血が起こる。
4.× ギプス固定は、「充血」ではなくうっ血の原因となる。なぜなら、ギプス固定では圧迫や固定によって静脈還流が障害されやすいため。
・うっ血とは、静脈血が組織や臓器にうっ滞している状態である。
問題122 漏出性出血が起こるのはどれか。
1.大動脈
2.腎動脈
3.消化管毛細血管
4.下大静脈
解答3
解説
漏出性出血(※読み:ろうしゅつせいしゅっけつ)とは、血管が破れていなくても毛細血管のすき間から赤血球が漏れ出す出血ことである。例えば、肺うっ血では、毛細血管の圧が高くなるため、血液(赤血球)が血液中の水分とともに血管内皮細胞の間を通って肺胞に滲み出す。
1~2.4.× 大動脈/腎動脈/下大静脈は、漏出性出血が起きる部位ではない。なぜなら、漏出性出血は、炎症や毒素、アレルギー、血小板減少などで微小血管の壁が傷害されて生じるため。
3.〇 正しい。消化管毛細血管は、漏出性出血が起こる。なぜなら、毛細血管は血管壁が非常に薄く、炎症やうっ血、血小板異常、血管透過性亢進によって赤血球が血管外へ漏れ出やすいため。特に、消化管粘膜は、炎症、感染、びらん、潰瘍、門脈圧亢進、凝固異常などの影響を受けやすく、粘膜表層の毛細血管からにじむような出血が起こることがある。
問題123 慢性炎症で円柱上皮が扁平上皮に変化する現象はどれか。
1.萎縮
2.化生
3.再生
4.過形成
解答2
解説
1.× 萎縮とは、①単純萎縮と②数的萎縮に分けられる。
①単純萎縮とは、組織や臓器を構成する細胞の個々の容積が減少する。
②数的萎縮とは、構成細胞の数が減少する。原因としては、血流の低下、機械的圧迫、低栄養老化などがある。
2.〇 正しい。化生は、慢性炎症で円柱上皮が扁平上皮に変化する現象である。
・化生(かせい)とは、 分化・成熟した細胞が異なる形態や機能をもつ他の細胞に変化する現象である。したがって、扁平上皮化生とは、正常状態では線毛円柱上皮で覆われている気管支上皮が、扁平上皮で置き換えられる現象である。
3.× 再生とは、傷害を受けた細胞や組織が元の性質を保ったまま補われて回復する現象である。つまり、失われた細胞が本来と同じ細胞で補充されることである。
4.× 過形成とは、外来の刺激に対する正常細胞の応答として細胞増殖が起こることによって、組織の体積が増加することである。外部からの刺激は生理的なものも異常なものも含む。
問題124 急性炎症の指標となる細胞はどれか。
1.マクロファージ
2.形質細胞
3.好中球
4.リンパ球
解答3
解説
・急性炎症の5徴候は、発赤、発熱、腫脹、疼痛、機能障害である。急性は数日程度、亜急性は数週間程度、慢性は数か月から数年以上にわたって起こる現象を指して用いられることが多い。
・慢性炎症とは、急性炎症、組織損傷および治癒過程が同時進行している遷延した炎症である。線維化のような長期にわたる病態である。【炎症に対する身体の反応】身体では、炎症を鎮めるため血管の透過性を亢進させて、血中から水分や血漿タンパク質、白血球を炎症の場に導く。急性期に現場に駆けつける細胞は、好中球で、微生物や壊死組織を貪食し排除する。その後、マクロファージもこれに加わる。さらに、肉芽組織・修復・瘢痕化あるいは再生、予防に、リンパ球による免疫反応で備えることになる。しかし、ウイルス感染などでは、リンパ球が急性期から出現することが多い。
1.× マクロファージは、主に慢性炎症や組織修復を担う細胞であるため。
・マクロファージとは、単球から分化し、貪食能を有する。異物を貪食して抗原提示細胞になり、抗原情報がリンパ球に伝えられる。直径15~20μmの比較的大きな細胞で、全身の組織に広く分布しており、自然免疫(生まれつき持っている防御機構)において重要な役割を担っている。
2.× 形質細胞は、Bリンパ球が分化して抗体を産生する細胞であり、慢性炎症や免疫反応を担う細胞であるため。
・形質細胞とは、B細胞が成熟したもので、抗体を作って自然免疫の働きを助ける。つまり、体に侵入したウイルスや細菌などの異物を排除する作用を持つ蛋白質(抗体)を産生する。
3.〇 正しい。好中球は、急性炎症の指標となる細胞である。なぜなら、好中球は、急性炎症の初期に最も早く病変部へ集まり、細菌や壊死物質を貪食して処理する細胞であるため。
・好中球とは、白血球の中で一番多く、細菌免疫の主役である。マクロファージが好中球に指令し、好中球は活性化・増殖する。末梢血白血球の40~70%を占め、生体内に細菌・真菌が侵入すると、まず好中球が感染部位に遊走し、菌を貪食する。細菌感染による急性炎症で最初に反応する。
4.× リンパ球は、主として慢性炎症やウイルス感染、免疫反応に関与する細胞である。
・リンパ球とは、脊椎動物の免疫系における白血球のサブタイプの一つである。リンパ球には①ナチュラルキラー細胞、②T細胞、③B細胞がある。B細胞は体液性免疫を担当し、B細胞から活性化して形質細胞となり抗体を産生する。
問題125 Ⅰ型アレルギーに関与するのはどれか。
1.IgG
2.IgM
3.IgA
4.IgE
解答4
解説

(※引用:「アレルギー総論」厚生労働省HPより)
1.× IgGとは、分子量が最も小さい抗体であるため、唯一、胎盤を通過する免疫グロブリンである。IgMが生成された後に生成され始め、血中で最も多く存在する抗体である。一般的に抗体検査というとこのIgGを調べることが多い。比較的長期間持続されるとされており、その期間は数ヶ月〜数年とウイルスによって異なる。
2.× IgMとは、新生児由来であり、児に感染が起きたときに産生される免疫グロブリンである。しかし、感染防御力は低い。出生直後の新生児の血中IgMが高値の場合は、胎内または分娩時の感染が示唆される。感染の初期に発現し、生体防御の初段階を担うのはこのIgMに属するいずれかの抗体で、それらは症状が進むと再び発現するようになる。
3.× IgAとは、体内では2番目に多い免疫グロブリンで、鼻汁、涙腺、唾液、消化管、膣など、全身の粘膜に存在している。IgAは、粘膜の表面で病原体やウイルスと結合し、病原体やウイルスが持っている毒素を無効化して感染しないように阻止する働きがある。
4.〇 正しい。IgEは、Ⅰ型アレルギーに関与する。
・Ⅰ型アレルギーとは、肥満細胞や好塩基球からの化学伝達物質の放出によって起こる即時型アレルギーで、アレルゲンに接触した数分後に、皮膚・粘膜症状が出現する。まれにアナフィラキシーショックとなり重篤化(血圧低下、呼吸困難、意識障害を伴う)することがある。
・IgEとは、肥満細胞や好塩基球の細胞表面に存在している。ヒスタミン遊離によりアレルギー疾患を引き起こす。生後6か月以降の乳幼児では、しばしばアトピー性アレルギー疾患の進行に伴って血清中のIgE抗体が上昇する。
国試オタク 