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問題6 施術所の立入検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.令状が必要である。
2.犯罪捜査が目的である。
3.構造設備を検査する。
4.都道府県知事の権限である。
答え.3・4
解説
(立入検査)第八条の十一 厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その職員に、指定登録機関の事務所に立ち入り、指定登録機関の帳簿、書類その他必要な物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(報告及び検査)第二十一条 都道府県知事は、必要があると認めるときは、施術所の開設者若しくは柔道整復師に対し、必要な報告を求め、又はその職員に、施術所に立ち入り、その構造設備若しくは前条第二項の規定による衛生上の措置の実施状況を検査させることができる。
2 前項の規定によつて立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(※引用:「柔道整復師法」e-GOV法令検索様HPより)
1.× 令状が必要「ない」
なぜなら、施術所の適切な運営(設備基準など)を確認するためにも立ち入り検査が行われるため。ちなみに、令状とは、強制処分を裁判官または裁判所が行うよう命じ、あるいは捜査機関等がこれを行うことを許可する旨の裁判書である。
2.× 犯罪捜査が目的で「はない」。
立入検査の目的は、施術所が安全に運営しているか?設備が整っているか?など確認することである。ただし、第八条の十一(立入検査)にも規定されている通り、厚生労働大臣の行う立ち入り検査は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
3~4.〇 正しい。構造設備を検査する/都道府県知事の権限である。
これは、柔道整復師法の第二十一条(報告及び検査)に規定されている。
問題7 柔道整復師法で認められている広告はどれか。
1.連携病院を有する旨
2.施術所の開設届出済の旨
3.認定柔道整復師である旨
4.自費施術を専門とする旨
答え.2
解説
第二十四条(広告の制限) 柔道整復の業務又は施術所に関しては、何人も、文書その他いかなる方法によるを問わず、次に掲げる事項を除くほか、広告をしてはならない。
①柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
②施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
③施術日又は施術時間
④その他厚生労働大臣が指定する事項
2 前項第一号及び第二号に掲げる事項について広告をする場合においても、その内容は、柔道整復師の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならない。(※引用:「柔道整復師法」e-GOV法令検索様HPより)
【その他厚生労働大臣が指定する事項】
①ほねつぎ(又は接骨)
②柔道整復師法第十九条第一項前段の規定による届出をした旨
③医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼きゆう又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る。)
④予約に基づく施術の実施
⑤休日又は夜間における施術の実施
⑥出張による施術の実施
⑦駐車設備に関する事項
(※引用:「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」厚生労働省様HPより)
1.× 連携病院を有する旨
これは柔道整復師法で認められていない。むしろ、一部の患者が特定の病院との連携を誤って「柔道整復師の技能」の保証とみなす可能性がある。
2.〇 正しい。施術所の開設届出済の旨は、柔道整復師法で認められている広告である。
これは、第二十四条(広告の制限)その他厚生労働大臣が指定する事項に該当する項目である。
3.× 認定柔道整復師である旨
これは柔道整復師法で認められていない。柔道整復師の資格を持つことは広告できるが、「認定」柔道整復師である旨は、特定の追加の専門的な認定を示唆し、誤解を招く可能性がある。
4.× 自費施術を専門とする旨
これは柔道整復師法で認められていない。なぜなら、自費施術を専門とするという広告は、特定の疾患や症状の治療効果を過度に強調し、患者に誤った期待を抱かせる可能性があるため。
問題8 我が国の最高法規はどれか。
1.法律
2.命令
3.条例
4.憲法
答え.4
解説
①憲法
②法律
③命令(政令・省令)
④条例・規則
1.× 法律
法律とは、国家や連邦国家の構成単位の議会の議決を経て、あるいは、統治者ないし国家により制定される、主に国民の自由と財産を制限する実定法規範である。
2.× 命令
命令とは、行政機関が制定する法規のことである。
3.× 条例
条例とは、地方公共団体が法令の範囲内で議会の議決により制定する法形式の名称である。地方公共団体が義務を課し、または権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならないとされている。
4.〇 正しい。憲法は、我が国の最高法規である。
憲法とは、主に日本国憲法の事を指し、国家の統治の組織や原理、国民の権利・自由を守るための最高法規である。憲法の基本原則は、①国民主権、②基本的人権の尊重、③平和主義である。
問題9 医療提供施設の承認で正しいのはどれか。
1.病院:市町村長
2.臨床研究中核病院:都道府県知事
3.特定機能病院:厚生労働大臣
4.地域医療支援病院:内閣総理大臣
答え.3
解説
1.× 病院は、「市町村長」ではなく都道府県知事が行う。
これは医療法の第四章(病院、診療所及び助産所)の第一節(開設等)の第七条に規定されている。「病院を開設しようとするとき、・・・中略・・・、開設地の都道府県知事の許可を受けなければならない」(※引用:「医療法」e-GOV法令検索様HPより)。
2.× 臨床研究中核病院は、「都道府県知事」ではなく厚生労働大臣が行う。
これは医療法の第四条の三に規定されている。「病院であつて、臨床研究の実施の中核的な役割を担うことに関する次に掲げる要件に該当するものは、厚生労働大臣の承認を得て臨床研究中核病院と称することができる。」(※引用:「医療法」e-GOV法令検索様HPより)。ちなみに、臨床研究中核病院とは、日本発の革新的な医薬品や医療機器の開発に必要となる質の高い臨床研究や治験を推進するための中心的役割を担う病院として医療法上に位置づけられたものである。厳しい要件を満たした医療機関のみが厚生労働大臣の認可を受けて指定される。
3.〇 正しい。特定機能病院は、「厚生労働大臣」が行う。
特定機能病院とは、高度の医療の提供、高度の医療技術の開発及び高度の医療に関する研修を実施する能力等を備えた病院である。1992年6月改正、1993年4月施行の医療法の第2次改正によって制度化された日本の医療機関の機能別区分のうちのひとつで、あらかじめ社会保障審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が承認する必要がある。
4.× 地域医療支援病院は、「内閣総理大臣」ではなく都道府県知事が行う。
これは医療法の第十二条の二に規定されている。「地域医療支援病院の開設者は、厚生労働省令の定めるところにより、業務に関する報告書を都道府県知事に提出しなければならない。」(※引用:「医療法」e-GOV法令検索様HPより)。ちなみに、地域医療支援病院とは、地域の病院・診療所の医師から、より詳しい検査や、専門的な医療が必要と紹介された患者さんに対して、適切な医療を提供することを目的に県知事の承認を受けた病院のことである。24時間体制による救急医療の提供、地域の医療機関と連携をとり、病院の施設・設備を共同で利用できる体制、地域の医療従事者の質向上を図るための研修を行うなど、地域医療の中核を担う役割がある。
問題10 医師の守秘義務違反を規定する法律はどれか。
1.医療法
2.刑法
3.医師法
4.健康保険法
答え.2
解説
1.× 医療法
医療法とは、病院、診療所、助産院の開設、管理、整備の方法などを定める日本の法律である。①医療を受けるものの利益と保護、②良好かつ適切な医療を効率的に提供する体制確保を主目的としている。
2.〇 正しい。刑法は、医師の守秘義務違反を規定する法律である。
刑法とは、犯罪とそれに対する刑罰の関係を規定する法である。 刑法には、医師・薬剤師・助産師などに対し、職務上の秘密を漏らした場合の罰則規定がある。(刑法第134条)医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以上の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
3.× 医師法
医師法とは、医師全般の職務・資格などを規定する日本の法律である。つまり、一般人には禁止されている医療行為を、医師という有資格者に限って許可する法律である。
4.× 健康保険法
健康保険法とは、労働者及びその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関する医療保険給付等について定めた日本の法律である。