この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
問題101 衝突性外骨腫で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.水泳の選手に多い。
2.脛骨と腓骨の衝突で起こる。
3.足関節に不安定性がみられる。
4.足関節前面に腫脹がみられる。
解答3・4
解説
衝突性外骨腫とは、フットボーラーズアンクルともいい、サッカーのキック動作や、バスケットボールのジャンプ時など足関節を大きく動かすことで、骨同士が衝突して足首の前や後ろの部分に骨の増殖変化(骨棘形成)、骨軟骨に損傷をきたしている状態をさす。したがって、サッカー選手に多く発生する足首の障害である。また、足関節捻挫の既往により、足関節の不安定性が増すことで発生しやすくなる。
1.× 「水泳」ではなくサッカー(バスケットボール)の選手に多い。なぜなら、足関節の底屈・背屈が強く反復され、さらに骨同士の衝突や捻挫が起こりやすい競技で生じやすいため。
2.× 「脛骨と腓骨」ではなく脛骨と距骨の衝突で起こる。なぜなら、脛骨前縁や距骨前縁に骨棘が形成され、そこで関節包や滑膜などの軟部組織が挟み込まれて痛みが出る。
3.〇 正しい。足関節に不安定性がみられる。なぜなら、繰り返す足関節捻挫により慢性足関節不安定症が背景にあるこ都が多いため。
4.〇 正しい。足関節前面に腫脹がみられる。なぜなら、前方の骨棘や滑膜炎によって足関節前面に炎症が起こるため。炎症4徴候として、疼痛や腫脹、発赤、熱感があげられる。
問題102 障害と好発の組合せで正しいのはどれか。
1.強剛母趾:20~30歳
2.セーバー(Sever)病:女子
3.有痛性外脛骨:10~15歳
4.第2ケーラー(Köhler)病:男子
解答3
解説
1.× 強剛母趾は、「20~30歳」ではなく40〜60歳(中高年)である。
・強剛母趾とは、第1MTP関節変形性関節症のことを指し、年齢的な変化で、主に母趾背屈が固くなる疾患である。症状として、母趾が反らしにくいと歩きにくくなったり、骨棘ができて付け根が出っぱり、靴に当たって痛くなる。骨棘とは、骨同士の摩擦や変形によって発生する骨のトゲのことである。変形性膝関節症などでよく見られるが、変形性股関節症でもみられる。レントゲンによって判断が可能で、変形性関節症の進行度合いの確認指標となる。
2.× セーバー病は、「女子」ではなく男子である(男女比3:1)。
・セーバー病とは、主にスポーツに参加する10歳から15歳の子供の踵骨骨端部に生じる骨端症である。踵部の痛みを軽減するために、踵接地をしないため、つま先歩き破行となる。
3.〇 正しい。有痛性外脛骨:10~15歳
なぜなら、有痛性外脛骨は、スポーツ活動の盛んな思春期、特に10〜15歳ごろに好発するため。
・有痛性外脛骨とは、その外脛骨が痛みを起こしてしまった状態をいう。スポーツ活動や捻挫などの外傷をきっかけに痛みを起こすことがあり、小児、特に女性での発症が多く、成長期を終えると痛みが治まることが多い。主な症状として、①疼痛(圧痛、運動時痛)、②腫脹(うちくるぶしの下方の腫れ)があげられる。他にも、炎症が強い場合には、熱感も引き起こすことがある。治療として、①薬物療法(鎮痛)、②運動療法、③物理療法(温熱や電気刺激による鎮痛)、④装具療法などがあげられる。
4.× 第2ケーラー病は、「男子」ではなく女子である(男女比1:5)。
・第2ケーラー病とは、足の第2中足骨頭(足の人差し指の付け根の関節部周辺)におこる骨端症である。中足骨頭に繰り返される圧迫力が働き、骨頭部で壊死を起こした状態である。
問題103 72歳の男性。震災後の避難所で車内生活をしている。外傷歴はないが、昨日から下肢の痛みと腫れを訴えている。家族に聴取したところ、「今朝は顔色も悪く、胸に痛みがあるようだ」という。男性に声をかけたところ肩で息をし始め、頻脈と意識がもうろうとなった。
考えられるのはどれか。
1.脂肪塞栓症候群
2.クラッシュ症候群
3.エコノミークラス症候群
4.下腿コンパートメント症候群
解答3
解説
・72歳の男性(外傷歴はない)。
・震災後の避難所で車内生活。
・昨日から下肢の痛みと腫れあり。
・家族「今朝は顔色も悪く、胸に痛みがあるようだ」と。
・肩で息をし始め、頻脈と意識がもうろう。
→ほかの選択肢が消去される理由もあげられるようにしよう。
1.× 脂肪塞栓症候群より考えられるものがほかにある。なぜなら、脂肪塞栓症候群は、主に長管骨骨折や整形外科的外傷・処置のあとに起こるため。
・脂肪塞栓症候群とは、大腿骨をはじめとする長管骨骨折や髄内釘手術を契機に、非乳化脂肪滴である中性脂肪が循環系に流入し、肺、脳、皮膚に脂肪塞栓症をきたし、呼吸器症候、中枢神経症候、皮膚点状出血などを呈する症候群である。長管骨骨折での発生率は0.9~2.2%とされている。
2.× クラッシュ症候群より考えられるものがほかにある。なぜなら、クラッシュ症候群は、重量物に長時間挟まれるなどの圧挫(あつざつ:強い押しつぶし)後に起こる病態であるため。
・圧挫症候群(クラッシュ症候群)とは、長時間にわたって四肢や臀部が圧迫を受け、挫滅・壊死した場合、圧迫から開放されたあとに、壊死した筋肉からカリウムやミオグロビン、乳酸といった毒性物質が一気に全身に運ばれ、臓器に致命的な損害を及ぼすことである。筋肉細胞内に含まれるカリウムは血中に流出し、致死性不整脈の原因となる高カリウム血症になる。
3.〇 正しい。エコノミークラス症候群が最も考えられる。なぜなら、車内で長時間同じ姿勢を続け、脱水も加わると下肢深部静脈に血栓ができやすく、その血栓が肺動脈へ飛ぶことで肺血栓塞栓症を起こすため。
・肺血栓塞栓症とは、肺の血管に血のかたまり(血栓)が詰まって、突然、呼吸困難や胸痛、ときには心停止をきたす危険な病気である。ロング・フライト血栓症やエコノミークラス症候群などと呼ばれる。原因として、①血液凝固能の亢進、②静脈血流のうっ滞、③静脈壁の障害の3つの因子が種々の程度に重なって起こる。離床(車椅子乗車や立位訓練、歩行訓練など)を開始したタイミングで発症するリスクが高くなるため注意が必要である。症状として、呼吸困難、胸痛、失神などが認められ、時に心停止となり、突然死に至る場合もある。ちなみに、リンパ浮腫の合併症として、蜂窩織炎、リンパ管炎などの炎症がみられる。
4.× 下腿コンパートメント症候群より考えられるものがほかにある。なぜなら、下腿コンパートメント症候群は、外傷や骨折、挫滅などの局所損傷に続いて起こる局所循環障害であるため。
コンパートメント症候群とは、骨・筋膜・骨間膜に囲まれた「隔室」の内圧が、骨折や血腫形成、浮腫、血行障害などで上昇して、局所の筋・神経組織の循環障害を呈したものをいう。症状として6P【①pain(痛み)、②pallor(蒼白)、③paresthesia(知覚障害)、④paralysis(運動麻痺)、⑤pulselessiiess(末梢動脈の拍動の消失)、⑥puffiniss(腫脹)】があげられ、それらを評価する。
①前方コンパートメント症候群:前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋
②外側コンパートメント症候群:長・短腓骨筋
③浅後方コンパートメント症候群:腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋
④深後方コンパートメント症候群:後脛骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋
問題104 23歳の男性。スケートボードの練習中、右手で体重を支持するような動作をすると、手関節の尺側部に痛みを自覚したため来所した。半年前に右橈骨遠位端を骨折し、医科にて保存療法を受け、若干の背屈転位が残存するも治癒との診断を1か月前に受けた既往がある。握力の低下はなく、手部の筋萎縮や自発性感覚異常もみられない。
考えられるのはどれか。
1.三角線維軟骨複合体損傷
2.橈骨神経障害
3.反射性交感神経性ジストロフィー
4.月状骨軟化症
解答1
解説
・23歳の男性。
・スケートボードの練習中、右手で体重を支持するような動作:手関節の尺側部に痛みを自覚。
・半年前:右橈骨遠位端を骨折(保存療法)
・1か月前:若干の背屈転位が残存するも治癒。
・握力の低下はなく、手部の筋萎縮や自発性感覚異常もみられない。
→ほかの選択肢が消去される理由を挙げられるようにしよう。
1.〇 正しい。三角線維軟骨複合体損傷が考えられる。なぜなら、橈骨遠位端骨折のあとの合併症の代表的なものであり、症状も合致するため。
・三角線維軟骨複合体とは、遠位橈尺関節を安定化させている支持組織である。遠位橈尺関節は手関節に隣接して存在し、肘関節に隣接する近位橈尺関節と共に前腕の回内外運動を行う。遠位橈尺関節の安定性と衝撃吸収を担うため、三角線維軟骨複合体損傷は、疼痛や機能障害の原因となる。
2.× 橈骨神経障害より考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例は、握力の低下はなく、手部の筋萎縮や自発性感覚異常もみられないため。
・橈骨神経障害とは、母指背側の感覚障害と上腕三頭筋・腕橈骨筋・長、短橈側手根伸筋、総指伸筋などの伸筋群の麻痺(下垂手)を認める。
3.× 反射性交感神経性ジストロフィーより考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例は、握力の低下はなく、手部の筋萎縮や自発性感覚異常もみられないため。
・複合性局所疼痛症候群(CRPS)は、軟部組織もしくは骨損傷後(Ⅰ型:反射性交感神経性ジストロフィー)または神経損傷後(Ⅱ型:カウザルギー)に発生して、当初の組織損傷から予測されるより重度で長期間持続する、慢性の神経障害性疼痛である。その他の症状として、自律神経性の変化(例:発汗、血管運動異常)、運動機能の変化(例:筋力低下、ジストニア)、萎縮性の変化(例:皮膚または骨萎縮、脱毛、関節拘縮)などがみられる。疼痛をコントロールしながら、左手(疼痛側)の使用機会を増やす介入が必要である。
4.× 月状骨軟化症より考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例は、握力の低下はなく、手部の筋萎縮や自発性感覚異常もみられないため。
・Kienböck病(キーンベック病:月状骨軟化症)とは、月状骨がつぶれて扁平化する病気をいう。月状骨は手首(手関節)に8つある手根骨の1つでほぼ中央に位置している。月状骨は、周囲がほぼ軟骨に囲まれており血行が乏しいため、血流障害になり壊死しやすい骨の1つである。10~50歳代、男性、大工など手をよく使う人に好発する。治療は、初期では装具固定、進行例では手術療法を検討する。
問題105 17歳の男子。体操競技の練習中に右膝から着地し受傷した。直後から歩行が困難となり車いすで来所した。右膝関節部の腫脹、疼痛は著明で、膝の前面に陥凹を触知する。
考えられるのはどれか。
1.膝蓋骨外側脱臼
2.膝蓋骨骨折
3.脛骨顆間隆起骨折
4.脛骨粗面骨折
解答2
解説
・17歳の男子。
・体操競技の練習中に右膝から着地し受傷した。
・直後:歩行が困難。
・右膝関節部の腫脹、疼痛は著明、膝の前面に陥凹を触知する。
→ほかの選択肢が消去される理由を挙げられるようにしよう。
1.× 膝蓋骨外側脱臼より考えられるものがほかにある。なぜなら、膝蓋骨外側脱臼では、典型的には膝蓋骨が外側へずれてみえるため。
2.〇 正しい。膝蓋骨骨折が考えられる。なぜなら、膝蓋骨骨折は、膝前面への直達外力で起こりやすく、受傷直後から炎症症状と大腿四頭筋の筋力低下が著明で、歩行困難が出現しやすいため。
3.× 脛骨顆間隆起骨折より考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例の膝前面の陥凹が触知できることと一致しないたため。
・脛骨顆間隆起とは、前・後十字靭帯が付着する部位である。また、内外側には半月板が位置する。
骨折することで、主に膝関節内の血腫、可動域制限、荷重困難が出現する。
4.× 脛骨粗面骨折より考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例の膝前面の陥凹が触知できることと一致しないたため。
・脛骨粗面とは、脛骨の上端部に位置し、膝蓋靭帯の付着する部分のこと。一般的に膝関節の安定性は、半月板や内・外側側副靭帯、前・後十字靭帯が働く。膝蓋靭帯(大腿四頭筋)は、立位時の荷重を支える際に寄与する。
国試オタク 