第30回(R4年)はり師きゅう師国家試験 解説【午前46~50】

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問題46 意識障害で最も重いのはどれか。

1.昏迷
2.傾眠
3.昏睡
4.嗜眠

解答

解説

意識レベルの明瞭度

①明識困難状態とは、ごく軽い意識混濁。外界の認知は保たれているが、正常よりやや不活発でぼんやりしている。
②昏蒙とは、軽度の意識混濁。覚醒はしているが、精神活動は浅い眠りに近い状態。外界の認知に混乱が生じ、見当識が障害される。
③傾眠とは、放置すれば眠りに落ちてしまうような状態。刺激されれば容易に覚醒し、短時間なら合目的的な行動もできる。
④嗜眠とは、傾眠よりやや強い意識混濁。強く刺激すれば覚醒し、食事のような合目的的行動も可能。
⑤昏迷とは、中等度の意識混濁。閉眼、横臥し、強い刺激をしなければ覚醒しない。眼球運動も少なくなり失禁がみられる。強い刺激に反応しても発語ははっきりしない。見当識は失われ、健忘が残る。
⑥昏睡とは、重篤な意識混濁。強い刺激に対してもほとんど反応がない。自発運動はなく、深部腱反射・対光反射なども減弱ないし消失する。筋緊張が緩み、失禁状態となる。除脳硬直が起こることもある。呼吸、循環、体温調節などの植物機能にも変化が起こる。

1.× 昏迷(※読み:こんめい)
⑤昏迷とは、中等度の意識混濁。閉眼、横臥し、強い刺激をしなければ覚醒しない。眼球運動も少なくなり失禁がみられる。強い刺激に反応しても発語ははっきりしない。見当識は失われ、健忘が残る。

2.× 傾眠(※読み:けいみん)
③傾眠とは、放置すれば眠りに落ちてしまうような状態。刺激されれば容易に覚醒し、短時間なら合目的的な行動もできる。

3.〇 正しい。昏睡は、意識障害で最も重い。
⑥昏睡とは、重篤な意識混濁。強い刺激に対してもほとんど反応がない。自発運動はなく、深部腱反射・対光反射なども減弱ないし消失する。筋緊張が緩み、失禁状態となる。除脳硬直が起こることもある。呼吸、循環、体温調節などの植物機能にも変化が起こる。

4.× 嗜眠(※読み:しみん)
④嗜眠とは、傾眠よりやや強い意識混濁。強く刺激すれば覚醒し、食事のような合目的的行動も可能。

 

 

 

 

 

問題47 やせをきたしやすい疾患はどれか。

1.早期胃癌
2.脂質異常症
3.甲状腺機能低下症
4.神経性食欲不振症

解答

解説
1.× 早期胃癌
早期胃がんとは、胃の粘膜または粘膜下層に留まっている胃がんのことである。胃がんは、胃の内面を覆う粘膜の細胞ががん化することで発生する。早期胃がんの症状は、胃の痛み、不快感、違和感、胸焼け、吐き気、食欲不振などである。

2.× 脂質異常症
脂質異常症とは、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセリド(TG)血症を指し、動脈硬化の原因となる。その治療で重要なのは、薬物療法のほか、食事指導による適正体重の維持や内臓脂肪の減量である。まず食事指導の基本は、総摂取エネルギーと栄養素配分を適正化することである。

3.× 甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症になると、全身の代謝が低下することによって、無気力、疲れやすさ、全身のむくみ、寒がり、体重増加、便秘、かすれ声などが生じる。

4.〇 正しい。神経性食欲不振症は、やせをきたしやすい疾患である。
摂食障害には、①神経性無食症、②神経性大食症がある。共通して肥満恐怖、自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤の使用、抑うつの症状がみられる。特徴として、過活動、強迫的なこだわり、抑うつ、対人交流の希薄さ、表面的な対応がみられる。患者の性格として、細かい数値へのこだわり(①体重のグラム単位での増減、②この食べ物はあの食べ物より〇カロリー多いなど)がみられる。①神経性無食欲症は、思春期~青年期の若い女性に発症しやすい。【神経性無食欲症の主な特徴】①病的な痩せ願望、②ボディーイメージのゆがみ、③極端な食べ物制限と下剤などの乱用、④月経の停止、うぶげの増加、⑤乳房萎縮はみられない、⑥性格的には頑固で競争心が強い、⑦母親との心的葛藤をみることがある。

 

 

 

 

 

問題48 めまいをきたす疾患はどれか。

1.メニエール病
2.パーキンソン病
3.クッシング病
4.ウィルソン病

解答

解説
1.〇 正しい。メニエール病は、めまいをきたす疾患である。
メニエール病とは、膜迷路を満たしている内リンパ液の内圧が上昇し、内リンパ水腫が生じる内耳疾患である。4大症状として、①激しい回転性のめまい、②難聴(感音難聴)、③耳鳴り、④耳閉感を繰り返す内耳の疾患である。主な原因は「内リンパ水腫」で、 その根底にはストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化・几帳面な性格などがあると考えられている。耳発作時では安静を第一に考えた指導を行い、間欠期では発作が起こらないようにするための指導をする。

2.× パーキンソン病
パーキンソン病とは、黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患である。4大症状として①安静時振戦、②筋強剛(筋固縮)、③無動・寡動、④姿勢反射障害を特徴とする。また、自律神経障害による便秘や起立性低血圧、排尿障害、レム睡眠行動障害などが起こる。レム睡眠行動障害とは、レム睡眠の時期に体が動き出してしまう睡眠障害の1つである。 睡眠時随伴症に分類される。

3.× クッシング病
クッシング病とは、下垂体にACTHを産生する腺腫ができてACTHの過剰分泌を生じる。満月様顔貌や中心性肥満などの特徴的な症状を呈する。

4.× ウィルソン病
ウィルソン病とは、まれな遺伝性疾患で、肝臓が正常時のように余分な銅を胆汁中に排泄せず、結果として肝臓に銅が蓄積して肝臓が損傷する病気である。銅は肝臓、脳、眼やその他の臓器に蓄積し、ウィルソン病の患者では、振戦(ふるえ)、発語困難、嚥下(えんげ)困難、協調運動障害、人格変化、肝炎がみられる。

 

 

 

 

 

問題49 変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。

1.骨壊死像
2.骨棘の形成
3.関節裂隙の拡大
4.軟骨下骨の萎縮像

解答

解説

変形性関節症とは?

変形性関節症とは、軟骨下骨、関節裂隙、関節周囲構造の変化を伴う関節軟骨の異常に関連した疾患である。 手関節症、膝関節症、股関節症など、部位によって臨床症状が異なるが、一般的な症状として、圧痛、筋力低下、骨棘と呼ばれる突起があり、骨に当たってすれることなどがあげられる。

1.× 骨壊死像
骨壊死には①症候性(外傷や塞栓症などによる血流途絶が原因)と②特発性(明らかな誘因がない阻血性壊死)がある。血行不良のため骨折後の再生が困難となる。以下に、症候性骨壊死が生じやすい部位をまとめた。症候性骨壊死が生じやすい部位:①上腕骨解剖頸、②舟状骨、③大腿骨頸部、④大腿骨顆部、⑤距骨

2.〇 正しい。骨棘の形成は、変形性関節症の単純エックス線所見である。
骨棘とは、骨同士の摩擦や変形によって発生する骨のトゲのことである。変形性膝関節症などでよく見られるが、変形性股関節症でもみられる。レントゲンによって判断が可能で、変形性関節症の進行度合いの確認指標となる。

3.× 関節裂隙の「拡大」ではなく狭まる
膝関節の関節裂隙の開大(拡大)は、膝内側・外側側副靱帯損傷時にみられる所見である。外反・内反ストレステストの陽性の場合、側副靭帯の損傷が疑える。外反ストレステストは、背臥位にて患側膝30°屈曲位と伸展位の両方で、検者は外反方向にゆっくりと強制する。側方動揺性や関節裂隙の開大が認められれば陽性と判断する。

4.× 軟骨下骨の「萎縮像」ではなく変化(硬化)が起こる。
軟骨下骨とは、成人の関節軟骨(4層構造:表層、中間層、深層、石灰化層)の最深層の石灰化層の下のことを呼ぶ。骨組織があり骨と連続している。

 

 

 

 

 

問題50 くる病の治療で適切でないのはどれか。

1.ビタミンDの投与
2.運動
3.日光浴
4.副腎皮質ホルモンの投与

解答

解説

くる病とは?

くる病とは、小児期に見られる骨の石灰化不全であり、主に成長障害と骨の弯曲が起こる疾患である。ビタミンDの代謝あるいは感受性の障害により、骨に石灰化が起こらず、強度が不足する病気である。 成人期ではビタミンD依存性骨軟化症と呼ばれる。小児期には成長も障害され、骨X線検査で特徴的な所見を呈し、ビタミンD依存性くる病とも呼ばれる。

1~4.〇 ビタミンDの投与/運動/日光浴
これらは、くる病の治療であり、骨を強化できる。

4.× 副腎皮質ホルモンの投与は、くる病の治療ではない。
副腎には、①副腎皮質と②副腎髄質からホルモンが分泌される。①副腎皮質ホルモンとは、副腎皮質より産生されるホルモンの総称で、①アルドステロン、②コルチゾール、③アンドロゲンがある。炎症の制御、炭水化物の代謝、タンパク質の異化、血液の電解質のレベル、免疫反応など広範囲の生理学系に関わっている。②副腎髄質からはアドレナリンとノルアドレナリンが分泌される。

 

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