第32回(R6年)はり師きゅう師国家試験 解説【午後116~120】

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問題116 絡穴が郄穴より末梢にある経脈はどれか。

1.手の太陽経
2.手の少陰経
3.足の太陽経
4.足の太陰経

解答

解説
1.× 手の太陽経
腕骨(原)-養老(郄)-支正(絡)-関元(募)-小腸兪(兪)
絡穴:支正は、前腕後内側、尺骨内縁と尺側手根屈筋の間、手関節背側横紋の上方5寸に位置する。
郄穴:養老(ようろう)は、前腕後内側、尺骨頭橈側の陥凹部、手関節背側横紋の上方1寸に位置する。
つまり、位置関係は、絡穴の支正は郄穴の養老よりも末梢にある。

2.× 手の少陰経
神門(原)-陰郄(郄)-通里(絡)-巨闕(募)-心兪(兪)
絡穴:通里は、前腕前内側、尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋の上方1寸に位置する。
郄穴:陰郄は、前腕前内側、尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋の上方5分に位置する。
つまり、位置関係は、絡穴の通里は郄穴の陰郄よりも末梢にある。

3.× 足の太陽経
京骨(原)-金門(郄)-飛揚(絡)-中極(募)-膀胱兪(兪)
絡穴:飛揚は、下腿後外側、腓腹筋外側頭下縁とアキレス腱の間、崑崙の上方7寸に位置する。
郄穴:金門は、足背、外果前縁の遠位、第5中足骨粗面の後方、立方骨下方の陥凹部に位置する。
つまり、位置関係は、絡穴の飛揚は郄穴の金門よりも末梢にある。

4.〇 正しい。足の太陰経は、絡穴が郄穴より末梢にある経脈である。
太白(原)-地機(郄)-公孫(絡)-章門(募)-脾兪(兪)
絡穴:公孫は、足内側、第1中足骨底の前下方、赤白肉際に位置する。
郄穴:地機は、下腿内側(脛側)、脛骨内縁の後側、陰陵泉の下方3寸に位置する。
つまり、位置関係は、絡穴の公孫は郄穴の地機よりも近位にある。

 

 

 

 

 

問題117 膝窩横紋上で半腱様筋腱の外縁にあるのはどれか。

1.膝関
2.委陽
3.陰谷
4.曲泉

解答

解説
1.× 膝関(※読み:しつかん)
膝関は、下腿脛骨面、脛骨内側顆の下方、陰陵泉の後方1寸に位置する。

2.× 委陽(※読み:いよう)
委陽は、膝後外側、大腿二頭筋腱の内緑、膝窩横紋上に位置する。深部に総骨神経が通る。

3.〇 正しい。陰谷は、膝窩横紋上で半腱様筋腱の外縁にある。
陰谷(※読み:いんこく)は、膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上に位置する。

4.× 曲泉(※読み:きょくせん)
曲泉は、膝内側、半腱・半膜様筋腱内側の陥凹部、膝窩横紋の内側端に位置する。

 

 

 

 

 

問題118 上腕二頭筋長頭と短頭の間、腋窩横紋前端の下方2寸にあるのはどれか。

1.天府
2.臂臑
3.天泉
4.消濼

解答

解説
1.× 天府(※読み:てんぷ)
天府は、上腕前外側、上腕二頭筋外側縁、腋窩横紋前端の下方3寸に位置する。

2.× 臂臑(※読み:ひじゅ)
臂臑は、上腕外側、三角筋前縁、曲池の上方7寸に位置する。

3.〇 正しい。天泉は、上腕二頭筋長頭と短頭の間、腋窩横紋前端の下方2寸にある。
天泉(※読み:てんせん)は、上腕前面、上腕二頭筋長頭と短頭の間、腋窩横紋前端の下方2寸に位置する。

4.× 消濼
消濼(※読み:しょうれき)は、上腕後面、肘頭と肩峰角を結ぶ線上、肘頭の上方5寸に位置する。橈骨神経溝中に取る。

 

 

 

 

 

問題119 経脈の流注の方向に沿った斜刺で深刺をした場合、肺を損傷するリスクが最も高い募穴はどれか。

1.中府
2.章門
3.京門
4.日月

解答

解説

(※図引用:「人体の器官02」illustAC様HPより)

1.× 中府(※読み:ちゅうふ)
中府は、前胸部、第1肋間と同じ高さ、鎖骨下高の外側、前正中線の外方6寸に位置する。

2.× 章門(※読み:しょうもん)
章門は、側腹部、第11肋骨端下縁に位置する。

3.× 京門(※読み:けいもん)
京門は、側腹部、第12肋骨端下縁に位置する。

4.〇 正しい。日月は、経脈の流注の方向に沿った斜刺で深刺をした場合、肺を損傷するリスクが最も高い。
日月(※読み:じつげつ)は、前胸部、第7肋間、前正中線の外方4寸に位置する。女性では、鎖骨中線と第7肋間との交点に取る。

 

 

 

 

 

問題120 足陽明経の経火穴と足太陰経の経金穴の間にあるのはどれか。

1.衝陽
2.太衝
3.中封
4.丘墟

解答

解説

MEMO

【足陽明経】厲兌(金)-内庭(水)-陥谷(木)-解渓(火)-足三里(土)
解渓は、足関節前面、足関節前面中央の陥凹部、長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間に位置する。内果尖と外果尖との中点にあたる。

【足太陰経】隠白(木)-大都(火)-太白(土)-商丘(金)-陰陵泉(水)
商丘は、足内側、内果の前下方、舟状骨粗面と内果尖の中央陥凹部にあたる。

1.× 衝陽(※読み:しょうよう)
衝陽は、足背、第2中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈拍動部に位置する。

2.× 太衝(※読み:たいしょう)
太衝は、足背、第1~2指中足骨間、中足骨底接合部遠位の陥凹部、足背動脈拍動部に位置する。

3.〇 正しい。中封は、足陽明経の経火穴(解渓)と足太陰経の経金穴(商丘)の間にある。
中封は、足関節前内側、前脛骨筋腱内側の陥凹部、内果尖の前方に位置する。

4.× 丘墟(※読み:きゅうきょ)
丘墟は、足関節前外側、長指伸筋腱外側の陥凹部、外果尖の前下方に位置する。外果尖の前下方にあたる。

 

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