第34回(R8年)はり師きゅう師国家試験 解説【午前21~25】

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問題21 仙骨神経叢に由来するのはどれか。

1.陰部神経
2.閉鎖神経
3.腸骨鼠径神経
4.陰部大腿神経

解答

解説

仙骨神経叢とは?

腹部から下肢に分布する脊髄神経は、腰神経叢と仙骨神経叢とを形成する。腰神経叢は、T12~L4の前枝で構成され、その枝は腹部から大腿前面に分布する。一方、仙骨神経叢は、L4~S4前枝から構成され、その枝は腰部~大腿後面と下肢~足部に分布する。

腰神経叢:①腸骨下腹神経、②腸骨鼠経神経、③外側大腿皮神経、④大腿神経、⑤陰部大腿神経、⑥閉鎖神経

仙骨神経叢:①上殿神経、②下殿神経、③坐骨神経、④後大腿皮神経、⑤陰部神経

1.〇 正しい。陰部神経は、仙骨神経叢に由来する。
・陰部神経とは、仙骨神経叢のうちS2~S4前枝から起こり、会陰部知覚と外尿道括約筋・外肛門括約筋などの運動支配を担う。

2.× 閉鎖神経は、腰神経叢の枝(L2〜L4 由来)である。

3.× 腸骨鼠径神経は、腰神経叢の枝(L1由来)である。

4.× 陰部大腿神経は、腰神経叢の枝(L1〜L2 由来)である。

 

 

 

 

 

問題22 涙腺に分布する節後線維の細胞体があるのはどれか。

1.耳神経節
2.顎下神経節
3.毛様体神経節
4.翼口蓋神経節

解答

解説
1.× 耳神経節は、「涙腺」ではなく耳下腺に関わる神経節である。
・耳神経節とは、舌側頭下窩の卵円孔のすぐ下、下顎神経の内側表面に位置する小さな副交感神経節である。機能的には舌咽神経に関連しており、唾液分泌のために耳下腺を神経支配している。

2.× 顎下神経節は、「涙腺」ではなく顎下腺・舌下腺に関わる神経節である。
・顎下神経節とは、顔面神経(第Ⅶ脳神経)の副交感神経線維と関連し、顎下腺や舌下腺(唾液腺)への分泌を司る線維を中継する。

3.× 毛様体神経節は、「涙腺」ではなく眼球内の副交感支配に関わる神経節である。
・毛様体神経節とは、動眼神経(第Ⅲ脳神経)と関連し、眼球内の平滑筋(毛様体筋や瞳孔括約筋)を支配する副交感神経線維を中継する。

4.〇 正しい。翼口蓋神経節は、涙腺に分布する節後線維の細胞体がある。
・翼口蓋神経節とは、顔面神経の副交感神経線維と関連し、涙腺や鼻腔・口腔の分泌腺に分布する線維を中継する。

 

 

 

 

 

問題23 細胞間接着装置で、細胞間隙を塞いで水や分子の通過のバリアとなるのはどれか。

1.接着帯
2.タイト結合
3.ギャップ結合
4.デスモソーム

解答

解説
1.× 接着帯とは、隣り合う細胞どうしをアクチン線維を介して機械的に結びつける接着装置である。

2.〇 正しい。タイト結合は、細胞間接着装置で、細胞間隙を塞いで水や分子の通過のバリアとなる。
・タイト結合とは、隣接細胞の膜を密着させ、細胞間隙を封鎖して傍細胞経路での水・イオン・小分子の通過を制限する装置である。

3.× ギャップ結合とは、細胞の介在板にみられる構造で、直径2nmの通路を隣接する細胞間で形成し、その通路をイオンや小分子が通過し、心筋の同期性収縮(繰り返される収縮のこと)に寄与していることである。これは心筋や平滑筋に見られ、この結合を介して興奮伝導が行われる。

4.× デスモソームとは、中間径フィラメントを介して細胞同士を強固に結びつける機械的接着装置である。デスモソームは、引っ張る力やこすれる力に耐えるために重要で、皮膚や心筋のような機械的ストレスの強い組織で発達している。

 

 

 

 

 

問題24 肝臓について正しいのはどれか。

1.クッパー細胞はビタミンAを貯蔵する。
2.肝細胞はアルブミンを生成する。
3.肝臓の熱産生は腎臓より少ない。
4.肝臓の血液は門脈から流出する。

解答

解説
1.× 「クッパー細胞」ではなく肝星細胞(伊東細胞)は、ビタミンAを貯蔵する。ビタミンA貯蔵細胞は、ディッセ腔にみられる。ビタミンA貯蔵細胞は、ディッセ腔に存在する伊東細胞(肝星細胞)である。名前の通り、ビタミンAを主に脂肪滴として貯蔵し、肝線維化が進むと活性化し、コラーゲンを産生する。
・クッパー細胞とは、肝類洞にいるマクロファージで、血液中の異物や古い細胞を処理する役割を担う(貪食作用)。

2.〇 正しい。肝細胞はアルブミンを生成する
・アルブミンとは、血液中で最も多い蛋白で、膠質浸透圧の維持や薬物・脂肪酸・ホルモンなどの運搬に重要である。肝機能が低下するとアルブミン合成能も低下し、低アルブミン血症が起こり浮腫や腹水が出やすくなる。

3.× 肝臓の熱産生は、腎臓より「多い」。熱産生は、骨格筋に次いで肝臓が大きい。肝臓の熱産生が多い理由として、肝臓には、代謝機能があり、 その際に多くのエネルギーが使われるため。

4.× 肝臓の血液は、門脈から「流出」ではなく流入する。なぜなら、門脈は肝臓への流入路であり、肝臓からの血液は肝静脈へ流出するため。肝臓は二重の血流支配を受けており、門脈から約75%、肝動脈から約25%の血液が流入する。その後、血液は類洞を通って中心静脈側へ集まり、最終的に肝静脈から下大静脈へ流れる。門脈は、だいたいの消化管から得られた栄養を肝臓へと運ぶ働きを持つ機能血管である。胃、腸、膵臓、脾臓、胆嚢の毛細管から静脈血を集める。

門脈とは?

門脈は、だいたいの消化管から得られた栄養を肝臓へと運ぶ働きを持つ機能血管である。胃、腸、膵臓、脾臓、胆嚢の毛細管から静脈血を集める。

 

 

 

 

 

問題25 心臓の収縮期における内圧が最も低いのはどれか。

1.上大静脈
2.上行大動脈
3.顔面動脈
4.左心室

解答

解説

(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」より)

1.〇 正しい。上大静脈は、心臓の収縮期における内圧が最も低い。中心静脈圧は上大静脈から右心房近くで測る圧の近似で、通常はおよそ8〜12mmHg程度である。

2.× 上行大動脈の内圧は、およそ120mmHg前後である。

3.× 顔面動脈の内圧は、およそ120mmHg前後である(全身の動脈圧に近いと考えるのが妥当)。

4.× 左心室は、およそ130mmHg前後である。

 

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