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問題71 痙縮について正しいのはどれか。
1.パーキンソン病に特有の症状である。
2.歯車現象を生じる。
3.上位運動ニューロン障害によって生じる。
4.関節可動域の拡大が特徴である。
解答3
解説
痙縮は、錐体路の上位運動ニューロン障害による損傷高位以下の脊髄前角細胞(下位運動ニューロン)の活動性が亢進し、麻痺筋の筋紡錘からの求心性刺激が増強することによって生じる。その結果、意思とは関係なく筋肉の緊張が高まり、手や足が勝手につっぱったり曲がってしまったりしてしまう状態となる。このため、前角細胞以下の障害では痙縮は出現しない。脳卒中の後遺症として起こる痙縮の治療にはボツリヌス毒素が用いられる。ボツリヌス毒素が神経終末の受容体に結合することで、アセチルコリンの放出を阻害し、アセチルコリンを介した筋収縮および発汗が阻害される。
1.× パーキンソン病に特有の症状である筋緊張異常は、「固縮」である。
・パーキンソン病とは、黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患である。4大症状として①安静時振戦、②筋強剛(筋固縮)、③無動・寡動、④姿勢反射障害を特徴とする。また、自律神経障害による便秘や起立性低血圧、排尿障害、レム睡眠行動障害などが起こる。
・筋固縮とは、筋肉の緊張が高まり、他動的に関節を動かしたときに抵抗を感じる状態である。
2.× 歯車現象を生じるのは、パーキンソン病である。
・歯車現象とは、他動的に手足の関節を曲げ延ばししたときに、カクカクした抵抗のことをいう。パーキンソン病の筋強剛の症状の一つである。
3.〇 正しい。上位運動ニューロン障害によって生じる。
・上位運動ニューロンとは、大脳皮質から内包、脳幹、脊髄を経て脊髄前角細胞に至る経路のことである。
・下位運動ニューロンとは、脊髄前角細胞から末梢部で筋に至るまでの経路のことである。
4.× 関節可動域の「拡大」ではなく制限が特徴である。なぜなら、痙縮は筋緊張亢進により、関節の変形拘縮を起こしやすいため。
マン・ウェルニッケ姿勢とは、Wernicke-Mann肢位(ウェルニッケマン肢位)ともいい、大脳皮質から大脳脚の間(脳幹より上位)で運動制御系が片側性に障害されたときに、病巣の対側上肢が屈曲位、下肢が伸展位を呈する肢位のことをいう。脳血管障害の後遺症としてしばしば認められる。
【上肢】肩関節内旋・内転位、肘関節屈曲位、手関節掌屈位、手指屈曲位
【下肢】股関節伸展・内旋・内転位、膝関節伸展位、足関節内反尖足位となる。
問題72 二分脊椎について正しいのはどれか。
1.先天的に発症する脊髄疾患である。
2.水頭症を合併することはない。
3.病変が高位になるほど障害は軽度となる。
4.皮膚病変を合併することはない。
解答1
解説
二分脊椎とは、脊椎の先天的な形成不全によるもので、脊髄が癒着や損傷しているために、様々な神経障害を呈する。下肢の運動障害・感覚障害のほか、膀胱直腸障害が出現する。また、合併症として水頭症がある。知的障害がある場合には, 自立生活を考える時期にかかわることが出てくる。
1.〇 正しい。先天的に発症する脊髄疾患である。二分脊椎は、「生まれつき(先天的)の脊髄の病気」で、受精後22〜27日ごろの脊髄形成過程で生じる障害である。様々な原因があげられ、遺伝的要因、母体の葉酸不足、薬剤、糖尿病、肥満などが関係するとされる。
2.× 水頭症を合併する「こともある」。重度な二分脊椎では、脊髄髄膜瘤を認め、水頭症を合併する。とくに開放性二分脊椎で認められる。
3.× 病変が高位になるほど障害は、軽度ではなく「重度」となる。なぜなら、脊髄病変が高い位置にあるほど、より広い範囲の運動・感覚・排尿排便機能に影響するため。例えば、仙骨レベル病変なら歩行が保たれる例もあるが、胸髄レベルの病変では、下肢麻痺、装具歩行困難、排尿排便障害などがより強く出やすくなる。
4.× 皮膚病変を合併する「こともある」。なぜなら、二分脊椎には、皮膚で覆われた閉鎖性病変や、皮膚の異常を手がかりに見つかる潜在性病変があるため。例えば、新生児健診で、腰仙部に小さなくぼみ、毛のかたまり、皮膚のふくらみがあり、精査して潜在性二分脊椎や脊髄脂肪腫が見つかることがある。
問題73 改訂日本版フレイル基準に含まれる項目はどれか。
1.骨量減少
2.視力低下
3.体重減少
4.認知機能低下
解答3
解説
フレイルとは、「虚弱」「脆弱」という意味であり、加齢するにつれて体力や活力が弱まっている状態のことを指す。
【診断基準】
体重減少(6か月間で2~3㎏以上)
易疲労感
歩行速度の低下
握力の低下
身体活動量の低下
・3項目以上該当で「フレイル」
・1~2項目該当で「プレフレイル」
1.× 骨量減少は、改訂日本版フレイル基準の項目ではない。骨量減少は、骨粗鬆症に関連する。
2.4.× 視力低下/認知機能低下は、改訂日本版フレイル基準の項目ではない。
3.〇 正しい。体重減少は、改訂日本版フレイル基準に含まれる項目である。
・体重減少(6か月間で2~3㎏以上)が該当する。
問題74 職種と主な業務内容の組合せで正しいのはどれか。
1.管理栄養士:嚥下訓練
2.義肢装具士:装具処方
3.作業療法士:自助具作製
4.ケアマネジャー:入浴介助
解答3
解説
1.× 嚥下訓練は、「管理栄養士」ではなく言語聴覚士が実施する。
・管理栄養士とは、労働大臣の免許を受けた国家資格で、病気を患っている人から健康な人まで一人ひとりに合わせて専門的な知識と技術をもって栄養指導や栄養管理を行う職種である。
・言語聴覚士とは、言語や聴覚、音声、呼吸、認知、発達、摂食・嚥下に関わる障害に対して、その発現メカニズムを明らかにし、検査と評価を実施し、必要に応じて訓練や指導、支援などを行う専門職である。
2.× 装具処方は、「義肢装具士」ではなく医師が実施する。
・義肢装具士とは、法律上、「医師の指示の下に、義肢及び装具の装着部位の採型並びに義肢及び装具の製作及び身体への適合を行うことを業とする者」と定められ、医師の処方に従い患者さんの採型や採寸を行い、これを元に義肢装具を製作して、病院などで適合を行う。
3.〇 正しい。作業療法士:自助具作製
・作業療法士とは、医師の指示のもとに手工芸・芸術・遊びやスポーツ・日常動作などを行うことにより、障害者の身体運動機能や精神心理機能の改善を目指す治療(作業療法)を行う専門職である。つまり、食事動作等、日常生活動作の回復が役割である。
4.× 入浴介助は、「ケアマネジャー」ではなく介護福祉士が実施する。
・介護福祉士とは、社会福祉士及び介護福祉士法を根拠とする国家資格である。身体が不自由な高齢者、身体もしくは精神に障害がある方に対し、食事や入浴、排泄の介助など日常生活を営むためのサポートをおこなう。
・ケアマネジャーとは、介護支援専門員ともいい、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるように、ケアプラン(サービス計画書)の作成やサービス事業者との調整を行う専門職である。要支援・要介護者からの相談に応じ、状況等に応じ各種サービス事業を行う。
問題75 異常歩行と原因疾患の組合せで正しいのはどれか。
1.はさみ脚歩行:進行性筋ジストロフィー
2.分回し歩行:脊髄小脳変性症
3.突進歩行:パーキンソン病
4.トレンデレンブルグ歩行:脳性麻痺
解答3
解説
パーキンソン病とは、黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患である。4大症状として①安静時振戦、②筋強剛(筋固縮)、③無動・寡動、④姿勢反射障害を特徴とする。また、自律神経障害による便秘や起立性低血圧、排尿障害、レム睡眠行動障害などが起こる。レム睡眠行動障害とは、レム睡眠の時期に体が動き出してしまう睡眠障害の1つである。 睡眠時随伴症に分類される。
1.× はさみ脚歩行は、「進行性筋ジストロフィー」ではなく脳性麻痺(痙性両麻痺)にみられる。
・はさみ脚歩行とは、両足をはさみのように組み合わせて歩く痙性対麻痺歩行のことをいう。
2.× 分回し歩行は、「脊髄小脳変性症」ではなく片麻痺にみられる。
・分回し歩行とは、下肢の麻痺によって、足関節の底背屈がうまくできないために、つま先を外に向けて脚を伸ばした状態で外側に振り回して遊脚する歩行である。
3.〇 正しい。突進歩行:パーキンソン病
・突進歩行とは、前のめりになって、急に小走りの状態で、何かにぶつかるまで自分の意志で止まることができない症状である。突進歩行はパーキンソン病の症状(姿勢反射障害や寡動)で生じる。
4.× トレンデレンブルグ歩行は、「脳性麻痺」ではなく肢帯筋の筋力低下(中殿筋の筋力低下やDuchenne型筋ジストロフィー)にみられる。
・Trendelenburg徴候(トレンデレンブルグ徴候)とは、中殿筋が麻痺や筋力低下などの機能不全が生じているときに、患側での立脚期において健側の骨盤が下がる現象である。
国試オタク 