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問題81 閉塞性換気障害を呈する疾患はどれか。
1.高度肥満症
2.気管支喘息
3.間質性肺炎
4.重症筋無力症
解答2
解説
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の原因は喫煙であり、喫煙者の約20%がCOPDを発症する。慢性閉塞性肺疾患とは、以前には慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称である。他の特徴として、肺の過膨張、両側肺野の透過性亢進、横隔膜低位、横隔膜の平低化、滴状心などの特徴が認められる。進行性・不可逆性の閉塞性換気障害による症状が現れる。
増加:残気量・残気率・肺コンプライアンス・全肺気量・PaCO2
減少:一秒率・一秒量・肺活量・肺拡散能・PaO2
1.× 高度肥満症は、拘束性換気障害に該当する。なぜなら、高度肥満では、胸郭や横隔膜の動きが制限され、肺が十分に広がりにくくなるため。
2.〇 正しい。気管支喘息は、閉塞性換気障害を呈する疾患である。なぜなら、気管支喘息では気道炎症や気管支攣縮によって気道が狭くなり、特に呼気が障害されるため。
・閉塞性換気障害とは、気道が狭くなり、息を吐き出しにくくなる障害のことである。主に、気管支喘息、気管支拡張症などが該当する。
3.× 間質性肺炎は、拘束性換気障害に該当する。なぜなら、間質性肺炎では、肺胞の壁や間質に炎症・線維化が起こり、肺が硬くなって膨らみにくくなるため。
・間質性肺炎とは、肺の間質組織の線維化が起こる疾患の総称で、慢性的かつ進行性の特徴を持つ。病因は、喫煙、職業上の曝露、感染、免疫不全などである。症状は咳、痰、呼吸困難などで、早期には特徴的な症状がないこともある。
4.× 重症筋無力症は、拘束性換気障害に該当する。なぜなら、重症筋無力症は、神経筋接合部の障害で呼吸筋筋力低下が起こるため。
・重症筋無力症とは、末梢神経と筋肉の接ぎ目(神経筋接合部)において、筋肉側の受容体が自己抗体により破壊される自己免疫疾患のこと。全身の筋力低下、易疲労性が出現し、特に眼瞼下垂、複視などの眼の症状をおこしやすいことが特徴(眼の症状だけの場合は眼筋型、全身の症状があるものを全身型と呼ぶ)。嚥下が上手く出来なくなる場合もある。重症化すると呼吸筋の麻痺をおこし、呼吸困難を来すこともある。日内変動が特徴で、午後に症状が悪化する。

(※図引用:yakugaku lab様HP)
問題82 ICFの生活機能に含まれないのはどれか。
1.疾病
2.心身機能・身体構造
3.活動
4.参加
解答1
解説

(※画像引用:Job Medley様HPより)
1.× 疾病は、ICFの生活機能に含まれない(※上図参照)。
2.〇 心身機能・身体構造は、ICFの生活機能に含まれる。
・心身機能・身体構造とは、生物レベル、 生命レベルで、生命の維持に直接関係する、身体・精神の機能や構造で、これは心身機能と身体構造とを合わせたものである。心身機能とは、たとえば手足の動き、精神の働き、視覚・聴覚、内臓の働き など。 身体構造とは、手足の一部、 心臓の一部(弁など) などの、 体の部分のことである(※引用:「心身機能・活動・参加の包括概念」厚生労働省様HPより)。
3.〇 活動は、ICFの生活機能に含まれる。
・活動とは、課題や行為の個人による遂行のことを指す。
4.〇 参加は、ICFの生活機能に含まれる。
・参加とは、生活へのかかわりあいである。
次の症例について、問題83、84の問いに答えよ。
「17歳の女子バレーボール選手。スパイクの練習量が多くなり、左下腿中央部の痛みと腫脹を自覚。近医で、左脛骨中央に著明な圧痛とエックス線側面像で骨皮質の肥厚を認めた。体温は正常、安静時および夜間の痛みはない。」
問題83 疾患として最も考えられるのはどれか。
1.類骨骨腫
2.疲労骨折
3.化膿性骨髄炎
4.シンスプリント
解答2
解説
・17歳の女子バレーボール選手。
・スパイクの練習量が多くなり、左下腿中央部の痛みと腫脹を自覚。
・左脛骨中央:著明な圧痛
・エックス線側面像:骨皮質の肥厚
・体温:正常、安静時および夜間の痛みはない。
→ほかの選択肢が消去される理由を挙げられるようにしよう。
1.× 類骨骨腫より考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例の体温は正常で、安静時および夜間の痛みはないため。
・類骨骨腫とは、主に小児から若年者の大腿骨や脛骨などにできる、1〜2cm未満の小さな良性骨腫瘍である。夜間に強い痛みが出やすく、消炎鎮痛薬で軽くなることが多い。診断は画像検査で行い、痛みが続く場合は手術や焼灼治療が検討される。
2.〇 正しい。(脛骨の)疲労骨折は、疾患として最も考えられる。なぜなら、疲労骨折、は反復する荷重やジャンプ動作によるオーバーユースで生じ、限局した骨性圧痛や腫脹を認め、X線で骨皮質肥厚や骨膜反応を示しうるため。
3.× 化膿性骨髄炎より考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例の体温は正常で、安静時および夜間の痛みはないため。
・化膿性骨髄炎とは、骨髄を中心に骨皮質や骨膜にも細菌が感染して起こる炎症である。代表的な病原体は黄色ブドウ球菌(MRSAを含みます)であり、その他にもA群溶連菌、B群溶連菌、サルモネラ菌、肺炎球菌、緑膿菌などがあげられる。
4.× シンスプリントより考えられるものがほかにある。なぜなら、本症例の左脛骨中央に著明な圧痛が認められるため。
・シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)とは、脛骨に付着している骨膜(筋肉)が炎症している状態である。運動中や運動後にすねの内側に痛みが出る。超音波にて治療を行う際は、下腿中央から遠位1/3部の脛骨後内方、前脛骨筋部、骨間膜などに照射する。
次の症例について、問題83、84の問いに答えよ。
「17歳の女子バレーボール選手。スパイクの練習量が多くなり、左下腿中央部の痛みと腫脹を自覚。近医で、左脛骨中央に著明な圧痛とエックス線側面像で骨皮質の肥厚を認めた。体温は正常、安静時および夜間の痛みはない。」
問題84 最も適切な対応はどれか。
1.抗菌薬の投与
2.骨腫瘍部の切除
3.下腿筋群のストレッチング
4.スパイク動作の中止
解答4
解説
・17歳の女子バレーボール選手。
・スパイクの練習量が多くなり、左下腿中央部の痛みと腫脹を自覚。
・左脛骨中央:著明な圧痛
・エックス線側面像:骨皮質の肥厚
・体温:正常、安静時および夜間の痛みはない。
→本症例は、脛骨の疲労骨折が疑われる。ほかの選択肢が消去される理由を挙げられるようにしよう。
1.× 抗菌薬の投与は、化膿性骨髄炎に対する処置である。
・抗菌薬とは、細菌を壊したり、増えるのを抑えたりする薬のことである。抗菌薬の不適正使用により、薬剤耐性菌の出現が問題となっている。適正に感染症診断を行なったうえで必要時に内服を行う。
2.× 骨腫瘍部の切除は、類骨骨腫に対する処置である。
3.× 下腿筋群のストレッチングは、シンスプリントに対する処置である。シンスプリントでは、柔軟性改善につながる。
4.〇 正しい。スパイク動作の中止は、最も適切な対応である。なぜなら、本症例は、脛骨疲労骨折が最も疑われ、疲労骨折の治療は原因となった競技動作を中止して骨への負荷を減らすことが基本であるため。したがって、安静が望ましい。
疲労骨折とは、1回の大きな外傷でおこる通常の骨折とは異なり、骨の同じ部位に繰り返し加わる小さな力によって、骨にひびがはいったり、ひびが進んで完全な骨折に至った状態をいう。好発部位は、腰椎が半数以上を占める。次に、中足骨35%、脛骨27%、肋骨12%、腓骨9%、尺骨・大腿骨・足関節の内側がそれぞれ3%である。
次の症例について、問題85、86の問いに答えよ。
「66歳の男性。右前頭葉に脳出血を発症し保存治療中。身体麻痺は認められず排泄動作は自立しているが、トイレに行くこと自体を忘れて失禁することがある。」
問題85 高次脳機能障害として最も考えられるのはどれか。
1.半側空間無視
2.遂行機能障害
3.身体失認
4.観念失行
解答2
解説
・66歳の男性(右前頭葉に脳出血)。
・保存治療中。
・身体麻痺は認められず、排泄動作は自立。
・トイレに行くこと自体を忘れて失禁する。
→ほかの選択肢が消去される理由を挙げられるようにしよう。
1.× 半側空間無視より考えられるものがほかにある。なぜなら、主に頭頂葉の障害で起こるため。
・半側空間無視とは、障害側の対側への注意力が低下し、その空間が存在しないかのように振る舞う状態のことである。半盲とは性質が異なり、左半分が見えないわけではなく、左半分への注意力が低下している状態である。したがって、①左側への注意喚起、②左側身体への触覚刺激、③左足方向への体軸回旋運動、④左側からの声かけなどのアプローチが必要である。
2.〇 正しい。遂行機能障害が最も考えられる。なぜなら、本症例は右前頭葉に脳出血が起こり、遂行機能(目標を立て、順序立てて計画し、行動を開始し、途中で修正しながら最後までやり遂げる機能)に障害が起こっているため。
・遂行機能障害とは、物事を計画し、順序立てて実行するという一連の作業が困難になる状態である。遂行機能障害に対する介入方法としては、解決方法や計画の立て方を一緒に考える問題解決・自己教示訓練が代表的である。【前頭葉障害の主症状】遂行機能障害、易疲労性、意欲・発動性の低下、脱抑制(易怒性)、注意障害、非流暢性失語である。
3.× 身体失認より考えられるものがほかにある。なぜなら、主に頭頂連合野の障害で起こるため。
・身体失認とは、自己の身体所有の意識の損失を示す高次脳機能障害である。
4.× 観念失行より考えられるものがほかにある。なぜなら、主に頭頂葉の障害で起こるため。
・観念失行とは、複合的な運動の障害であり、日常使用する物品が正当に使用できない失行のことである。優位半球頭頂葉を中心とする広範囲な障害で生じる。例えば、タバコに火をつける、お茶を入れる、歯磨きをするなどの手順が困難になる。
国試オタク 