第27回(H31年)柔道整復師国家試験 解説【午前41~45】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

 

問題41 トルコ鞍を取り囲んでいるのはどれか。

1.横静脈洞
2.海綿静脈洞
3.S状静脈洞
4.直静脈洞

答え.2

解説

(※図引用:「脳の血管」船戸和弥様HPより)

1.× 横静脈洞(※読み:おうじょうみゃくどう)
二つの横静脈洞は、静脈洞交会から起こり後頭骨の横洞溝の中を、外側に向かってから前方に走る。そして左右のそれぞれの横静脈洞は、後頭骨と側頭骨の岩様部との縫合部でS状静脈洞とととなって下方に曲がり後方に向かう。横静脈洞には上錐体静脈洞、課題脳静脈、下小脳静脈、板間静脈などが注ぐ。

2.〇 正しい。海綿静脈洞(※よみ:かいめんじょうみゃくどう)は、トルコ鞍を取り囲んでいる。
海綿静脈洞とは、眼の後方、頭蓋骨の基底部にある太い静脈である。頭蓋に入ってすぐ、眼の真後ろのあたりの頭蓋骨内に内頸動脈を囲むように存在する。海綿状の静脈機能を持った部位である。

3.× S状静脈洞
S状静脈洞とは、横静脈洞に引き続いて側頭骨乳突部内面を下内側に屈曲して走り、頚静脈孔で内頚静脈につづく。

4.× 直静脈洞
直静脈洞とは、大脳鎌と小脳テントが融合する部位に存在し、静脈洞交会に注ぎ込む。

 

 

 

 

 

問題42 大腸で最も可動性が乏しい部位はどれか。

1.虫垂
2.上行結腸
3.横行結腸
4.S状結腸

答え.2

解説
1.× 虫垂は可動性を有する。
なぜなら、虫垂は腹膜などによって固定されていないため。ちなみに、虫垂とは、盲腸からしっぽのように出ている部分をいう。

2.〇 正しい。上行結腸は、大腸で最も可動性が乏しい部位である。
なぜなら、後腹膜に固定されているため。ほかにも、盲腸、下行結腸、直腸は可動性が乏しい特徴を持つ。

3~4.× 横行結腸/S状結腸は可動性を有する。
なぜなら、腸間膜を有しているため。腸間膜とは、腸管を腹腔後壁に連絡する膜で、2重の腹膜からなる。小腸では空腸と回腸、大腸では横行結腸・S状結腸にある。

 

 

 

 

 

問題43 結腸ヒモの本数はどれか。

1.1
2.2
3.3
4.4

答え.3

解説

(※図引用:「消化器官の図2」より)

結腸紐とは?

結腸ひもとは、結腸のまわりを縦(長軸方向)に走る3本のひも状の盛り上がりである。筋肉(外縦走筋の肥厚)でできていて、大腸の盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸にある。結腸紐は、幅約8mmで、①大網紐、②結腸間膜紐(間膜紐)、③自由紐に分類される。

1~2.4.× 1/2/4本ではない。

3.〇 正しい。3本が結腸ヒモの本数である。
結腸ひもとは、結腸のまわりを縦(長軸方向)に走る3本のひも状の盛り上がりである。筋肉(外縦走筋の肥厚)でできていて、大腸の盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸にある。結腸紐は、幅約8mmで、①大網紐、②結腸間膜紐(間膜紐)、③自由紐に分類される。

 

 

 

 

 

問題44 腹膜垂がみられるのはどれか。

1.十二指腸
2.回腸
3.横行結腸
4.直腸

答え.3

解説

(※図引用:「消化器官の図2」より)

腹膜垂とは?

腹膜垂とは、結腸紐(特に大網紐、自由紐)に沿ってみられる奬膜に包まれた脂肪組織である。成人では3cm近い大きさになり、約100個あるとされている。 画像診断で正常の腹膜垂を同定することは困難だが、炎症や石灰化をきたせば同定できるようになる。

1.× 十二指腸
十二指腸とは、小腸の一部で消化管の一つで胃の奥にある臓器で、壁の薄さは約2~3mmと薄く、長さは約25cmで、球部、下行部、水平部、上行部に分けられる。下行部には膵液、胆汁の出口であるファーター乳頭があり、それらの消化液は、食物の消化や吸収に役立つ。

2.× 回腸
回腸とは、小腸の一部で、胃や十二指腸で消化された食べ物をさらに分解し、栄養素を吸収するはたらきをする。

3.〇 正しい。横行結腸は、腹膜垂がみられる。
大腸は、①結腸と②直腸に分かれ、①結腸とは、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に区別される。

4.× 直腸
②直腸とは、大腸の終わりのS状結腸に続く部分から始まり、最後は肛門へと続く管腔である。

 

 

 

 

 

問題45 声帯ヒダ(声帯靭帯と声帯筋)が付着するのはどれか。

1.気管軟骨
2.披裂軟骨
3.輪状軟骨
4.喉頭蓋軟骨

答え.2

解説

声帯ヒダとは?

声帯ヒダとは、喉頭内の発声に関わるひだである。声門に張り出した粘膜に包まれたひだで、口側から見て前庭ひだの奥に位置する。

1.× 気管軟骨
気管軟骨は、気管~気管支の気道内腔を虚脱から守っている。

2.〇 正しい。披裂軟骨は、声帯ヒダ(声帯靭帯と声帯筋)が付着する。
披裂軟骨とは、輪状軟骨後板上に乗る硝子軟骨であり、前方に声帯突起が、外方に筋突起が突出している。声帯突起には甲状披裂筋、声帯靱帯が付着し、筋突起には外側輪状披裂筋、後輪状披裂筋、披裂筋が付着する。

3.× 輪状軟骨
輪状軟骨とは、喉頭の枠組みの土台となるリング状の硝子軟骨である。輪状軟骨後板の上縁は甲状軟骨正中部の中点の高さ、つまり声帯の高さにほぼ一致する。

4.× 喉頭蓋軟骨
喉頭蓋軟骨とは、喉頭蓋を構成する軟骨である。喉頭蓋とは、飲食物を口にするとき、気管に入らないように蓋をする役目の突起物のこと。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)