第28回(R2年)柔道整復師国家試験 解説【午前61~65】

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問題61 奇静脈に注ぐのはどれか。

1.肝静脈
2.肋間静脈
3.脾静脈
4.腎静脈

答え.2

解説

奇静脈とは?

奇静脈とは、脊柱の右側を走行し上大静脈に合流する静脈をいう。ほかに、脊柱の左側を走行する静脈に半奇静脈と副半奇静脈がある。これらは上大静脈と下大静脈の連絡を担い、閉塞した際には奇静脈が側副血行路として機能する。奇静脈は、脊柱の右側を走り、右の肋間静脈を集め上行し上大静脈に注ぐ。

1.4.× 肝静脈/腎静脈は、下大静脈に直接流入する。

2.〇 正しい。肋間静脈が、奇静脈に注ぐ。
奇静脈とは、脊柱の右側を走行し上大静脈に合流する静脈をいう。ほかに、脊柱の左側を走行する静脈に半奇静脈と副半奇静脈がある。これらは上大静脈と下大静脈の連絡を担い、閉塞した際には奇静脈が側副血行路として機能する。奇静脈は、脊柱の右側を走り、右の肋間静脈を集め上行し上大静脈に注ぐ。

3.× 脾静脈は、門脈に流入する。
門脈とは、だいたいの消化管から得られた栄養を肝臓へと運ぶ働きを持つ機能血管である。肝臓では、栄養素の代謝や解毒が行われるため、門脈を通ることが重要である。

下大静脈に直接流入するのは主に下半身(横隔膜以下の部)の静脈血

具体的には・・・
①肝静脈
②腎静脈
③右精巣(卵巣)静脈
④腰静脈
⑤総腸骨静脈
※左精巣(卵巣)静脈は、腎静脈を経て流入する。

 

 

 

 

 

問題62 一次リンパ器官はどれか。

1.胸腺
2.脾臟
3.扁桃
4.リンパ節

答え.1

解説

リンパ性の分類

・第一次リンバ器官:リンバ球の分化や成熟に係わる器官(胸腺と骨髄)
・第ニ次リンバ器官:リンバ球が免疫応答を行なう場所(リンバ節、脾臓、扁桃 、腸管のリンパ小節など)

1.〇 正しい。胸腺は、一次リンパ器官である。
胸腺とは、胸骨裏面の前縦隔に位置する免疫担当臓器で、Tリンパ球が成熟する場所である。10~12歳頃に最も大きくなり、その後は加齢とともに小さくなる。高齢者では著しく萎縮し、CT画像で存在が判然としない場合もある。大人では摘出しても特に問題ない。

2.× 脾臟は、二次リンパ器官である。
脾臓とは、左上腹部にあり、①古くなった血球(白血球、赤血球、血小板)の処理や、②感染に対する防御など免疫に関係する働きを担う。

3.× 扁桃は、二次リンパ器官である。
扁桃とは、のどにあるリンパ組織で、ウイルスや細菌などがからだに侵入しないよう防御する役割を担っている。扁桃とは、扁桃腺として知られる口蓋扁桃のほか、アデノイド(咽頭扁桃)、舌扁桃、耳管扁桃といった扁桃組織がのどを取り囲んでいる。

4.× リンパ節は、二次リンパ器官である。
リンパ節とは、リンパ液に入り込んだ細菌やウイルス、がん細胞などの異物をせき止めて排除し、外敵から体を守る働きがある。リンパ節は、リンパ管をつなぐ通常は2~3ミリ程度の豆のような形をした小さな器官で、全身に300~600個配置されていている。 

 

 

 

 

 

問題63 舌の分界溝の前に一列に並んでいるのはどれか。

1.系状乳頭
2.茸状乳頭
3.有郭乳頭
4.葉状乳頭

答え.3

解説

(図引用:「舌の構造、舌白斑症」笠井耳鼻咽喉科クリニック様より)

1.× 系状乳頭(※読み:しじょうにゅうとう)
系状乳頭とは、舌の前2/3部分、つまり舌の先端と側面にランダム性に存在している味覚受容体を持たない乳頭である。役割として、舌表面の摩擦を高め、食物の移動を助ける。

2.× 茸状乳頭(※読み:じじょうにゅうとう)
茸状乳頭とは、糸状乳頭の間にランダム性に存在している。特徴として、赤い粒として見え、味蕾は少ない。

3.〇 正しい。有郭乳頭は、舌の分界溝の前に一列に並んでいる。(※読み:ゆうかくにゅうとう)
有郭乳頭とは、分界溝の前に8~12個ほど並ぶ大きな乳頭で、側面に味蕾が存在する。

4.× 葉状乳頭(※読み:ようじょうにゅうとう)
葉状乳頭とは、舌体の側面に4~5本みられる粘膜ヒダであり、 側面に味蕾が存在する。

 

 

 

 

 

問題64 胃潰瘍や胃癌の好発部位はどれか。

1.噴門部
2.角切痕周囲
3.大弯側
4.幽門部

答え.2

解説

(※図引用:「イラスト素材:胃」illustAC様より)

1.× 噴門部
噴門とは、食道からつながる胃の入り口である。食道と胃との接続部分で、胃酸の逆流を防ぐ役割を果たす。

2.〇 正しい。角切痕周囲は、胃潰瘍や胃癌の好発部位である。
角切痕とは、幽門前庭部、胃角部の間に位置しており、近位部は胃角部となる。角切痕とは、小弯の鋭く凹んだ部位で胃体と幽門部の境にあり、その遠位部には幽門洞(幽門前庭)が位置している。胃癌や胃潰瘍の好発部位である。胃潰瘍とは、胃粘膜が炎症を起こし、粘膜の一部が欠損している状態である。症状として、みぞおちを中心とした鋭い痛み、吐き気、嘔吐、胸やけ、頻繁なげっぷ、食欲不振などである。

3.× 大弯側
大弯とは、大網を介して横行結腸と結合する胃の左縁のことをいう。

4.× 幽門部
幽門とは、十二指腸へつながる胃の出口である。

 

 

 

 

 

問題65 集合リンパ小節(パイエル板)がみられるのはどれか。

1.回腸
2.盲腸
3.結腸
4.直腸

答え.1

解説

集合リンパ小節(パイエル板)とは?

集合リンパ小節とは、パイエル板ともいい、小腸(回腸)に複数のリンパ濾胞が集まって構築されたリンパ組織で、肉眼で観察可能な直径2~3mmの円盤状構造である。パイエル板は小腸にある孤立リンパ小節の集合体である。

1.〇 正しい。回腸は、集合リンパ小節(パイエル板)がみられる。
パイエル板とは、空腸、回腸に点在する免疫器官の一つである。腸管を外側から見たときに、パイエル板は腸管を支える腸間膜の付着部位とは反対側に存在し、特有の凹凸を示すため、肉眼での識別が容易である。

2.× 盲腸
盲腸とは、右下あたりにある大腸の初めの部分である。盲腸は草食動物では微生物の力を借りてセルロースを消化分解する重要な機能をもつ。ヒトの盲腸はほとんど消化の役割を失ってしまっている。

3.× 結腸
結腸とは、大腸のうち右腸骨窩から仙骨上端までの部分である。結腸は、さらに上行結腸(盲腸から右結腸曲)、横行結腸(右結腸曲から左結腸曲)、下行結腸(左結腸曲から左腸骨窩)、S状結腸(左腸骨窩から直腸上端、シグモイドに由来する名称)に区別される。

4.× 直腸
直腸とは、大腸の終わりのS状結腸に続く部分から始まり、最後は肛門へと続く管腔である。

 

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