第27回(H31年)はり師きゅう師国家試験 解説【午後106~110】

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問題106 八脈交会穴の部位はどれか。

1.足内側、太渓の下方1寸、踵骨隆起前方の陥凹部
2.足内側、内果尖の下方1寸、内果下方の陥凹部
3.下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方7寸
4.下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方5寸

解答

解説

八脈交会穴(八総穴)

【衝脈】公孫:内関【陰維脈】
【帯脈】足臨泣:外関【陽維脈】
【督脈】後渓:申脈【陽蹻脈】
【任脈】列欠:照海【陰蹻脈】

1.× 足内側、太渓の下方1寸、踵骨隆起前方の陥凹部は、水泉(※読み:すいせん)である。

2.〇 正しい。足内側、内果尖の下方1寸、内果下方の陥凹部は、八脈交会穴の部位である。
照海(※読み:しょうかい)である。

3.× 下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方7寸は、外丘(※読み:がいきゅう)である。

4.× 下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方5寸は、光明(※読み:こうめい)である。

 

 

 

 

 

問題107 要穴で横に並ぶ組合せはどれか。

1.小腸経の絡穴:大腸経の絡穴
2.心の募穴:肝の募穴
3.任脈の絡穴:胆の募穴
4.心包の募穴:脾の大絡の絡穴

解答

解説
1.× 小腸経の絡穴(支正):大腸経の絡穴(偏歴)
支正(※読み:しせい)は、前腕後内側、尺骨内縁と尺側手根屈筋の間、手関節背側横紋の上方5寸に位置する。
偏歴(※読み:へんれき)は、前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方3寸に位置する。

2.〇 正しい。心の募穴(巨闕):肝の募穴(期門)は、要穴で横に並ぶ。
巨闕(※読み:こけつ)は、上腹部、前正中線上、臍中央の上方6寸に位置する。
期門(※読み:きもん)は、前胸部、第6肋間、前正中線の外方4寸に位置する。

3.× 任脈の絡穴(鳩尾):胆の募穴(日月)
鳩尾(※読み:きゅうび)は、上腹部、前正中線上、胸骨体下端の下方1寸に位置する。
日月(※読み:じつげつ)は、前胸部、第7肋間、前正中線の外方4寸に位置する。女性では、鎖骨中線と第7肋間との交点に位置する。

4.× 心包の募穴(膻中):脾の大絡の絡穴(大包)
膻中(※読み:だんちゅう)は、前胸部、前正中線上、第4肋間と同じ高さに位置する。
大包(※読み:だいほう)は、側胸部、第6肋間、中腋窩線上に位置する。

 

 

 

 

 

問題108 筋と筋の間に取穴しないのはどれか。

1.殷門
2.箕門
3.風市
4.陰包

解答

解説
1.〇 殷門(※読み:いんもん)
殷門は、大腿部後面、大腿二頭筋と半腱様筋の間、殿溝の下方6寸に位置する。深部に坐骨神経が通る。

2.〇 箕門(※読み:きもん)
箕門は、大腿内側、膝蓋骨庭内端と衝門を結ぶ線上、衝門から1/3、縫工筋と長内転筋の間、大腿動脈拍動部に位置する。

3.× 風市(※読み:ふうし)は、筋と筋の間に取穴しない。
風市は、大腿部外側、直立して腕を下垂し、手掌を大腿部に付けたとき、中指の先端があたる腸脛靭帯後方陥凹部に位置する。

4.〇 陰包(※読み:いんぽう)
陰包は、大腿部内側、薄筋と縫工筋の間、膝蓋骨底の上方4寸に位置する。

 

 

 

 

 

問題109 部位と経穴の組合せで正しいのはどれか。

1.総指伸筋腱の内側:陽池
2.尺側手根屈筋腱の内側:通里
3.大腿二頭筋腱の外側:委陽
4.長指伸筋腱の外側:解渓

解答

解説
1.〇 正しい。総指伸筋腱の内側:陽池
陽池(※読み:ようち)は、手関節後面、総指伸筋腱の尺側陥凹部、手関節背側横紋上に位置する。

2.× 尺側手根屈筋腱の「内側」ではなく外側:通里
通里(※読み:つうり):前腕前内側、尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋の上方1寸に位置する。

3.× 大腿二頭筋腱の「外側」ではなく内側:委陽
委陽(※読み:いよう):膝後外側、大腿二頭筋腱の内緑、膝窩横紋上に位置する。深部に総骨神経が通る。

4.× 長指伸筋腱の「外側」ではなく内側:解渓
解渓(※読み:かいけい):足関節前面、足関節前面中央の陥凹部、長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間に位置する。内果尖と外果尖との中点にあたる。

 

 

 

 

 

問題110 五要穴で急性症状に用いるのに適した経穴の部位はどれか。

1.大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸
2.下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方5寸
3.下腿前外側、前脛骨筋の外縁、外果尖の上方8寸
4.足背、第2中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈拍動部

解答

解説

MEMO

原穴は臓腑の病
郄穴は急性症状
絡穴は慢性症状に用いられる。

1.〇 正しい。大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸は、五要穴で急性症状に用いるのに適した経穴の部位である。
胃の郄穴である梁丘(※読み:りょうきゅう)は、大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸に位置する。

2.× 下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方5寸
これは、胆の絡穴の光明である。

3.× 下腿前外側、前脛骨筋の外縁、外果尖の上方8寸
これは、胃の絡穴の豊隆である。

4.× 足背、第2中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈拍動部
これは、胃の原穴の衝陽である。

郄穴

中都、陰郄、地機、孔最、水泉、郄門、外丘、養老、梁丘、温溜、金門、会宗

 

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